ドンキーキックは、四つんばいの状態でロバ(ドンキー)や馬のように足を後ろへ蹴り上げる運動です。
お尻や太ももの筋肉を鍛えられるため、「ヒップアップしたい」「太ももを引き締めたい」など「下半身が気になる……」という女性におすすめです。
そこで今回はドンキーキックのやり方とトレーニングのポイントを紹介します。
ドンキーキックで鍛えられる筋肉
ドンキーキックのメインのターゲットは「大殿筋」になります。また、サブのターゲットとして「ハムストリング」と「大腿四頭筋」も鍛えられます。
トレーニング中に鍛える筋肉を意識しやすいように、それぞれについて簡単にご説明します。
まず、大殿筋はお尻の膨らみを作っている筋肉です。ここを鍛えることでお尻全体が引き締まるため、ヒップアップするなら必ず鍛えましょう。
主に「足を後ろに振る」動作で使われます。ドンキーキックでも大殿筋を意識しながら足を上げるようにすることが大切です。
次に、ハムストリングは太ももの裏側についている筋肉です。太ももの裏側についているため、鍛えても目立ちにくく、「太ももに筋肉をつけたいけれど、太くなるのは嫌」という方はハムストリングを鍛えるとよいでしょう。
主に「ヒザを曲げる」動作で使われます。
最後に、大腿四頭筋は太ももの前側にある筋肉です。全身の中で最も体積の大きな筋肉のため、鍛えれば筋肉量を効率よく増やせるでしょう。
筋肉量と基礎代謝は比例するため、「脂肪が蓄積しにくいカラダを作りたい!」という方が鍛えるのにおすすめの筋肉ですが、鍛えすぎると太ももが太く見えてしまう可能性もあります。「足が太くなるのは嫌」という方はハムストリングを中心に鍛え、大腿四頭筋のトレーニングはほどほどにしておくのがいいかもしれません。
主に「ヒザを伸ばす」動作で使われます。
ドンキーキックの種類とやり方
では、ここからドンキーキックのやり方を紹介します。
ドンキーキックの種類 | メインのターゲット |
ストレートレッグ・ドンキーキック |
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チューブ・ドンキーキック |
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スミスマシン・ドンキーキック |
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ドンキーキック(☆☆)
最初にドンキーキックの基本形を紹介します。
ドンキーキックのやり方のポイントは4つあります。
1つ目は「ヒザは90度に保つ」こと。ヒザが伸縮してしまうと、ハムストリングや大腿四頭筋に負荷が逃げてしまいやすくなります。大殿筋を集中的に鍛える場合は、ヒザの角度を90度に維持しましょう。
2つ目は「足を下ろす時にヒザが床につかないようにする」こと。ヒザが床についてしまうと、筋肉が休んでしまいます。筋肉に持続的に負荷を与えるために、ヒザが床につくギリギリ手前でストップするようにしてください。
3つ目は「上半身を床と平行に保つ」こと。上半身が反った状態でトレーニングをすると、腰を痛めてしまう恐れがあります。また、反対に背中が丸まってしまってもトレーニングの効果が薄くなってしまいます。上半身は床と平行に保つようにしましょう。
ちなみに、これはこの記事で紹介するドンキーキック全てに共通するポイントになるため、しっかりと押さえておいてください。
4つ目は「太ももと上半身が一直線で結ばれるところまで足を上げる」こと。ドンキーキックでは足をしっかりと上げることで大殿筋を鍛えられます。目安としては太ももと上半身が一直線で結ばれるところまでは上げるようにしてください。
ただし、太ももを上半身よりも高く上げてしまうと、背骨に負担がかかってしまう恐れがあるため、上げすぎも注意しましょう。
- マットなどを敷き、四つんばいになります。背中は真っ直ぐになるよう意識しましょう。
- ヒザの角度を90度にキープしながら、股関節を支点に片足を蹴り上げます。
- 太もも裏が床と平行になるまで上げたら、できれば頂上で2~3秒キープしましょう。
- ゆっくりと足を下ろし、ギリギリ床につかないよう浮かせたままもう一度足を上げます。
◆回数の目安:左右各10回×3セット
ストレートレッグ・ドンキーキック(☆☆☆)
