有酸素運動の脂肪燃焼効果|効率よく痩せるための3つのポイント

フィジカル

「有酸素運動」とは酸素を体にしっかりと取り込みながら、負荷の軽い運動を時間をかけてゆっくりとおこなうことを指し、別名「エアロビクス」とも呼ばれます。有酸素運動の例を挙げるならば、ウォーキングや水泳がその代表格でしょう。

有酸素運動の最大の特徴は脂肪燃焼効果があることですので、ダイエット目的で取り組む方も多いことでしょう。

どうせ取り組むならば効果を最大限まで高めたいところ。

今回は有酸素運動の脂肪燃焼効果を高めるポイントを解説します。

ポイント1.有酸素運動は20分間以上時間をかけて取り組むこと

有酸素運動はゆっくりとしたペースで長く継続しておこなってください。

なぜなら、運動を始めて20分以内では、脂肪ではなく、グリコーゲン(糖質)が主なエネルギー源として利用されるからです。

厚生労働省が提供する健康情報サイト「e-ヘルスネット」にも記載がありますが、メインのエネルギー源がグリコーゲンから脂肪に切り替わるタイミングは運動を始めてから20分後というのが通説です

また、東京大学の石井直方教授は著書のなかで以下のように述べています。

運動開始から10分ほどで脂肪の分解が始まります。そのタイミングで一度運動をやめ、10分間休憩してまた再開したとすると、分解の働きはゼロにはリセットされていません。「10分運動、10分休憩、10分運動」というやり方でも、20分続けて運動するのとほとんど同じ効果になります。

参考文献:石井直方『石井直方の筋肉まるわかり大辞典』

「長く続けなければ」と意識をするあまり無理をしすぎて息が上がってしまうと、呼吸が浅くなり、十分な酸素を体内に取り込むことが出来ず有酸素運動の効果が半減してしまいます。

運動に不慣れなうちは無理をせず、合計で20分間運動をすることを目指しましょう。

ポイント2.会話を楽しめる程度のキツさが理想の負荷

有酸素運動は、あまり負荷をかけすぎず、あくまでも会話を楽しめる程度の余裕を持って取り組むことが大切です。

というのも、あまりにも負荷が大きすぎると、呼吸が浅くなり、十分な量の酸素が供給されなくなってしまうからです。有酸素運動では、酸素が脂肪を燃やす燃焼材として用いられますので、体内に供給される酸素の量が少ないと、脂肪が十分に燃えなくなってしまいます。

また、運動が有酸素運動であるかどうかは、運動の種類によって決められるわけではありません。

有酸素運動であるかどうかは、その運動をすることで運動をする人にかかる負担の度合い、つまりその人自身が感じる「きつさ」によって決まります。

例えば、スポーツ選手にとってはクロスカントリースキーが有酸素運動になり得たとしても、一般の方にとっては負荷が重すぎて、有酸素運動になり得ない可能性が高いでしょう。

では、自分にとって、その運動が有酸素運動になり得るかどうかはどのようにして見極めればよいのでしょうか。

見極める方法の1つとして、「トークテスト」と呼ばれるものがあります。

「トークテスト」とは、有酸素運動中に呼吸に邪魔されることなく、会話を楽しむことができるかどうかを基準に、運動の負荷の大きさを測るテストのことです。

呼吸に邪魔されて、言葉が途切れてしまうようであれば、負荷がかかりすぎています。速度を落として、余裕を持たせましょう。

日ごとに種目を変えることで飽きずに続けられる

負荷の軽い「有酸素運動」は誰でも気軽にできるというメリットがある反面、単調な動きの繰り返しになるため、飽きやすい点がデメリットの1つです。

「月曜日と水曜日と金曜日はジョギング、火曜日と木曜日は水泳、土曜日と日曜日はサイクリングをしよう」というように、日ごとに取り組む運動の種類を変えてみると気分転換になって、飽きることなく続けられるかもしれません。

ポイント3.目標心拍数を設定すること

上で紹介したように、有酸素運動ではその人にかかる負荷の大きさが重要になります

上では負荷のかかり具合を簡単に測る方法として「トークテスト」を紹介しましたが、負荷の大きさをより厳密に見極める場合は「運動強度」と呼ばれる概念を用います

運動強度について

運動強度というのは、運動の強さ、つまりは運動によってその人の体にかかる負荷の大きさのことです。運動の目的に合わせて目標となる運動強度を調整することで、運動の効果を高められるとされています。

運動強度を設定するための指標としては、運動中に取り込む酸素の量や心拍数などさまざまなものがありますが、心拍数を用いて設定する方法がもっと簡単でしょう。

目標心拍数(目標とする強度)

(最高心拍数−安静時心拍数)× 目標強度+安静時心拍数

目標心拍数を求めるために必要な数値

  • 最高心拍数

220−年齢

  • 安静時心拍数
  1. 横になるか、座った状態で測ります。
  2. 人差し指・中指・薬指を揃えて、反対側の手の親指の付け根に当てて、15秒間脈拍を測ります。その数値を4倍にしたものが1分あたりの安静時脈拍数です。
  • 目標強度

心拍数を用いて強度を設定するとき、運動目的がダイエットの場合は目標心拍数(目標とする運動強度)は最高心拍数の60%になります。

  • 例)年齢30歳で、安静時心拍数が70の方の場合

目標心拍数=(190−70)× 0.6+70=142

となるので、有酸素運動時に心拍数が142になるように調整するのが理想ということになります。

有酸素運動は深く呼吸をしながら長く続けるのが効果的

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