下半身の筋力を強化!「レッグプレス」の種類と5つのポイントを解説

太もものトレーニング方法

レッグプレスはフットプレートを足で押し上げることで太ももやお尻など下半身に負荷を与えるトレーニングです。

同じく下半身を鍛えるトレーニングとしてはスクワットが有名ですが、自重のスクワットは正しいフォームで行うのがとても難しいトレーニングですので、スクワットの代わりのトレーニングとして「レッグプレス」はおすすめです。

今回はレッグプレスのトレーニング方法と効果を高めるポイントを解説します

レッグプレスで鍛えられる筋肉

レッグプレスで鍛えられるのは主に太ももとお尻の筋肉になります。これらの筋肉は3つに分けられます。

1つ目は「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」です。

大腿四頭筋は太ももの前側にあり、「中間広筋(ちゅうかんこうきん) 」「内側広筋(ないそくこうきん) 」「外側広筋(がいそくこうきん) 」「大腿直筋(だいたいちょっきん)」という4つの筋肉により構成されている、人体の中でもっとも大きな筋肉です。

大腿四頭筋は、足の付け根から膝下まで伸びています。股関節と膝関節の2つの関節をまたいでおり、主に「膝を伸ばす」動作のときに使われる筋肉です。

大腿四頭筋を鍛えるメリットとしては「太ももを引き締めることができる」ことがあります。

2つ目は「ハムストリング」です。

ハムストリングは太ももの裏側にある筋肉です。

「大腿二頭筋(だいたいにとうきん)」「半腱様筋(はんけんようきん)」「半膜様筋(はんまくようきん)」の3つの筋肉により構成されています。

ハムストリングはお尻の下から膝下まで伸びており、股関節と膝関節の2つの関節をまたいでいます。主に「膝関節を曲げる」「太ももを後ろに引く」動作で使われる筋肉です。

ハムストリングはお尻の筋肉を支えているため、鍛えることでヒップアップ効果が期待できます。

3つ目は「大殿筋(だいでんきん)」です。

大殿筋はお尻の膨らみを作っている筋肉です。主に「太ももを後ろに引く」において使われます。

大殿筋を鍛えればお尻全体がキュッと引き上げられるため、「美尻」が作られるでしょう。

レッグプレスの効果は「基礎代謝と脂肪燃焼効果の向上」にある

下半身の強化に適したレッグプレスはダイエットに有効なトレーニングの1つです。ここではその理由を説明しましょう。

1つ目の効果は「基礎代謝が向上する」ということ。

レッグプレスは下半身の筋肉を強化するのに効果的なトレーニングです。全身の筋肉の6〜7割を下半身の筋肉が占めているといわれ、レッグプレスに取り組むことで筋肉量を増やすことができます。

筋肉量が増えることで基礎代謝量が向上するため「脂肪が蓄積しにくいカラダ」を作れます。

2つ目の効果は「有酸素運動の脂肪燃焼効果が高まる」ということ。

ウォーキングやジョギングなど、多くの有酸素運動では下半身の筋肉をメインで動かします。

レッグプレスで下半身の筋肉を強化できれば有酸素運動をするときに体がよりダイナミックに動くようになるため、運動パフォーマンスが向上すると考えられます。

有酸素運動のパフォーマンスが向上すれば脂肪燃焼効果も高まるため、結果的に「脂肪が燃えやすいカラダ」を作ることにつながることでしょう。

【基本編】レッグプレスの種類

ここからはレッグプレスの実践方法を紹介します。レッグプレスはジムにあるマシンを使って行うのが一般的です。

以下では「基本編」と「応用編」に分けて3種類のレッグプレスを紹介していきますが、まずは基本編からみていきましょう。

【基本編】レッグプレスの種類

  • 45度レッグプレス
  • 座席が後ろに移動するレッグプレス

「45度レッグプレス」と「座席が前後に移動するレッグプレス」はマシンの構造こそ異なるものの、トレーニングのポイントは共通しているため、方法を紹介した後にポイントをまとめて紹介していきます。

45度レッグプレス(☆☆)

「45度レッグプレス」は足でフットプレートを斜め上に押し上げるレッグプレスです。

45度レッグプレスの手順

  1. 腰幅に足を開き、ボードに足裏全体をつけます。
  2. 足でボードを押し上げます。
  3. 脇のセーフティーバーを解除します。
  4. 自分の膝がしっかり腹部にあたるよう降ろします。
  5. 腰が浮かないように意識します。
  6. かかとに体重をのせて、膝を伸ばします。この時伸ばしきらないよう注意します。

◆回数の目安5回~7回×5セット

座席が後ろに移動するレッグプレス(☆☆)

先ほどの45度レッグプレスはフットプレートが移動していましたが、このレッグプレスマシンはフットプレートを足で押すことで座席が後ろに移動します。マシンの構造が違うだけでトレーニングの効果は変わりません。

