二の腕の筋トレに励んでいる男性は多いかもしれませんが、「上腕二頭筋と三頭筋」を、もっと言えば「上腕二頭筋の長頭と短頭」や「上腕三頭筋の長頭、外側頭、内側頭」をそれぞれ鍛え分ける意識でトレーニングに臨めている方はどの程度いるのでしょうか。
一口に「二の腕を鍛える」と言っても、二の腕は働きが少しずつ異なる複数の筋肉が集合して成り立っているため、筋肉ごとにトレーニング種目を変えて鍛え分けるのが理想です。
そこで今回取り上げるのは、6つのダンベルトレーニングを使い分けて二の腕の筋肉全体をバランスよく鍛える方法です。少々マニアックな内容になりますが、「二の腕を太くしたい!」という男性はぜひ押さえておきましょう。
「二の腕を太くしたい!」という男性が鍛えるべき筋肉
まずは二の腕を構成する主な3つの筋肉について説明します。
上腕二頭筋
上腕二頭筋は、手のひらを上に向けた時に二の腕の上側に付いている筋肉です。主に「ヒジを曲げる」時に使われ、いわゆる「力こぶ」を形成する部分に相当します。
また、「二頭筋」という名前の通り、上腕二頭筋は「長頭」と「短頭」の2つの筋肉から構成される複合筋です。
ちなみに、力こぶを形成するのは上腕二頭筋の長頭です。
上腕三頭筋
上腕三頭筋は、手のひらを上に向けた時に二の腕の下側に付いている筋肉で、主に「ヒジを伸ばす」時に使われます。体積がとても大きいため、上腕三頭筋を鍛えれば腕に厚みが出ます。
また、上腕二頭筋と同様に、上腕三頭筋も「三頭筋」という名前の通り、「長頭」「外側頭」「内側頭」の3つの筋肉から構成される複合筋です。
上腕三頭筋を構成する3つの筋肉はまたぐ関節が異なることから、関与する動きにも違いがあるのが特徴です。外側頭と内側頭が関与するのはヒジ関節の動きのみになりますが、長頭は肩関節とヒジ関節の両方の動きに関与します。
上腕筋
上腕筋は上腕二頭筋と協働して「ヒジを曲げる」動作に関わる筋肉ですが、上腕二頭筋の深部に付いているため、表層からはあまり見えません。
目立ちにくい筋肉ですが、上腕筋を鍛えることで上腕二頭筋がグッと押し上げられて力こぶがより強調されます。
「二の腕を太くしたい!」という男性におすすめのダンベルトレーニング
ここからは、実践編です。上腕二頭筋の「長頭」と「短頭」、上腕三頭筋の「長頭」と「内側頭」と「外側頭」、そして「上腕筋」の6つそれぞれを効果的に鍛えるトレーニング方法を紹介します。
鍛える部位 | トレーニング名 |
上腕二頭筋・長頭 | コンセントレーションカール(☆☆) |
上腕二頭筋・短頭 | スピネイトカール(☆☆☆) |
上腕三頭筋・長頭 | フレンチプレス(☆☆☆☆) |
上腕三頭筋・内側頭 | ダンベルナロープレス(☆☆) |
上腕三頭筋・外側頭 | トライセプスキックバック(☆☆☆) |
上腕筋 | リバースカール(☆☆) |
また、ダンベルの重さは男性であれば3kg5kg、女性であれば0.5kg〜2kgを目安にしましょう。
なお、トレーニングの難易度を☆で表しています。5段階評価で☆の数が多くなるほどトレーニングの難易度は高くなります。
上腕二頭筋・長頭|コンセントレーションカール(☆☆)
コンセントレーションカールは、内ももにヒジを固定した状態で、ダンベルを上げ下げするトレーニングです。メインのターゲットは「上腕二頭筋の長頭」となります。
コンセントレーション(集中)という名前の通り、ヒジが動いてしまわないように固定することで肩の筋肉の関与を抑え、上腕二頭筋の長頭を集中的に鍛えられるのが特徴です。
コンセントレーションカールにはポイントが2つあります。
1つ目のポイントは「ヒジを動かさない」こと。ヒジが動いてしまうと、肩の筋肉が使われやすくなってしまいます。肩の筋肉の関与を抑えるために、内ももにしっかりとヒジを固定してください。
2つ目のポイントは「ヒジを伸ばしきらない」こと。ダンベルを下ろす時にヒジを完全に伸ばしきらないよう注意してください。ヒジが伸び切ってしまうと、筋肉の緊張状態が解けてしまいます。
- 両足を広く開き、前傾姿勢で椅子に腰かけます。
- 片手にダンベルを持ち、ヒジを伸ばしてダンベルを下げます。内ももからヒザあたりでヒジを固定します。これがスタートポジションです。
- ヒジを固定したまま、ヒジを曲げてダンベルを持ち上げましょう。
- ゆっくりとスタートポジションに戻ります。
◆回数の目安:15回×3セット
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