糖質制限中のサプリの使い方|効果とおすすめの種類を紹介

監修者プロフィール

宮﨑奈津季|管理栄養士

宮﨑奈津季|管理栄養士

管理栄養士、薬膳コーディネーター。身近な人たちが生活習慣病に苦しんでいる中で、食で病気を予防したいと思うようになり、管理栄養士を目指す。学生時代に料理教室やセミナーの企画運営、管理栄養士と学生を繋ぐきっかけ作りを中心に活動。現在、「誰かのために料理をする」きっかけ作りを軸に活動中。




糖質制限ダイエットを効率良く行うための1つの手段として「市販のサプリメントを飲む」という選択肢があります。具体的な使用シーンとしては主に「糖質の吸収を抑えるためにサプリを飲む」または「不足した栄養素を補うためにサプリを飲む」の2つでしょう。

前者は、「どうしても炭水化物や甘いものを食べたい……」という時に飲めば、ダイエットのペースを大きく崩すことなく息抜きができて便利です。一方で後者は、必要な栄養素が不足しがちな糖質制限ダイエットを健康的に進めるために役立ちます。

ただし、サプリに関して、「本当に糖質の吸収を抑えられるの?」「どんなサプリを飲めばいいの?」などの疑問を感じている方もいるかもしれません。そこで今回は、「糖質の吸収を抑えられる」と謳って販売されているサプリの効能や、糖質制限中におすすめのサプリの種類について紹介いたします

糖質の吸収を抑制するサプリは本当に効果があるの?

実のところ、糖質制限用のサプリとして売られているサプリの効果は科学的に証明されています

具体的に、その効果として「糖質の吸収が抑制される」「血糖値の上昇が抑えられる」が挙げられますが、「糖質を分解する酵素の働きを抑制する」成分が含まれていたり、「糖質の吸収を抑える」働きをもつ成分が含まれていたりするなど、細かいメカニズムはサプリの種類によって異なります。

糖質の吸収を抑えるサプリに含まれる成分の種類

ここでは、糖質の吸収を抑えるサプリに含まれる成分を紹介します。購入するサプリに糖質の吸収を抑制する効果があるかどうか調べる際の判断材料にしてください。

糖質の吸収を抑えるサプリに含まれる成分

  • サラシノール
  • βグルカン
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糖質の吸収を抑えるサプリを利用する際の注意点

  • どの程度効果があるのかは個々人で異なるため、いくつか試してみて自分に合うものを探すこと。
  • 「サプリを飲んでいるから大丈夫」と食べ過ぎないようにすること。
  • 長期間の摂取や過剰摂取は避け、サプリに記載されたタイミングと量を守ること。

糖質制限を助けるサプリの成分1.サラシノール

サラシノールはインドなどが原産のサラシアというハーブに含まれる成分で、糖質の分解を抑制する働きがあります。

食べ物などから摂取された糖質は、最終的にブドウ糖や果糖に分解されることで、はじめて吸収することができます。

しかし、サラシノールは、糖質を分解する酵素の働きを抑制するため、分解されなかった糖質は吸収されずに便として排出されます。そのため結果的に、糖質が体内に吸収されるのを抑えてくれるのです。

糖質制限を助けるサプリの成分2.βグルカン

βグルカンはキノコや大麦などに含まれる食物繊維の一種で、糖質の吸収を抑制する働きがあります。

βグルカンは水溶性のため、体内に入ると水分を吸ってゲル状になる栄養素です。ゲル状になったβグルカンは糖質などと結びつきやすく、包みこむように吸着するため、糖質が体内に吸収されにくくなります。

このようなβグルカンの働きで、糖質の消化・吸収が穏やかになります。

サプリで補える糖質制限中に不足しがちな栄養素の種類

糖質制限を行うと、いつもと食事が変わることで知らず知らずのうちに、糖質以外の大事な栄養素までカットしてしまっていることがあります。ここでは、糖質制限中に不足しがちな大事な栄養素を紹介します。

ただし、偏った食事をせずバランス良く健康的な食事を心がけることが大切です。栄養補助食品と呼ばれるように、サプリはあくまでも補助で、食事から必要な栄養素を摂取することが理想です。

また、食物繊維などは過剰な摂取が体調不良につながるため、使用する際はサプリに記載されたタイミングと量を守りましょう。

糖質制限中に不足しがちな栄養素1.食物繊維

糖質制限中に炭水化物を控えることで不足しがちなのが食物繊維です。

炭水化物には糖質だけでなく、食物繊維も含まれているため、炭水化物を控えてしまうと同時に食物繊維まで削減されてしまうことになります。野菜や海藻などを積極的に食べるようにしましょう。

