動的ストレッチ・静的ストレッチ|2種類の効果と実践方法を総まとめ

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英語で「伸ばす」「引っ張る」という意味を持つ「ストレッチ」は、怪我の予防やトレーニング効率の向上を目的に運動前後のウォーミングアップやクールダウンとして活用されています。

ところで、ストレッチには「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の2種類があることをご存知でしょうか。

それぞれには異なった特徴や効果があるため、それらを理解した上で実践しなければ、怪我をしてしまったり、トレーニングの効果が小さくなったりしてしまう可能性があります。

トレーニングの効果を最大限に高めるためにもそれぞれのストレッチの特徴と効果はきちんと理解しておきましょう。今回は動的ストレッチと静的ストレッチ、それぞれの特徴や効果と正しい実践方法を紹介します

動的ストレッチの特徴と効果

動的ストレッチは別名「ダイナミックストレッチ」とも呼ばれます。名前が示す通り、動的ストレッチは腕や足をさまざまな方向に動かしたり、ねじったり、曲げ伸ばしたりして、関節をダイナミックに動かしながら筋肉を伸ばすのが特徴です

一般的に、動的ストレッチは運動前のウォーミングアップとして活用されます

動的ストレッチの主な効果としては主に以下の2つが挙げられます。

動的ストレッチの効果

  • トレーニング効果の向上
  • 怪我の予防

それぞれ順番に説明していきましょう。

動的ストレッチの効果1.トレーニングの効果を高める

動的ストレッチにはトレーニングの効果を高める効果があります。

筋肉は姿勢を維持する役割を担っているため常に緊張状態を保っていますが、筋肉が緊張してガチガチに固まっている状態で運動をしても体はスムーズに動きません。

つまりこの状態では、トレーニングの効果を十分に得られない可能性があります。そこで、運動前に筋肉を動かして、運動できる状態にするのが動的ストレッチです。

動的ストレッチの特徴は腕や足をしっかりと動かして筋肉を伸ばすことにあります。これにより、体がスムーズに動くようになり、筋肉の柔軟性は高まります。そうして、本番の運動で体がよく動くようになり、トレーニングの効果がアップするのです。

動的ストレッチの効果2.怪我を予防する

筋肉の緊張を和らげる効果がある動的ストレッチには怪我を予防する効果があります。

緊張状態を保ちガチガチに固まった状態の筋肉に急に負荷をかけると、筋肉の繊維が切れてしまいやすく、怪我につながりかねません。運動前に動的ストレッチをしておくことで、筋肉を柔らかく伸びやすい状態にできるので怪我のリスクを軽減できます。

静的ストレッチの特徴と効果

「静止状態」を意味する英語「static」に由来する静的ストレッチは、別名スタティックストレッチと呼ばれます。

足や腕を多方向に動かすことで筋肉を伸ばす動的ストレッチとは対照的に、筋肉を一方向に伸ばすのが静的ストレッチの特徴です

静的ストレッチの基本は筋肉を関節可動域の限界となる位置までゆっくりと引き伸ばし、数十秒程度キープさせること。主に運動後のクールダウンとしておこなわれ、筋肉痛を和らげる効果があるといわれています。

静的ストレッチが筋肉痛を和らげるメカニズムは現時点ではまだ正確には解明されていませんが、横浜市スポーツ医学センター編の『新版図解スポーツトレーニングの基礎理論』では以下のように述べられています。

運動後に静的ストレッチングを行うと遅発性筋肉痛が軽いことが経験的に知られている。

※遅発性筋肉痛とは、運動中や運動をした直後ではなく、翌日をピークに出る筋疲労のことを指し、一般的に「筋肉痛」と呼ばれるものの正式名称です。

【運動前】動的ストレッチの実践方法

上でも紹介した通り、動的ストレッチは運動を始める直前にウォーミングアップとして取り組むのがおすすめです。運動前に筋肉を動かしてあげることで、筋肉に対して「これから負荷をかける」という合図を送る役目を果たします。

以下では、運動前に取り組むとよい動的ストレッチを紹介します。

全身に効く動的ストレッチ

全身の動的ストレッチ

  • 上半身編
  1. 足を肩幅程度に開いて立ちます。手を肩の上、鎖骨あたりに軽くのせて準備完了です。
  2. 肘で半円を描くように、腕を左右交互に大きく前後に振ります。肩甲骨が動いていることを意識してしっかりと動かします。

