同じくらいの身長と体重で似たような体型をしていても、くびれがある方とない方とでは見た目から受ける印象が大きく異なります。一般的には、ファッションアイテムとして「ウエストに巻いてくびれを強調するベルト」があるなど「くびれがあるほうがスタイルがよく見える」とされています。
ただし、お腹まわりの脂肪を落とせばくびれが必ずできるというわけではありません。「太っているわけではないのに、くびれができない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、「くびれができない」という方のお悩みを解決すべく、「くびれのつくり方」について解説します。
目次
ウエストにくびれができない3つの原因
くびれができない原因として考えられるものは1つではありません。「今までくびれをつくるために頑張ってきたのに、くびれができない」とお悩みの方は、自分が抱える「原因」に合った「くびれのつくり方」を選べていなかった可能性があります。
まずは「くびれができない」原因を考えてみましょう。
くびれができない原因1:腹筋が衰えている
まず1つ目に挙げられる原因は「腹筋が衰えている」ことです。

腹筋は外腹斜筋(がいふくしゃきん)、内腹斜筋(ないふくしゃきん)、腹直筋(ふくちょくきん)、腹横筋(ふくおうきん)から成る筋肉ですが、このなかでもくびれをつくるために特に必要な筋肉は外腹斜筋と内腹斜筋です。
腹斜筋は上半身をねじったときに動く、わき腹にある筋肉で、姿勢を維持する役割を担っています。腹斜筋の別名は「天然のコルセット」。その名の通り、左右からぎゅっとお腹を引き締めて、くびれをつくってくれる筋肉です。
「太っているわけではないのに、くびれがない」と悩んでいる方は、腹筋が衰えてしまっている可能性があるでしょう。
腹筋が衰えてしまう原因の1つは、デスクワークやスマホの長時間利用が習慣化し、姿勢の悪い状態が続くことにあります。
前かがみの姿勢をとり続けてると、猫背が癖になってしまいやすいものです。
猫背の姿勢では、姿勢維持のために機能している腹筋があまり使われなくなるため、筋肉がどんどん衰えていき、その結果、くびれができにくくなってしまうのです。
くびれができない原因2:体脂肪がつき過ぎている

くびれができない原因の2つ目はお腹まわりに「体脂肪がつきすぎている」ことです。
とりわけ女性のお腹まわりには皮下脂肪がつきやすい傾向にありますので、「普段運動をほとんどしない」「毎日お菓子を食べる」などの習慣がある方は要注意。
このような方は胃腸の働きが悪くなり、代謝が落ちてしまうことがあります。こうなると脂肪がつきやすくなってしまいます。
お腹まわりに分厚く脂肪がついてしまうと、お腹周りと腰回りのサイズ差が小さくなってしまい、くびれが目立たなくなってしまいます。
くびれができない原因3:くびれができにくい骨格をしている
3つ目の原因はそもそも「くびれができにくい骨格をしている」ということです。
「お腹まわりに脂肪はついていなさそうだし、筋トレで腹筋を鍛えている。それなのにどうしてもくびれができない……」と悩んでいる方は、このケースに当てはまる可能性が高いでしょう。
くびれができやすいか骨格であるかどうかを見極めるためには、肋骨と骨盤の形が重要です。くびれができやすい骨格は肋骨が逆台形で骨盤が台形になっているタイプで、一方くびれができにくいのは肋骨と骨盤の両方が四角形になっているタイプです。
ただし、猫背の人はくびれに関係する筋肉が働いていないことが多く、骨格を正確に判断できない場合があります。正しい姿勢に近い状態で判断することが理想です。

