厚い胸板の秘訣は大胸筋と広背筋を鍛えることにあった!

胸のトレーニング方法

男らしい厚い胸板に憧れる男性は多いでしょう。胸板を厚くするには大胸筋を鍛えるのがセオリーです。既に「腕立て伏せ」や「ベンチプレス」のような大胸筋をターゲットとしたトレーニングに取り組まれている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、いくら胸板を厚くしたいからといって、同じ筋肉ばかり鍛えるのは時間的に効率的ではありません。休憩を挟む必要があるため、どうしてもインターバルの時間が必要となるからです。

また、大胸筋ばかり鍛え、背中の筋肉を疎かにすると、体の前面と背中の筋肉のバランスが悪くなってしまうこともあります。

そこで、2つの筋肉を1セットとして交互にトレーニングを行うスーパーセット法をおすすめします。

スーパーセット法なら、1つの筋肉に絞って鍛えるよりも短時間で鍛えることができ、体のバランスを整えることができます。大胸筋の筋トレに取り組むのなら、そのペアとなる筋肉も合わせて鍛えましょう。

今回は胸板を厚くするための大胸筋のトレーニングとペアとなる筋肉を紹介します。

男らしい胸板に必要な2つの筋肉

厚い胸板を手に入れるためには大胸筋とそのペアとなる広背筋を鍛えましょう。

男らしい胸板に必要な筋肉1.大胸筋

大胸筋はその名の通り胸を覆う大きな筋肉で、胸板を形成しています。主に腕を真横に開いた状態から、腕を閉じる動作に使われます。

普段の生活では何か物を押す際などに使われるため、腕立て伏せやベンチプレスのような、押す動作で鍛えることができます。

大胸筋を鍛えることで胸板を厚くすることができ、男らしくたくましい上半身を手に入れられます。

大胸筋は大きな筋肉であるため、大胸筋の中でも「大胸筋上部」「大胸筋中部」「大胸筋下部」の3つに分けられます。これら3つの筋肉をバランスよく鍛えることで、形のいい大胸筋を作ることができます。

「大胸筋上部」「大胸筋中部」「大胸筋下部」は、押す動作の方向によって、鍛える部位が変わります。斜め上に押す場合は大胸筋上部を、まっすぐ押す場合は大胸筋中部を、斜め下に押す場合は大胸筋下部をそれぞれ鍛えることができます。

それぞれの筋肉をバランスよく鍛えることで、より形のいい大胸筋を作りましょう。

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チェストプレス|大胸筋の上・中・下部を鍛え分けるやり方を解説」では、大胸筋の上部・中部・下部を鍛える方法について解説しているので、参考にしてください。

男らしい胸板に必要な筋肉2.広背筋

広背筋は背中に広がる筋肉で、肩甲骨の下辺りから両サイドに広がっています。主に腕を引く動作で使われています。

ドアを引く時などに使われ、懸垂のような引き上げる運動で鍛えることができます。

広背筋は背中の筋肉であるため、鍛えても直接胸板に影響はありません。しかし、姿勢維持に関わる筋肉のため、自然と胸を張った姿勢となり、胸板が強調されます。

また、冒頭でも述べた通り、前後の筋肉バランスを整えるためにも鍛えておきたい部位です。背中は自分で確認できないため、トレーニングが疎かになりがちです。大胸筋とセットで鍛えましょう。

大胸筋と広背筋は「主動筋」と「拮抗筋」の関係

大胸筋と広背筋は主動筋と拮抗筋の関係にあります。主動筋とはメインターゲットとなる筋肉で、拮抗筋とは主動筋の反対の動きを持つペアとなる筋肉のことです。

主動筋と拮抗筋は平たく言えば、裏表の関係にある筋肉です。大胸筋は「押す」動きを担い、広背筋は「引く」動きを担うように、互いに反対の動作を持っています。

また、大胸筋と広背筋が体の前後にそれぞれ位置しているように、主動筋と拮抗筋は位置的にも裏表になっていることが多く、ほとんどの場合骨や関節をまたいで存在します。

今回は胸板を厚くすることが目的のため大胸筋が主動筋となり、広背筋が拮抗筋となります。背筋を鍛えたい場合であれば広背筋が主動筋です。このように、トレーニングの目的に応じて主動筋と拮抗筋は入れ替わります。

