「トーソローテーション」は「トーソローテーションマシン」を使って行うトレーニングです。固定された椅子に座り、グリップバーを掴んで左右に動かし、上半身をねじる(あるいは左右に動く椅子に座り、上半身を固定した状態で上半身をねじる)ことで、腹斜筋を鍛えていきます。
また、中には、「トーソローテーションは効かない」と悩む方がいますが、そういう方の多くはトーソローテーションが正しくおこなえていない可能性が高いでしょう。
効率よく腹斜筋を鍛えるためには、正しい使い方を身につける必要がありますので、今回は、します。
トーソローテーションで鍛えられる筋肉は「腹斜筋」
トーソローテーションでメインのターゲットとするのは腹斜筋です。
腹斜筋は左右の両脇腹を走っており、腹部を左右からギュッと引き締めて「くびれ」を作ってくれる筋肉です。
腹斜筋の位置を確かめる時はラジオ体操にある「体を横に倒す運動」をすると分かりやすいでしょう。このように、腹斜筋は主に「上半身を横に倒す」「上半身をねじる」動作で使われる筋肉です。
また、腹斜筋は「外腹斜筋」と「内腹斜筋」の2つに筋肉により構成されている筋肉です。2つの筋肉はそれぞれ「伸びている方向」と「働き」に違いがあります。
外腹斜筋 | 内腹斜筋 | |
伸びている方向 | 肋骨から骨盤へ | 骨盤から肋骨へ |
働き | 上半身を反対側にねじる時 | 上半身を同じ側にねじる時 |
外腹斜筋と内腹斜筋は重なり合っており、上(脇腹の体面側)にある外腹斜筋の下(脇腹の背面側)に内腹斜筋が位置しています。
「体をねじる」動作で使われるという点では共通していますが、以下のように少し働きが異なるということも押さえておきましょう。
- 上半身を右にねじる:左の外腹斜筋と右の内腹斜筋が使われる
- 上半身を左にねじる:右の外腹斜筋と左の内腹斜筋が使われる
トーソローテーションマシンの使い方
トーソローテーションマシンの使い方を説明しますが、まずは実際にマシンが使われている動画を見て、動作のイメージを掴んでください。
これがトーソローテーションマシンを使った時の動作になります。メーカーによってマシンの仕様が少し異なりますが、動作やマシンの使い方にさほど違いはありません。
- 体を左右のどちらにひねった状態から始めるか決めます
- 座席に座り、パッドが胸の上部に当たるようにセッティングします。
- グリップバーを握ってスタートポジション設定し、背筋を伸ばしてください。
- 息を強く吐きながら、上半身をねじりましょう。
- スタートポジションに戻ります。この動作を繰り返しましょう。
◆回数の目安:左右15回×3セット
トーソローテーションのトレーニングのポイント
トーソローテーションのポイントは4つあります。
1つ目のポイントは「背すじを伸ばす」こと。
背中が丸まっていては腹斜筋が十分に使われません。トレーニング中は背すじを伸ばし、猫背にならないようにご注意ください。
2つ目のポイントは「目線を正面の一点に集中させる」こと。
頭を動かしてキョロキョロすると、それに伴って上半身も動いてしまいがちです。そうすると、脇腹をしっかりとねじりにくいため、トレーニング中は目線を一点に集中させるようにしましょう。
3つ目のポイントは「腹斜筋の力を意識する」こと。
言わずもがなですが、トーソローテーションは腹斜筋のトレーニングです。反動の力で足や腕の筋肉の力が働いてしまうことがありますが、動作中はなるべく腹斜筋以外の筋肉の関与を抑えるように意識しましょう。
4つ目のポイントは「スタートポジションに戻る時に、ウエイトを完全に下げきらない」こと。
トーソローテーションでは、上半身をねじる動作に合わせてウエイトが上がったり下がったりします。スタートポジションに戻る時はにウエイトが下がりますが、完全に下がりきる手前でストップさせるようにしてください。ウエイトが一番下まで下りきってしまうと、筋肉の緊張状態が解けてしまいます。
ウエイトの重量は「回数」から逆算して決めるのがおすすめ
ウエイトの重量設定というと、ほとんどの方が「重さ」から考えるかもしれませんが、筋トレの本などに書いてある重量はあくまでも目安に過ぎず、個人差があるため、実際は「回数」から逆算して考えるのがおすすめです。
トーソローテーションの場合は、「左右各15回×3セット」をなんとかこなせるくらいの重量がちょうどよいでしょう。
とはいえ、「左右各15回×3セット」に合った重量を自力で探すとなると、何回も重量を変えてトレーニングをしなければなりません。そうなると、手間や時間がかかるため、可能ならばジムのトレーナーやパーソナルトレーナーに相談してみると早いでしょう。
まとめ
今回は「トーソローテーション」を紹介しました。
ここだけは押さえておきたい!トーソローテーションのポイント
- 背すじを伸ばす
- 目線の高さを正面の一点に集中させる
- 上半身をねじる時に息を強く吐く
- 腹斜筋の力を意識する
- スタートポジションに戻る時に、ウエイトを完全に下げきらない
トーソローテーションは腹斜筋を効果的に鍛えるトレーニングですが、「メリハリのある引き締まったカラダ」を作るためには腹斜筋を鍛えるだけでは不十分です。他にも、お尻の筋肉を鍛えてヒップアップしたり、腕の筋肉を鍛えて二の腕のたるみを解消したりといった努力が必要でしょう。
他にもさまざまなトレーニング方法を紹介していますので、併せて参考にしてみてください。
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