セルライトには一度形成されると除去が非常に難しいという特徴があるため、セルライトは事前の予防がとても大切です。
セルライトは脂肪細胞に老廃物が蓄積することで形成されますので、セルライトの予防には「余分な脂肪をつけないこと」と「老廃物を溜めないこと」が重要です。
脂肪がついたり、老廃物が蓄積してしまったりする原因は、生活習慣と深く関わりがあるもの。ですから、セルライトとの予防には日常生活における何気ない小さな習慣の積み重ねが大いに役立ちます。
今回は「セルライトを予防するために日常生活で心がけたい習慣」を9つ紹介します。
セルライトを予防する習慣1:午前中に30分以上歩く
歩いて足の筋肉が動かされれば、筋肉の収縮により発生する刺激が老廃物の運搬役であるリンパ液の流れを促進して、老廃物の排出を促します。つまり、歩くことが習慣化されれば、リンパ液の流れがよくなり老廃物が蓄積しづらい体になるのです。
特に、歩くのにベストの時間帯は午前中です。その理由は、睡眠中の脂肪細胞のはたらきにあります。
私たちが寝ている間も、脂肪細胞は体温維持のために活動を続けています。脂肪細胞は活動することで、老廃物を排出しますが、睡眠中はリンパ液の流れが停滞してしまうため、夜寝ているに間は体内に老廃物が蓄積しやすくなっています。
ゆえに、午前中は歩いて、夜間に蓄積した老廃物を排出したいのです。
歩数の目安は最低3,000歩、時間にすると30分程度です。
セルライトを予防する習慣2:バランスのよい食事を摂る
余分な体脂肪がついてしまうことを予防するためには、バランスのよい食事を摂ることが欠かせません。
甘いものや脂っこいものばかりを食べるなど偏った食生活をしていると、摂取カロリーが増えてしまい、脂肪がつきやすくなってしまいます。もちろん、糖質や脂質を摂取すること自体に問題があるわけではなく、節度ある摂取が重要ということです。
ただ、「何を」「どれだけ」食べたらよいのか分からない、という方も多いことでしょう。
そこで食事のバランスを考えるときに参考にしてほしいのが、厚生労働省と農林水産省が共同で策定した「食事バランスガイド」です。
出典:厚生労働省と農林水産省が共同で策定した「食事バランスガイド」より
食事バランスガイドでは、食事が「主食」、「副菜」、「主菜」、「牛乳・乳製品」、「果物」の5つに区分され、それぞれの1日の摂取量の目安がイラストでわかりやすく示されています。食事の組み合わせや量を考える際の参考にしてみましょう。
セルライトを予防する習慣3:2時間おきに水を飲む
水分不足に陥ると、リンパ液の量が減ってしまい、老廃物が流れにくくなることから、体内に老廃物が蓄積しやすくなってしまいます。こまめに水分を補給することで、リンパ液の量の減少を防ぎ、老廃物の排出が滞らないようにしてあげましょう。
また、人間のカラダは呼吸や発汗によって2時間でコップ1杯分の水分を消費しています。「運動をしているわけではないし、喉が渇かない」と考えて水分をあまり摂らない方もいるかもしれませんが、最低でも2時間に一度はコップ1杯分の水分を補給しないと水分不足になりますので注意してください。
セルライトを予防する習慣4:湯船に浸かる
湯船に浸かって、体を温めることで、血行がよくなり、結果的にリンパ液の流れも促進されます。
「セルライトを予防する習慣1:午前中に30分以上歩く」で、リンパ液は筋肉の収縮により発生する刺激を受けて流れると説明しましたが、静脈の血流もリンパ液の流れを促す役割を担っています。というのも、リンパ液が流れるリンパ管は静脈とつながっているため、静脈の血流がよくなると、それに伴ってリンパ液の流れもよくなるのです。
血行は体を温めることで促進されます。体を温める方法は数多くありますが、毎日の入浴は気軽に始められる方法の1つでしょう。シャワーだけで済ませているという方も湯船に浸かることを習慣にしてみてください。
セルライトを予防する習慣5:足を組まない
足を組むと足全体を流れるリンパ管の集合地点・股関節が圧迫されることから、足全体のリンパ液の流れが悪くなってしまいます。つまり、足を組むと足に老廃物が蓄積しやすくなり、セルライトの形成につながってしまうのです。
足を組むことが癖になっている方も多いかもしれませんが、太ももにセルライトが形成されやすくなるので今すぐに止めましょう。
足を組むことは、姿勢を悪くすることにもつながりますので、おすすめできません。足を組むことが癖になっているという方は、「足の間にノートを挟んで座る」などの対策をしてみましょう。
セルライトを予防する習慣6:猫背を改善する
肩が前に出る猫背の姿勢では、鎖骨のあたりにある二の腕を流れるリンパ管の集合地点・静脈角が圧迫されてしまうため、二の腕のリンパ液の流れが悪くなってしまいます。「二の腕が痩せない|その原因は筋力不足・セルライト・脂肪にあった」でも触れていますが、猫背は二の腕に余分な脂肪がつきやすくなってしまう原因の1つです。
猫背の姿勢だと、二の腕にセルライトが形成されやすくなりますので、猫背は改善できるように努めましょう。
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「猫背の治し方|筋トレ・ストレッチ・生活習慣の見直しで姿勢改善」の記事では猫背の治し方について紹介しています。
セルライトを予防する習慣7:タバコを吸わない
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ血液やリンパ液の流れを悪化させてしまいます。つまり、タバコを吸うと、老廃物が蓄積しやすくなってしまうため、セルライトの形成につながってしまう可能性があるのです。
とはいえ、タバコを簡単に止められるならば誰も苦労はしません。何度も禁煙にチャレンジし失敗した方も多いでしょう。「タバコを止めたくても止められない」という方は病院で、禁煙治療を受けたほうがよいかもしれません。
セルライトを予防する習慣8:筋トレをする
筋トレをすれば筋肉量が増え、基礎代謝が向上することから、体に脂肪が蓄積しにくくなるためセルライトの予防に役立ちます。
基礎代謝とは、人間が生命を維持するために使われるエネルギーのこと。人間の体は、何もせずにじっとしているときも呼吸をしたり、内臓や脳、筋肉を動かしたりするためにエネルギーを消費しています。
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、20代の女性で体重50kgの方の場合、1日で1,180kcalが基礎代謝によって消費されていることがわかります。
内臓や脳の量を増やすことはできませんが、筋肉の量は増やせます。したがって、繰り返しになりますが、基礎代謝は筋トレをして筋肉の量を増やすことで高められるのです。
セルライトを予防する習慣9:マッサージをする
セルライトは老廃物がリンパに溜まることが原因で発生します。そのため、老廃物を流すための「リンパマッサージ」を習慣化すると、セルライト予防に大変効果的です。
マッサージのタイミングは、入浴中や入浴直後、運動後など、体が温まりリンパが流れやすい時がおすすめです。老廃物を押し出すイメージで、リンパが流れている箇所を入念にマッサージしてください。
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セルライトの予防には日常の小さな習慣の積み重ねが効果を発揮する
今回は、セルライトを予防する9つの習慣を紹介しました。
冒頭でも説明した通り、セルライトは主に「脂肪」と「老廃物」で成り立っていることから、セルライトの形成を予防するためには普段の生活のなかで「余分な脂肪をつけない」「老廃物を溜めない」ような生活習慣を保つことが重要です。
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