主な動作 筋肉の位置 主動筋or拮抗筋
大胸筋 押す 胸(体の前面) 主動筋
広背筋 引く 背中(体の後面) 拮抗筋

拮抗筋と主動筋をセットで鍛える「スーパーセット法」2つのメリット

主動筋と拮抗筋を1セットとして、交互に鍛える方法をスーパーセット法と呼びます。このスーパーセット法には大きく2つのメリットがあります。

スーパーセット法のメリット

  • 筋トレの時間短縮&効率化
  • 前後の筋肉バランスを整える

スーパーセット法のメリット1.筋トレの時間短縮&効率化

大胸筋だけを鍛えようとした場合、ずっと同じ筋肉ばかり鍛えることは不可能です。どうしても休憩が必要ですが、そのインターバルを無駄と感じる方もいらっしゃるでしょう。

筋肉の成長には休みも必要なため、仕方のないことです。しかし、少しでも時間を有効に活用したい場合、主動筋と拮抗筋を交互に鍛えることで、筋肉を休ませながらペアになる筋肉を鍛えることができます。

疲労が溜まった筋肉では最大限のパフォーマンスは発揮できませんが、交互に休ませることで最大に近いパフォーマンスを継続させることができます。そのためトレーニングの効果を高いまま継続することが可能です。

スーパーセット法のメリット2.前後の筋肉バランスを整える

主動筋と拮抗筋は多くの場合、動作だけでなく位置も対の関係にあるため、セットで鍛えることでバランスのとれた体つきになります。

今回の場合であれば、体の前面と後面の筋肉バランスが整い、前後どちらから見ても筋肉のついた体にすることができます。大胸筋だけが発達してしまうと、体の前面だけががっしりとしたアンバランスな体型になってしまいます。

大胸筋と広背筋を合わせて鍛えることで、前後の筋肉バランスがとれた体を目指しましょう。

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大きな筋肉を鍛える場合は中~上級者向け

スーパーセット法は効果的な方法ではありますが、休憩を挟まないため大胸筋や広背筋のような大きな筋肉を鍛える場合には疲労度が高くなります。大きな筋肉を鍛える場合、休憩を挟まないトレーニングはハードなため、筋トレ中~上級者向けのセットです。

【自重編】男らしい胸板を手に入れるための筋トレ

ここからは大胸筋と広背筋に効くトレーニングを「自重編」と「ジム編」に分けて紹介します。まずは自重編です。

胸板を厚くするトレーニング1.プッシュアップ|大胸筋

プッシュアップとはいわゆる腕立て伏せのことです。

ポイントは体をゆっくりと深く落とすこと。動作のペースが早く、体が十分に下がっていない浅いプッシュアップでは、大胸筋への負荷が軽くなります。

深く体を下げるほど負荷が大きくなるため、体のラインを真っ直ぐにキープしながら、できるだけ深く体を下げましょう。

胸板を厚くするトレーニング2.クラッピング・プッシュアップ|大胸筋

通常のプッシュアップで腕が伸びた状態になるタイミングで、両手を床から離して拍手を1回します。

ポイントはなるべく滞空時間が長くなるように、力強く床を押すことです。手を叩く余裕があるぐらい体を浮かせることで、大胸筋に大きな負荷をかけることができます。

勢いがつくため、足が滑りやすくなっています。しっかりと踏ん張れるように、裸足で行う、運動靴を履くなど工夫をしましょう。

胸板を厚くするトレーニング3.懸垂(チンニング)|広背筋

チンニングとはいわゆる懸垂のことで、腕を使うイメージがあるかもしれませんが、広背筋を始めとした背中の筋肉に効果的なトレーニングです。

鉄棒のようなバーにぶら下がり、ヒジを曲げるのではなく、左右の肩甲骨を寄せる感覚で体を持ち上げます。

ポイントはできるだけ腕は脱力することです。バーを握りしめるなど、腕に力が入っていると、腕の筋肉にばかり負荷がかかります。広背筋に負荷をかけるためには、腕はできるだけ脱力して、手は強く握らずバーにひっかける程度にしましょう。