もともとくびれができにくいタイプの骨格の方は、筋トレで腹筋を鍛えたり、食事管理や有酸素運動でお腹まわりの脂肪を落としても、くびれができにくい傾向にあるのです。
【原因別】ウエストにくびれをつくる方法
上で紹介したように、くびれができない原因としては主に
- 腹筋が衰えている
- 体脂肪がつき過ぎている
- くびれができにくい骨格をしている
の3つが考えられます。それを踏まえて、ここからはそれぞれの原因に合ったくびれのつくり方を解説していきます。
ストレッチ+筋トレで腹筋(腹斜筋)を鍛える
「腹筋が衰えている」という方は腹筋を鍛えるためにストレッチと筋トレをセットでおこないましょう。
ストレッチには、筋肉の動きをスムーズにしたり、怪我の予防や筋肉痛の緩和に役立ったりするなどの効果があります。ストレッチと筋トレを組み合わせることで、トレーニングを効果的にかつ安全におこなえます。
椅子に座ってできるくびれをつくるストレッチ
◆回数の目安:左右1セットを家事やデスクワークの合間に時間を見つけて取り組んでください。
脇腹をひねって腹斜筋を鍛える筋トレ|ツイストクランチ
◆回数の目安:左右の動作を1回と数えて、1セット15回、これを1日に2セットおこなってください。
有酸素運動で余分な体脂肪を落とす
「体脂肪がつきすぎている」という方は有酸素運動をして脂肪を落としましょう。
有酸素運動の代表例としてはウォーキングやヨガ、水泳などが挙げられ、酸素を燃焼材にして脂肪を燃やすはたらきがあるということが最大の特徴です。
有酸素運動は呼吸をしっかりとおこないながら、できれば15分から40分以上の時間をかけて取り組んでください。
あまりにも一生懸命になりすぎるあまり、息が上がってしまうほどの負荷をかけてしまうと、呼吸が浅くなったり、長い時間継続できなかったりして、効果が半減してしまう可能性があります。
あくまでも「運動をしながら会話ができる」くらいの負荷を維持するようにしてください。
一番大切なのは継続することです。モチベーションを上げるには、運動や消費カロリーの記録をとることがおすすめです。ウォーキングやジョギングの消費カロリーを計算するには、以下の式で求めることができます。
消費カロリー=体重(kg)×距離(m)÷1000
※距離(m)=歩幅(m)×歩数
歩数や消費カロリーを測定できるグッズを使って効率よく続けましょう。
ボディメイクでくびれをつくる|パーソナルトレーニングを受ける
くびれをつくるとき、通常は「ウエストを細くしよう」と考えます。しかし、「くびれができにくい骨格」をしている方の場合はどんなに頑張ってもウエストを左右にぎゅっと引き締められないことがあります。
骨格が原因でウエストを細くできないのであれば、「ウエストを細くしてくびれをつくる」という考えを捨て、発想の転換をおこなってみましょう。つまりは、肩やお尻をボリュームアップさせて、相対的にウエストを細く見せるのです。
このように、理想の体型を目指して体型を整えることを「ボディメイク」といいます。
【番外編】ウエストにくびれをつくるグッズ|コルセット・EMSベルト
上でも触れましたが、くびれをつくるためには筋トレや運動が欠かせません。しかし、家事や仕事で忙しく、運動のための時間が取れない……という方もいることでしょう。そんな方におすすめしたいのが、グッズを活用したくびれづくりです。
以下では
- コルセット
- EMSベルト
について紹介します。
コルセット

コルセットは広がった肋骨を締めてウエストを細くするグッズです。装着するだけでウエストが引き締まり、くびれができやすくなる優れものです。
使い方は毎日装着するだけなのでとても簡単。朝にコルセットを完全に締めることができなくても、夕方に締めなおすと朝よりも緩みが生まれて完全に締めることができるようになるなど、日々効果を感じられるところもメリットの1つです。
コルセットの価格相場は2,000円程度。なかにはマジックテープで簡単に装着できるものや、温め効果のあるものなどもあります。
ただし、医療目的のものや食後、体調が優れないときに長時間つけると具合が悪くなってしまう可能性があるため、使用方法にはご注意ください。専門家の指導の下、上手に取り入れましょう。
EMSベルト
EMS(Electrical Muscle Stimulation=筋肉への電気刺激)ベルトはお腹まわりに巻く、電気刺激で筋肉を鍛えるグッズです。
通常は脳から運動神経へ電流が流れることで、筋肉は動きます。EMSはその電流の流れを代替し、皮膚から直接筋肉を刺激しアプローチするのです。
EMSベルトを利用する際のポイントは装着する位置に注意するということ。横腹の腹斜筋に刺激がいくように位置を調整してください。
価格相場は1万円から3万円程度と高価ですが、筋トレの手間を省けますので、忙しい方にはおすすめです。
ただし、オーダーメイドではないため、効果は個人差が出やすいという特徴があります。
ウエストをくびれさせるためには原因に合った方法を選ぶことが大切
原因別のくびれのつくり方を表にまとめました。
原因 | くびれのつくり方 |
腹筋が衰えている | ストレッチ+筋トレ |
体脂肪がつきすぎている | 有酸素運動 |
くびれができにくい骨格をしている | ボディメイク(パーソナルトレーニング) |
自分のウエストがくびれない原因を把握したうえで、適切な方法を選び、憧れのくびれを手に入れましょう。