ヒップエクステンションは「四つん這いの体勢で足を上に上げる」「立位で足を後方に振る」などの動作を行うことで、お尻や太ももの筋肉を鍛えるトレーニングです。
また、太ももからお尻までの筋肉を鍛えればヒップアップ効果が期待できるため、「ヒップラインを整えたい」という方にはぜひ取り組んでほしいところ。
今回はヒップエクステンションのトレーニング方法を解説します。ヒップエクステンションに取り組んで「セクシーなヒップライン」を作りましょう。
ヒップアップ効果抜群!ヒップエクステンションで鍛えられる筋肉
ヒップエクステンションで鍛えられる主な筋肉は「大殿筋」と「ハムストリング」の2つになります。
大殿筋(だいでんきん)
大殿筋はお尻にある大きな筋肉で、人間の体を構成する単一の筋肉の中では最大の体積を誇ります。股関節の動きに強く関与していますが、主に「足を後ろに振るように伸ばす」「股関節を外側に開く」時に使われます。日常生活においては「ジャンプをする」「椅子から立ち上がる」動作で働きます。
大殿筋を鍛えるメリットは何と言っても「ヒップアップ」効果が期待できるということでしょう。大殿筋はお尻を構成するメインの筋肉のため、鍛えることでお尻全体の位置がキュッと上がります。
ハムストリング
ハムストリングは太ももの裏側にある3つの筋肉の集合体です。ヒザ関節の動きに強く関与しており、主に「ヒザを曲げる」時に使われます。日常生活においては「ジャンプする」「歩く」などの動作で使われていることから、人間が体を動かすために重要な役割を担っている筋肉です。
ハムストリングを鍛えるメリットとしては「太ももの引き締め」や「ヒップアップ」の効果が期待できます。ハムストリングは太ももの裏側についていることから鍛えても目立ちにくく、さらにはお尻を支えている筋肉でもあるので、鍛えることでお尻全体が持ち上げられることでしょう。

【自重編】ヒップエクステンションの種類|トレーニング方法
ここからはヒップエクステンションのトレーニング方法を「自重編」と「マシン編」に分けて紹介していきますが、まずは「自重編」から見ていきましょう。
トレーニング名 | メインで効く部位 |
クワドロペット・ヒップエクステンション1 | 大殿筋、ハムストリング |
クワドロペット・ヒップエクステンション2 | |
チューブ・スタンディング・ヒップエクステンション | 大殿筋 |
なお、トレーニングの難易度を☆の数で5段階評価します。☆の数が多いほどトレーニングの難易度が高くなります。
クワドロペット・ヒップエクステンション1(☆☆)
クワドロペット(四つ足の)・ヒップエクステンションは四つん這いの体勢で行うヒップエクステンションです。
この記事ではクアドロペット・ヒップエクステンションを2種類紹介しますが、「クアドロペット・エクステンション1」の特徴は「前腕を床につけて、ヒザを曲げたまま足を上げる」ことにあります。
クワドロペット・ヒップエクステンションのポイントは4つあります。
1つ目は「背中を反らせない」こと。足を上げる時に背中が反ってしまうのはよくある間違いの1つです。あくまでも動かすのは下半身であることを意識して、背中はなるべく動かさないようにしましょう。
2つ目は「足を上げる時にトップポジションで1秒間静止する」こと。トップポジションとは足が一番高く上がった状態のことを指し、大殿筋にかかる負荷が大きくなるのは足がトップポジションに達した時です。
負荷が最大値に達する瞬間に重力に逆らって、動きを止めることでお尻の筋肉である大殿筋をしっかりと収縮させられます。
3つ目は「上げる方の足を床にヒザをつけない」こと。足が床についてしまうと、筋肉が休んでしまいます。筋肉への刺激を維持するために、トレーニング中は足を床につけないようにしましょう。
4つ目は「足を体よりも高い位置まで上げる」こと。大殿筋に効かせるためには足をしっかりと上げることが重要です。太ももの裏側を天井に近づけるイメージでしっかりと足を上げてください。
◆回数目安:左右10回を3セット
クアドロペット・ヒップエクステンション2(☆☆☆)