◆回数の目安:10~15回

  • 下半身編
  1. 足を閉じて、立ちます。手は腰にあてましょう。
  2. 太ももを上げて、後ろから前に回します。左右交互におこないます。

◆回数の目安:10~15回

上半身に効く動的ストレッチ

上半身に効く動的ストレッチの手順

  1. 大きな弧を描くように両腕を同時に上下にスイングさせます。このとき腰が反らないように注意してください。
  2. ヒジを伸ばしたまま両腕を交互に上下にスイングします。
  3. 両腕を「バンザイ」の状態から後方に向かって振り下ろします。
  4. 両腕を胸の前で交差させるようにスイングします。
  5. 両腕を肩の高さまで上げて横に伸ばし、ねじります。
  6. 足を肩幅に開いて立ち、腕を頭の後ろで組みます。その状態のまま、左右に体を倒します。
  7. 足を肩幅に開き、両手を膝に置いて立ちます。お腹を覗き込むようにして背中を丸めます。顔を上げて背中を伸ばします。背中を丸める動きと伸ばす動きを交互におこないましょう。
  8. 足を大きく開いて体を前に倒し、床に手をつきます。片手を床についたまま、反対側の手を上に振り上げます。この動作を左右交互におこないましょう。

◆回数の目安:1〜8までの動作を各10回ずつ

下半身に効く動的ストレッチ

下半身に効く動的ストレッチの手順

  1. 片足を勢いよく前後に振ります。このとき、腕も交互に大きく振ってください。軸足を変えて同様の動作をおこないます。
  2. 片足を横にスイングします。軸足を変えて同様の動作をおこないましょう。
  3. 片足を前から後ろへ回旋させます。足を股関節から大きく回してください。軸足を変えて同様の動作をおこないましょう。
  4. 片足を軽く浮かせて足首を回します。爪先で大きな円を描くようなイメージで滑らかに動かしましょう。時計回り・反時計回りに回したら、軸足を変えて同様の動作をおこないましょう。

◆回数の目安:1から〜4までの動作を左右各5回ずつ

【運動後】静的ストレッチの実践方法

静的ストレッチは運動後のクールダウンとして取り組みましょう。運動後、興奮状態にある筋肉を落ち着けるようなイメージで、筋肉の様子を見ながら、時間をかけてゆっくりとおこなってください。

以下では、運動後に取り組むとよい静的ストレッチを紹介します。

上半身に効く静的ストレッチ

上半身に効く静的ストレッチの手順

  • 【首のストレッチ】
  1. あぐらをかいて座ります。
  2. 右手を左耳にあてて、首をゆっくりと倒して左首筋を伸ばします。10秒から15秒キープします。このとき、反対側の腕は横に伸ばして、肩を内側に回すようにねじります。
  3. 反対側も同様におこないましょう。
  • 【肩のストレッチ】
  1. 1の姿勢で、右腕を胸の前に引き寄せます。左腕でさらに胸に引き寄せます。10秒から15秒キープします。
  2. 反対側も同様におこなってください。
  • 【腕のストレッチ】
  1. 1の姿勢で、右腕を上に伸ばし、左手をつかって肘を曲げます。10秒から15秒キープします。
  2. 反対側も同様におこなってください。

◆回数の目安:首、肩、腕を左右それぞれ30秒ずつキープ×1セット

下半身に効く静的ストレッチ

下半身に効く静的ストレッチ

  1. 足を左右に開いて座ります。
  2. 片方の足を内側に折りたたんでください。このとき、折りたたんだほうの足先が伸ばしたほうの足の太ももにつくようにします。
  3. 足を折りたたんだ方向に体をひねり、上半身を前に倒します。手を前に伸ばしましょう。

◆回数の目安:左右それぞれ30秒ずつキープ×1セット

動的ストレッチと静的ストレッチの違いまとめ

以下は、動的ストレッチと静的ストレッチの違いをまとめた表です。

それぞれの違いを理解して、ダイエットやトレーニングに活かしてください。

動的ストレッチ 静的ストレッチ
特徴 関節をダイナミックに動かし筋肉を伸ばす 静止した状態で筋肉を一定方向に伸ばす
効果 ・トレーニング効果の向上
・怪我の予防
・疲労回復
・筋肉痛をやわらげる
実施タイミング 主にウォーミングアップ時 主にクールダウン時

ストレッチはトレーニングを安全におこうために必要不可欠

ここまで紹介してきたようにストレッチには怪我を予防する効果がありますが、体を動かす以上、怪我はつきものです

怪我をすると、トレーニングを一時的に中断しなければなりません。そうなると、せっかく仕上げていた体がトレーニング前の状態に戻ってしまう可能性もあるでしょう。

トレーニングを継続しておこなうためにも、なるべく怪我のリスクはゼロに近づけましょう。この記事のストレッチをもとに、怪我を未然に防いでいきましょう。

参考

  • 横浜市スポーツ医学センター編『新版図解スポーツトレーニングの基礎理論』