糖質制限中に「脂質」を摂ると太る?|適切な摂取量を解説

監修者プロフィール

工藤孝文|医師

工藤孝文|医師

福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行っている。ダイエット外来を行う医師として、多くのテレビ番組に出演したり、雑誌などの媒体で執筆活動を行なっている。

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糖質制限中の方にとって、脂質は糖質に代わる重要な栄養素の1つです。

しかし、「脂質」というと、ダイエット中には控えるべきものというイメージが強く、「ダイエット中なのに脂質を摂って太らないの?」「脂質を摂り過ぎたら健康に悪影響が出ないの?」と心配している方もいることでしょう。

そこで今回は、糖質制限中の脂質の摂取目安量や摂り過ぎた場合のデメリットをご紹介します

糖質制限中に脂質を摂っても太らないの?

「脂質は摂れば摂るだけ脂肪として体内に蓄積される」と思われる方もいるかもしれませんが、実際のところ脂肪となるのはエネルギーとして使われずに残った余剰分の脂質だけです。

脂質は糖質と同様に重要なエネルギー源の1つですが、糖質の摂取量が多いうちは、脂質をエネルギーとして活用する働きが機能しにくい傾向にあります。

しかし、糖質が制限されると、脂質をエネルギーとして活用する機能が活発化するため、余剰となる脂質の量も減り、体脂肪はつきにくくなリます。加えて、糖質の摂取量が制限されると、体に蓄えられた脂肪もエネルギーとして消費されやすくなります。

つまり、糖質制限下では通常の食事を摂っている時よりも脂質が脂肪になりにくいというわけです。

ただし、「脂質は摂取した分だけ脂肪になる」というのは誤解ですが、余剰となる脂質の量が増えれば、太ってしまうため、過剰な摂取は避けた方が良いでしょう。

ここから、糖質制限中における1日あたりの脂質の摂取目安量や脂質を摂る際のポイントを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

糖質制限中に摂取するべき脂質の種類は「不飽和脂肪酸」

脂質は体内に摂取された後「グリセール」と「脂肪酸」に分解されますが、さらに「脂肪酸」は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類に分けることができます。

飽和脂肪酸は、バターやラード、肉に含まれる脂など、常温で固まる油脂のことで、その大半はコレステロールや中性脂肪を増やす原因になります。

一方で、不飽和脂肪酸は常温でも固まらない液状の油脂のことで、オリーブ油やえごま油、魚の脂などが代表例です。不飽和脂肪酸は中性脂肪やコレステロールの値を改善する効果があると言われており、体に良いとされています。

同じ脂質を摂るにしても、「不飽和脂肪酸」の方を中心に摂るように心がけると良いでしょう。

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マーガリンの摂取は避けた方が良い

マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は人工物であるため、体内では使われません。さらには血管の内側を傷つけるとも言われているため、摂取を控えることをおすすめします。

糖質制限中における1日あたりの脂質摂取量の目安

脂質の目安摂取量は、糖質をどの程度摂取しているかによって異なります。

以下の前提のもと、脂質の目安摂取量を算出しましょう。

  • 日本人の食事摂取基準(2015 年版、厚生労働省)では、1日あたりの摂取カロリーの目安量は、「成人男性:2500kcal前後」「成人女性:2000kcal前後」とされている。
  • 一般的に、糖質制限ダイエット時の総摂取カロリーにおける割合は「糖質:30%」「タンパク質:45%」「脂質:25%」と設定する。
  • 炭水化物(糖質) は1gあたり4kcal、タンパク質は1gあたり4kcal、 脂質は1gあたり9kcalある。
【男女別】糖質制限ダイエットにおける1日あたりの脂質の目安摂取量

女性:2000×0.25÷9=およそ55g

男性:2500×0.25÷9=およそ70g

摂取カロリーの目安は個人の生活習慣によって異なり、また糖質の制限レベルもダイエットの方針によって差が生じるため、あくまでもこれは参考値です。ここで紹介した計算方法に自分の数値を当てはめて算出してみましょう。

糖質制限中に脂質を摂り過ぎた場合のデメリット

ここまで紹介してきたように、脂質は糖質制限中の方にとって重要なエネルギー源になりますが、摂り過ぎると健康に悪影響が出る場合もありますのでご注意ください。ここでは、脂質を摂り過ぎた場合のデメリットをご紹介します。

脂質を摂り過ぎた場合のデメリット

  • 消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多くなってしまう
  • 動脈硬化のリスクが高まる

脂質を摂り過ぎるデメリット1.消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多くなってしまう

糖質とタンパク質が1gあたり4kcalであるのに対して、脂質は1gあたり9kcalあるため、総摂取カロリーにおける脂質の摂取割合が増えてしまうと、摂取カロリーが過多になってしまう可能性があります

糖質制限中は基本的にカロリーを気にする必要はありませんが、消費エネルギーよりも摂取カロリーが増えてしまえば、いくら糖質制限をしていても太ってしまいます。総摂取カロリーにおける脂質の割合は多くても30%以内に留めることをおすすめします。

脂質を摂り過ぎるデメリット2.動脈硬化のリスクが高まる

脂質過多の食事を続けると、血液中のコレステロール値が高まった結果、血栓ができ、動脈硬化が引き起こされるリスクがあります。動脈硬化は脳梗塞・心筋梗塞などの重大な病気につながりかねませんので、繰り返しますが、脂質の摂り過ぎには注意が必要です。

まとめ

今回は脂質の摂取目安量や脂質を摂り過ぎたことによるデメリットを解説しました。

しかし、目安摂取量を知っていても、各栄養素の摂取量を自分でコントロールするのは大変です。何をどのくらい食べれば良いのか判断がつかないという方もいることでしょう。

そこでおすすめしたいのがパーソナルトレーニングです。パーソナルトレーナーの中には、栄養学の知識を身につけているトレーナーもいれば、ジムによっては専属の管理栄養士を雇っているケースもあり、トレーニングだけではなく、食事に関する指導も行われるのがパーソナルトレーニングの良さの1つです。

「何をどれだけ食べれば良いか分からない」という方も、パーソナルトレーナーに食事の摂り方に関するアドバイスをもらったり、食べたものの写真を送ってアドバイスをもらったりすれば、少しずつ自分で食事の管理ができるようになることでしょう。

まずはパーソナルトレーニングの体験トレーニングの問い合わせをしてみませんか?