座席を前後に動かして行うレッグプレスの手順

  1. シートに深く座ります。
  2. 足を腰幅に開いてボードに乗せます。
  3. その時、膝とつま先が同じ高さになるように椅子の高さをセットします。
  4. 足の裏全体をつかって後ろに押します。
  5. 押した時は膝を伸ばしきるのではなく、少しゆとりがあるところで留めます。
  6. ゆっくりと呼吸しながら行います。息を吐きながら押す。息を吸いながら戻す。

◆回数の目安:7回~9回×5セット

基本のレッグプレスに共通する5つのポイント

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「膝を曲げたときにお尻が浮かないようにする」こと

膝を曲げたときにお尻が浮いてしまうと、腰へ負荷が逃げてしまい、腰痛になってしまう恐れがあります。

お尻が浮いてしまう原因としては「マシンの座席に座る位置が浅すぎている」ことが考えられます。椅子との間に隙間ができないように、しっかりと腰掛けるようにしましょう。

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「ヒザを伸ばし切らないこと」こと

足を前に押し出す際、膝を伸ばし切ってしまうと、筋肉の緊張状態が解かれてしまいます。継続的に負荷をかけたほうがトレーニングの効果は高まるため、足を前に押し出すときは膝が少し曲がった状態をキープできる程度のところでストップさせましょう。

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「ウエイトの重量を適切に設定する」こと

レッグプレスではウエイトの重量をどの程度に設定するのかもとても重要です。しかしながら、「負荷が適度にかかっている」「負荷が過度にかかりすぎている」「負荷が軽すぎている」状態はそれぞれどんな感覚なのかわからない方も多いことでしょう。

一般的にはレッグプレスをする際のウエイトの重量は「体重の70%が目安」といわれていますが、あくまでも一般論です。同じ体重でも筋肉量や運動経験によって「ちょうどよいウエイトの重量」は異なってきます。

自分にとっての「ちょうどよい重量」がわからない初心者の方はジムのトレーナーやパーソナルトレーナーに相談するようにしてください。

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「鍛えたい部位に応じてフットプレートに置く足の位置・足幅とつま先の方向を調節する」こと

レッグプレスは一般的に「大腿四頭筋」「ハムストリング」「大殿筋」の3つの筋肉を鍛えるトレーニングとして用いられますが、「フットプレートに置く足の位置や足幅」と「つま先の方向」を工夫することでそのほかの筋肉を刺激することも可能です。

効かせたい筋肉 足の位置 足幅 つま先の方向
ハムストリング・大殿筋 上部 肩幅  まっすぐ
大腿四頭筋 中央部 肩幅  まっすぐ
内転筋 中央部 肩幅より広く 外側に向ける
大腿四頭筋(特に外側広筋) 中央部 肩幅 内側に向ける
腓腹筋 下部 肩幅  まっすぐ
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「つま先と膝の向きを揃える」こと

レッグプレスでは高重量を扱うため、正しいフォームを意識しないと怪我をする可能性が高くなります。

特に膝を変な方向に曲げてしまうと、膝に過度の負担がかかり、膝の故障に繋がります。

正しい膝を曲げる方向は「つま先が向いている方向」です。この方向に曲げることで、正しい体の使い方ができ、怪我の確率もグッと下がります。

【応用編】レッグプレスの種類

最後にレッグプレスの「応用編」を紹介します。

【応用編】レッグプレスの種類

  • シングルレッグプレス

シングルレッグプレス(☆☆☆)

片足ずつ行うレッグプレスです。特にお尻の筋肉を鍛えるのに効果的なトレーニングになります。

片足で行うレッグプレスのポイントは「ウエイトの重量を軽めに設定する」こと。

「大きな負荷でトレーニングを行う」ことよりも「お尻の筋肉にしっかりと効かせる」ことを重要視してください。

実際にお尻の筋肉を触ってお尻の筋肉が使われていることをしっかりと意識しながら1回1回を丁寧におこなえる程度の軽めの負荷でトレーニングしましょう。

片足で行うレッグプレスの手順

  1. 体を横向きにし、上側にある足で、片足づつおこないます。
  2. 膝が痛くならない程度まで蹴り上げ、セーフティーバーを解除します。
  3. そのままゆっくりと、膝を90度まで曲げます。

◆回数の目安:5回~7回×3セット

まとめ

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これだけは押さえておきたい!レッグプレスの2つのポイント

  • 鍛えたい部位に応じてフットプレートに置く足の位置・足幅とつま先の方向を調節すること
  • ウエイトの重量を適切に設定すること

レッグプレスは下半身を効率良く鍛えることができます。下半身を鍛えるトレーニングにはスクワットなど自重のトレーニングも多くありますが、「トレーニングに慣れていない」方にこそジムのマシンを使うレッグプレスをおすすめしたいところ。

というのも、自重のトレーニングは正しいフォームでトレーニングするのが難しいという側面があるからです。「いくら筋トレのポイントを知っていても、それらを実践するとなると案外難しかった」という経験をお持ちの方はいるのではないでしょうか。

ジムのマシンはポイントやトレーニング方法さえきちんと知ってさえいれば、トレーニングを効果的におこなえるように設計されていますので、ぜひ積極的にジムを利用しましょう。

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