ドンキーキックの基本形では「ヒザを90度に曲げた」状態で足の上げ下ろしを行いましたが、ストレートレッグ・ドンキーキックでは「ヒザを伸ばした」状態で足の上げ下ろしを行います。
ヒザを伸ばした状態を維持することでヒザ関節の関わりが薄れるため、大殿筋を集中的に鍛えられます。
ストレートレッグドンキーキックのポイントは「ヒザをしっかり伸ばす」こと。すでに説明した通り、ストレートレッグ・ドンキーキックの特徴は「ヒザを伸ばす」ことにあります。ヒザが曲がらないように、しっかりと伸ばし、それをキープしましょう。
- マットなどを敷き、四つんばいになります。背中は真っ直ぐになるよう意識しましょう。
- ヒザを伸ばしながら、足を持ち上げていきます。
- 背中のラインを越えるぐらいまで足を上げたら下ろしていきます。
- ヒザを伸ばしたまま下げ、つま先が床につく寸前でまた上げましょう。
- 足を浮かせたまま、上下運動を繰り返します。
◆回数の目安:左右各10回×3セット
チューブ・ドンキーキック(☆☆☆☆)
チューブの張力を負荷にするドンキーキックです。ヒザを曲げ伸ばすため、大腿四頭筋にも負荷がかかります。
チューブ・ドンキーキックのポイントは2つあります。
1つ目は「チューブをヒザで押さえてしっかりと固定する」こと。チューブが固定されていないと、負荷が小さくなってしまいます。ヒザで押さえて、しっかりと固定しましょう。
2つ目は「ヒザを曲げて足を下ろす時に、チューブの張力に逆らいながら戻す」こと。チューブの張力に逆らうように、ゆっくりと足を戻すことで、筋肉に対して安定的に負荷をかけられます。
- 四つんばいになり、片方のヒザでチューブを固定します。
- チューブを足で伸ばすように、足を上げていきます。ヒザの角度は90度をキープしたままです。
- 太もも裏が床と平行になるまで上げたら、できれば頂上で2~3秒キープしましょう。
- チューブが戻ろうとする力に逆らいながら、ゆっくり足を下ろします。
◆回数の目安:左右各10回×3セット
また、負荷を高めるためにチューブ以外にも「アンクルウエイト」を利用してもよいでしょう。
アンクルウエイトは足首につける重りのことです。
自重でのトレーニングに慣れたら、チューブやアンクルウエイトを利用して負荷を高めましょう。
スミスマシン・ドンキーキック(☆☆☆☆)
最後に、スミスマシン(ラックのガイドに従ってバーを上下に動かせるトレーニング機器)を使うドンキーキックを紹介します。足を上げてバーを押し上げる時にハムストリングも鍛えられます。
スミスマシン・ドンキーキックのポイントは最初に紹介したドンキーキックの基本形とほとんど同様です。
- 「ヒザは90度に保つ」
- 「足を下ろす時にヒザが床につかないようにする」
- 「上半身を床と平行に保つ」
- 「太ももと上半身が一直線で結ばれるところまで足を上げる」
の4点に注意してトレーニングを行いましょう。
加えて、スミスマシンを使う場合はバーを設置する高さにも注意してください。四つんばいになった時に腰よりも少し高めに設置するくらいが目安になります。
- ヒザをつき、体を固定してバーにかかとをセットします。
- 股関節から足を上げることで、バーを持ち上げていきましょう。
- 背中のラインを越えるぐらいまで上げたらゆっくりと下ろしていきます。(ハムストリングも鍛えるなら、そこからさらにヒザを伸ばしてバーを持ち上げましょう。)
- バーを下ろす際は重力に逆らいながらゆっくりと下ろしていきましょう。
◆回数の目安:左右各10回×3セット
まとめ
今回は「ドンキーキック」を紹介しました。
ここだけは押さえておきたい!ドンキーキックのポイント
- お尻と太ももの筋トレになる!
- 上半身と床を平行に保つ
ドンキーキックは下半身の引き締めにおすすめのトレーニングです。
ただし、今回紹介したような「上半身と床を平行に保つ」「太ももと上半身が一直線で結ばれるところまで足を上げる」などのポイントは、きちんと守れているか自分では確認しづらいかもしれません。
鏡を見ながらや動画を撮るなどしてフォームをチェックするのがおすすめです。最初のうちに正しいトレーニングフォームを身につけることが、もっとも硬貨がでる最短の方法です。
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