食物繊維には整腸作用があるため、不足することで腸内環境が悪化し、便秘や肌荒れなどの不調につながってしまいます。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、どちらもバランスよく摂取するようにしてください。

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食物繊維の摂取目安

成人男性で1日に20g以上、成人女性で1日に18g以上が目安です。食事で足りなかった分をサプリで補うようにしましょう。

糖質制限中に不足しがちな栄養素2.タンパク質

糖質制限では、糖質を控えた分のおかずを増やすなどしてタンパク質を摂取することが大切です。

そもそも糖質とは人体を動かすエネルギー源の1つで、糖質制限中はタンパク質や脂質が代わりのエネルギー源となるのですが、なかでもメインとなるのがタンパク質です。

そのためタンパク質が不足すればエネルギー不足となり、頭痛などの様々な不調が体に表れるようになります。

また、エネルギー不足となった体は筋肉を分解してタンパク質を得ようとします。分解されることで筋肉が減少してしまうと、消費エネルギー量が減少してしまうため、ダイエットに支障をきたすでしょう。

食事から摂取しきれなかった分は、プロテインなどで補うようにしましょう。

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タンパク質の摂取目安量

男女ともに、1日あたりのタンパク質の摂取目安量は体重1kgあたり1g(体重60kgの場合60g)です。

※ただし、運動を行っている場合は体重1kgあたり1.5〜2g程度と通常よりも少し多めに摂るのが理想です。

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糖質制限中にプロテインを飲む効果や飲み方については「糖質制限中に「プロテイン」を飲む効果とおすすめの飲み方を紹介」で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

糖質制限中に不足しがちな栄養素3.ビタミンB群

ビタミンB群は肉や魚などに含まれるものが多い栄養素で、糖質制限によるダイエット効果を高める働きがあります。

前述したように、糖質制限中は糖質に代わってタンパク質や脂質がエネルギー源となります。これらの栄養素をエネルギーに変換するために必要なのが、ビタミンB群です。

ビタミンB群の働き

  • タンパク質をエネルギーに変換:ビタミンB6やパントテン酸
  • 脂肪酸をエネルギーに変換:ビタミンB2やナイアシン
  • 糖質をエネルギーに変換:ビタミンB1

これらのビタミンB群に属する栄養素を摂取することで、タンパク質などをエネルギーにすることができます。

そのため、タンパク質や脂質を摂取することも大切ですが、それらの栄養素をエネルギーに変換してくれる「ビタミンB群」を摂取することも、エネルギー不足を予防するためには大切です。

下記表は、年代別の各ビタミンB群の1日における摂取目安量です。厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」を基にしています。

  • 18~29歳
ビタミンB群 男性 女性
ビタミンB6 1.4mg 1.2mg
ビタミンB2 1.6mg 1.2mg
ビタミンB1 1.4mg 1.1mg
ナイアシン 15mgNE 11mgNE
パントテン酸 5mg 4mg
  • 30~49歳
ビタミンB群 男性 女性
ビタミンB6 1.4mg 1.2mg
ビタミンB2 1.6mg 1.2mg
ビタミンB1 1.4mg 1.1mg
ナイアシン 15mgNE 12mgNE
パントテン酸 5mg 4mg
  • 50~69歳
ビタミンB群 男性 女性
ビタミンB6 1.4mg 1.2mg
ビタミンB2 1.5mg 1.1mg
ビタミンB1 1.3mg 1.0mg
ナイアシン 14mgNE 12mgNE
パントテン酸 5mg 5mg
ナイアシン量の単位について

ナイアシン以外のビタミンB群は「mg」で表記されるのに対して、ナイアシンだけは「mgNE」という単位で表記されます。これは、ナイアシンが体内でも生成される成分であることに関係しています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においても、ナイアシンの量は「食品中のナイアシン量+体内で作られる量=体に必要な量=ナイアシン当量(mgNE)」として示されています。

まとめ

糖質制限を行うと、知らず知らずのうちに必要な栄養素まで削減されてしまうことがあります。エネルギー不足や体調不良を起こさないためにもバランスの良い食事を心がけ、それでも足りない分はサプリで補いましょう。

また、糖質の吸収を抑えるサプリを使用しているからと言って、食べ過ぎてしまえば意味がありません。単純にカロリーオーバーとなってしまうことも考えられます。

サプリは手軽で便利ですが、あくまで補助的なものと捉えておくことが大切です。

「どのサプリがいいのか」「本当にサプリを使うべきなのか」など、不安に思う方も多いかと思い舞ます。その際はTOREMOを参考にしてみてください。

TOREMOでは糖質制限に関するさまざまな記事を用意しています。医師・管理栄養士監修の元、正しい糖質制限に関する情報を発信しております。

TOREMOで得た情報をもとに、ぜひ糖質制限に取り組み理想の体を手に入れましょう。