男らしい体つきに憧れていても、どこから鍛えたらよくわからない方もいるのではないでしょうか。
その答えのひとつに「首」の筋肉があります。太い首はその下にある鍛え上げた体を想像させ、服の上からでも肉体をアピールするのにピッタリです。では、どうしたら太い首を手に入れることができるのか、その方法についてこれから紹介していきます。
筋トレすべき首の筋肉
首のどこの筋肉を鍛えればよいのか細かくみてみましょう。
筋トレすべき首の筋肉1.僧帽筋

僧帽筋は、首の後ろ側から両肩と背中にかけて広がるひし形の筋肉で、首を構成する部位としては大きな筋肉です。僧帽筋を鍛えるだけでも首が太く見せることが可能です。
僧帽筋は主に鎖骨や肩甲骨を寄せたり引き上げたりする際に使われ、僧帽筋の筋力が弱くなると、猫背の原因になってしまうこともあります。
筋トレすべき首の筋肉2.胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋は耳の後ろから鎖骨の中心にかけて伸びている筋肉です。頭を前に倒したり左右に捻ったりさせる際に使われます。
前や横から見ても目立つところに位置しています。もともと細い筋肉なので太くするのには時間がかかりますが、成功すればたくましく鍛えている印象を人に与えるでしょう。
このように首は2つの筋肉で覆われています。片方だけ鍛えているとバランスを崩してしまうこともあります。首のバランスを取るためには、僧帽筋だけでなく胸鎖乳突筋も鍛えるようにしましょう。
首を鍛えて太い首になるための筋トレ法(自宅編)
首回りを太くするトレーニングは、大きなマシンを使わなくてもできます。しかし、首のトレーニングは怪我の原因にもなりやすいため十分注意して取り組むようにしてください。
首の筋トレ1.バックブリッジ(レスラーブリッジ)
バックブリッジは首全体を鍛えるトレーニングです。自宅でもできるので、首を太くするためだけにジムに行く時間が取れない方におすすめです。
バックブリッジのポイントは3つあります。
1つ目のポイントは「腹筋に力を入れる」ことです。
バックブリッジは背中を反らすトレーニングです。お腹に力を入れていないと腰が反りすぎるため注意してください。
2つ目のポイントは「お尻が下がらないこと」ことです。
疲れてくるとお尻がついつい下がりがちですが、首をきちんと刺激するためには、お尻を下げないようにしましょう。
- 仰向けになりブリッジをして、頭頂部よりやや後ろを床につけます。
- 足から頭に、徐々に体重を移動させます。
- 首の筋肉を使っていることを意識し、ゆっくりと重心を前後に移動させます。
◆回数の目安:10回×3セット
首の筋トレ2.フロントブリッジ(リバースレスラーブリッジ)
フロントブリッジは胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)を鍛えられるトレーニングです。
フロントブリッジのポイントは「体重移動を意識する」ことです。
フロントブリッジは首への体重の掛け方で、鍛える部分が変化します。首全体を満遍なく鍛えられるように体重を移動させましょう。
- 四つん這いになり、両手とおでこを床につけます。
- 顎を引くようにして、首にしっかりと力を入れてください。
- 前後左右に体を動かし首へ負荷をかけます。
◆回数の目安:30秒×3セット