こちらの「クアドロペット・ヒップエクステンション2」は、手のひらを床につき、ヒザを伸ばしながら足を上げるのが特徴です。
「クアドロペット・ヒップエクステンション2」にはポイントが2つあります。
1つ目は「動作の最中はヒザを床につけない」こと。「クアドロペット・ヒップエクステンション1」と同じですが、筋肉の緊張状態を維持するには、スタートポジションに戻る際に、ヒザを床につかないことが重要です。
2つ目は「足を上げる時にヒザをゆっくりと伸ばす」こと。太ももの裏側に負荷がかかっていることを感じながら、ヒザをゆっくりと伸ばせば、トレーニングの効果が高まるでしょう。
◆回数目安:左右10回を3セット
チューブ・スタンディング・ヒップエクステンション(☆☆)
チューブ・スタンディング・ヒップエクステンションは、足首に巻いたチューブの張力を利用して立位で行うヒップエクステンションです。
チューブ・スタンディング・ヒップエクステンションのポイントは体勢を安定させること。
体が前に傾いたり、軸足の方に倒れたりしないように背筋をまっすぐ伸ばした状態でトレーニングを行いましょう。
◆回数目安:左右5回を2セット
【マシン編】ヒップエクステンションの種類|マシンの使い方
次はジムのマシンを使うヒップエクステンションを紹介します。
トレーニング名 | メインで効く部位 |
マルチヒップマシン・ヒップエクステンション | 大殿筋 |
ケーブルマシン・ヒップエクステンション |
マルチヒップマシン・ヒップエクステンション(☆☆☆)
最初にマルチヒップマシンを使ったヒップエクステンションを紹介します。
「マルチヒップマシン・ヒップエクステンション」のポイントは2つあります。
1つ目は「2秒・1秒・2秒のリズムでトレーニングする」こと。
2秒間かけて足を後方に伸ばし、トップポジションで1秒間静止して、2秒間かけてスタートポジションに戻る意識でトレーニングすると効果的です。
2つ目は「前にあるバーをしっかり握って上半身を安定させる」こと。
上半身が前後に揺れてしまうと、お尻の筋肉に負荷がかかりにくくなります。頭から軸足までが縦方向に一直線状で結ばれるようにしましょう。
◆回数目安:左右10回を3セット
ケーブルマシン・ヒップエクステンション(☆☆☆)
ヒップエクステンションはケーブルマシンを利用して行うことも可能です。
ケーブルマシン・ヒップエクステンションのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「背すじをまっすぐに伸ばす」こと。上半身の位置が前や後ろに傾いてしまうと、意図せぬ筋肉の力が働きやすくなるでしょう。下半身を集中的に鍛えるために、背すじをまっすぐに伸ばして、体勢を維持するようにしてください。
2つ目のポイントは「ケーブルマシンの柱に指で軽く触れてバランスを保つ」こと。先に説明した通り、このトレーニングにおいて、体勢を保つことは非常に重要です。もしもバランスを取りづらいという場合はケーブルマシンの柱に指で軽く触れてバランスを取るようにしましょう。
ただし、柱をギュッと強く握ってしまうと、上半身の筋肉の関与が強まってしまうため、あくまでも「軽く触れる」程度に留めておいてください。
まとめ
今回は「ヒップエクステンション」をご紹介しました。

ヒップエクステンションを行う上で押さえておきたい3つのポイント
- トップポジションで1秒間静止すること
- トレーニング中は上げたヒザ・足を床につけないこと
- 筋肉の緊張状態が途切れないように、動作をゆっくりと行うこと
- 体勢をまっすぐに保つこと
ヒップエクステンションは「ヒップアップしたい!」という女性におすすめのトレーニングになります。ヒップアップに効果的なトレーニングとしては他にも「ヒップスラスト」や「スクワット」が挙げられます。ぜひ、以下の記事を参考にしてみましょう。
ヒップアップに効果的なトレーニング一覧
- 【初心者・中級者向け】ヒップアップに効果的なスクワットの仕方と鍛えるべき筋肉を解説
大殿筋とハムストリングの働き
トレーニング中は大殿筋とハムストリングがどんな動作で使われるのか意識すると、より効果的です。