ナローベンチプレスは通常のベンチプレスよりもバーを持つ幅を狭く(ナロー)する点が特徴です。大胸筋が関わる肩の動きを抑え、上腕三頭筋が関わるヒジの動きを大きくした種目です。
これにより通常のベンチプレスが「大胸筋」をメインターゲットとするのに対して、ナローベンチプレスでは「上腕三頭筋」がメインターゲットになります。
比較的高重量を扱えるため強い刺激を入れやすく、フォームも難しくないため、始めやすく鍛えやすいトレーニングだと言えます。
しかし、バーを持つ手の幅を狭くすることでバランスを崩しやすく、ウエイトを落とすなどの危険性もはらんでいます。
そのため上腕三頭筋に効かせるためのポイントをしっかりと押さえた上で安全に配慮してトレーニングを行いましょう。
ナローベンチプレスで鍛えられるのは上腕三頭筋である
上腕三頭筋は手のひらを上に向けた時に二の腕の下側についている筋肉です。その名の通り「長頭」「外側頭」「内側頭」の3つに分かれており、それぞれ肩やヒジの動きに大きく関与しています。
特にヒジを伸ばす動作に貢献しています。そのためベンチプレスのようにヒジを伸ばす運動で鍛えることができる部位です。日常生活では「ドアを開ける」時や「椅子のヒジ掛けに手を置いて立ち上がる」時など、何かを押す動作で使われます。
上腕三頭筋は普段の生活で積極的に使われる部位ではないので、たるみやすい部位です。しっかり鍛えて二の腕を引き締めましょう。
ナローベンチプレスの種類と効果的な部位
ここからはナローベンチプレスのトレーニング方法を紹介します。ベンチとウエイトが必要になるため、基本的にはジムで行う種目になります。
種類 | 効く部位 |
ナローベンチプレス | 上腕三頭筋 |
スミスマシン・ナローベンチプレス | |
インクライン・ナローベンチプレス |
なお、トレーニングの難易度は☆の数で5段階に評価し、☆の数が多いほど難しいトレーニングとなっています。
通常のベンチプレスよりも軽い重量設定にしよう!
ナローベンチプレスでは大胸筋の関与が薄れることで、通常よりも扱える重量は軽くなります。大体4割減ぐらいが目安です。ベンチプレスで100kgを扱えるならナローでは60kgから始めましょう。
ナローベンチプレス(☆☆☆)
バーベルを使ったナローベンチプレスです。ストレートバーで行うよりも、EZバーを使った方が脇を閉めやすくなることで上腕三頭筋へ効かせやすくなるためオススメです。
ナローベンチプレスのポイントは3つあります。
1つ目は「しっかりと脇を締める」ことです。しっかりと脇を締めることで、大胸筋よりも上腕三頭筋がメインに鍛えることができます。脇が開いてしまうと負荷が逃げるだけでなく、ヒジに負担がかかるので注意しましょう。
2つ目は「肩甲骨を寄せ手胸を張る」ことです。胸を張っていないと、肩の三角筋へ負荷がいってしまいます。上腕三頭筋に負荷がいくようしっかり胸を張りましょう。
3つ目は「軽めの重量から始める」ことです。ナローベンチプレスは、バーを持つ幅が狭くなるため、バランスを崩してしまいがちです。まずは軽めの重量から始めて、正しいフォームを身につけることを意識しましょう。
EZバー(Wバー)を使えば脇を閉めやすくなる!ケガの予防にも!
バーベルのバーは真っ直ぐのストレートバーよりも、持ち手がハの字になる「EZバー」の方が脇を閉めやすくなります。また、ハの字に持つことで手首への負担を減らせるためケガのリスクを軽減することにもなります。
- フラットベンチに寝転がり、肩幅より少し狭い位置でバーを握ります。
- バーベルを胸の前に下ろしたところが、基本となるスタートポジションです。
- ゆっくりとヒジを伸ばして、真っ直ぐ上にバーを上げていきます。
- 両脇を締めたまま、ゆっくりとバーを胸の前まで下ろしましょう。
◆回数の目安:8~10回を3セット
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