首の筋トレ3.ネックローテーション
ネックローテーションは首を左右に捻る運動です。仰向けで行うネックローテーションでは、胸鎖乳頭筋を鍛えることができます。また、うつ伏せで行うネックローテーションでは、僧帽筋も同時に鍛えることができます。
首回りを満遍なく鍛えることができますが、やりすぎると首を痛めてしまうので注意が必要です。
以下の動画では仰向けのネックローテーションを紹介しています。
ネックローテーションの注意点は2つあります。
1つ目のポイントは「過度にトレーニングしすぎない」ことです。
仰向けで行うネックローテーションは、胸鎖乳突筋に負荷がかかっていることを感じやすいトレーニング方法です。短期間で効果が出るのでついやりすぎてしまう可能性があります。過度なトレーニングは首を痛める原因になるので注意してください。
2つ目のポイントは「手で押して負荷をかける」ことです。
動画ではプレートを使って負荷をかけていますが、手でおでこを押すことで負荷をかけることも可能です。自宅でさらに負荷を上げたい場合は水入りペットボトルを使うことをおすすめします。
- 仰向けに寝ます。
- 頭を少し浮かしたら、手で額を抑えます。
- 手で負荷を加えながら、首を横に回し、戻すを繰り返して行きます。
◆回数の目安:10回×3セット
首を鍛えて太い首になるための筋トレ法(ジム編)
ここではバーベルなどの重りを使った首のトレーニング法をご紹介します。
家で鍛えるよりもさらに負荷をかけてトレーニングをしたいなら、パーソナルトレーニングを活用するのも手です。安全かつ効率的に首の鍛え方を教えてもらえるはずです。
首の筋トレ1.バーベルシュラッグ
僧帽筋を鍛える代表的な種目としては、バーベルシュラッグが挙げられます。バーベルシュラッグでは、可動域を意識したフォームが重要です。
バーベルシュラッグのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「肩をすくめる動作を意識する」ことです。
僧帽筋を刺激させるためには肩をすくめる動作を意識すると、僧帽筋の収縮を感じやすくなります。
2つ目のポイントは「腕に力を入れない」ことです。
腕を使ってバーベルを上げ下げしてしまうと、上腕の筋肉を使用してしまうため、僧帽筋への刺激が少なくなってしまいます。バーベルシュラッグの際は、腕はあくまでぶら下げているだけという意識で行いましょう。
- 脚を肩幅に開いて直立した状態になり、バーベルを両手でぶら下げて持ちます。
- 肩をすくめるようにバーベルを真上に持ち上げます。
- 僧帽筋の収縮を感じたらゆっくりとバーベルを下げます。
- 同様の動作を繰り返します。
◆回数の目安:10回×3セット

バーベルシュラッグでは、ゆっくりと下ろすようにしましょう。バーベルを下ろす際も筋肉を使って速度をコントロールすると効果的です。
首の筋トレ2.ダンベルショルダープレス
ダンベルショルダープレスは主に肩をターゲットにした筋トレですが、首回りの僧帽筋を鍛えることができます。
ダンベルショルダープレスのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「しっかり上げ切る」ことです。
ダンベルショルダープレスで僧帽筋を鍛えたい場合は、しっかり重りを上げ切るようにしましょう。腕を高く上げた方が僧帽筋の収縮が強まります。
2つ目のポイントは「軽いウエイトから始める」ことです。
ショルダープレスが重いものを扱うことができるのは、僧帽筋の関与があるからです。重たいほど筋肉の刺激を感じることはできますが、無理をしすぎると筋肉や関節を痛めたり、そもそもダンベルを落としてしまう可能性もあります。まずは軽いウエイトから始めましょう。
- ダンベルを肩の上に持ち上げます。
- 背中を反ったり丸めたりしないように頭上にダンベルを上げます。
- ゆっくりとヒジの角度が90度になるまでダンベルを下ろします。
- ゆっくりとダンベルを上げ動作を繰り返します。
◆回数の目安:10回×4セット
まとめ
首はたくさんの細い筋肉で構成されており、神経が集中している繊細な場所です。
首の筋トレ自体は初心者でも始められますが、くれぐれも無理のないトレーニングから始め、フォームを覚えてから強度を上げていきましょう。
筋肉名 | 筋トレ |
僧帽筋 | バックブリッジ バーベルシュラッグ ショルダープレス |
胸鎖乳突筋 | フロントブリッジ バックブリッジ ネックローテーション |
首の筋肉は洋服で隠しきれない部分でもあるので、たくましい体つきに見せたいのであればコツコツと首のトレーニングに励みましょう。
長く筋トレをしていると、適切な方法がわからなかったり効果を感じられないという壁にぶつかることもあります。そんなときはパーソナルトレーニングを申し込むのもいいでしょう。それぞれのペースと目的にあったトレーニングの仕方を提案してくれるはずです。
自分に合ったトレーニング方法を見つけてください。
最初は首を左右には動かさず、軽く前後に動かす程度にしてください。もしくは体重を支えるのみでも大丈夫です。首を支える筋肉は細いものが多いので、不用意に力を左右にかけると筋肉を痛めて怪我をする危険性が高くなります。