【ジム編】男らしい胸板を手に入れるための筋トレ

次はジムのマシンや器具を使って行う大胸筋と広背筋に効果的なトレーニング方法を紹介します。

胸板を厚くするトレーニング1.バタフライマシン|大胸筋

バタフライマシンに座り、左右のハンドルもしくはパッドを握って胸の前で開閉することで大胸筋を鍛えます。

1つ目のポイントは左右の肩甲骨をしっかりと寄せて胸を張ることです。肩甲骨が離れ、肩が前に出ている状態では、肩の三角筋に負荷がかかってしまいます。肩甲骨を背中の中央に向かってしっかりと寄せることで、自然と胸を張ることができます。

2つ目のポイントは「ヒジの角度を固定する」こと。ヒジ関節が動いてしまうと、二の腕の筋肉が使われてしまいます。大胸筋に負荷をかけるために、ヒジは固定するよう意識することが大切です。

マシンのガイドのおかげでフォームをあまり気にする必要がないため、疲労が溜まってきたトレーニング終盤でも安定してトレーニングできます。

胸板を厚くするトレーニング2.ダンベルプレス|大胸筋

ダンベルプレス

ベンチに仰向けになって、ダンベルを上下させるトレーニングです。バーベルで行うベンチプレスより負荷が軽いため、スーパーセット法にも組み込みやすくなっています。

ポイントはヒジを深く下ろすことです。ベンチよりも低い位置までヒジが行くよう、ダンベルを深く下ろしましょう。そうすることで大胸筋を大きく動かすことができます。

また、持ち上げた際にダンベル同士がくっつかないよう気をつけましょう。ダンベル同士がくっつくと筋肉が休んでしまいます。筋肉に継続的な負荷をかけるために、ダンベル同士は離しておくことが大事です。

胸板を厚くするトレーニング3.ラットプルダウン|広背筋

ウエイトのついたバーを自分の方に引き寄せることで、広背筋を鍛えるトレーニングです。

1つ目のポイントは広背筋の力でバーを引くことです。ヒジを曲げ伸ばしするだけで、肩の関節が動いていないようでは、腕の筋肉ばかりが使われて、広背筋に効きません。広背筋を意識して、肩甲骨から腕を動かすようにしましょう。

2つ目のポイントは胸を張ることです。背中が丸くなると、広背筋の動きが制限されます。しっかりと胸を張って、背すじが丸くならないよう気を付けてください。

胸板を厚くするトレーニング4.シーテッドローイング(ワイドグリップ)|広背筋

ローイング

ボートを漕ぐようにケーブルを引っ張るトレーニングです。ケーブルの張力によって広背筋に持続的な負荷をかけることができます。また、持ち手のグリップを幅の広いワイドグリップにすることで、広背筋に効かせやすくなります。

ポイントは上半身を動かさないことです。体が後傾するまでケーブルを引いたり、逆にケーブルに引っ張られて前傾したりすると反動がつきやすくなります。反動がつくと背中の筋肉以外の関与が強くなりがちです。

背中の筋肉以外の関与をなるべく抑えて広背筋へ負荷をかけるために、上半身は動かないよう固定しましょう。

まとめ

胸板を厚くするための大胸筋・広背筋のトレーニングを紹介しました。

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ここだけは押さえておきたい!胸板を厚くするためのトレーニング

  • 胸板を厚くするには大胸筋を鍛えることが有効
  • 背中の広背筋を鍛えると姿勢が良くなり大胸筋が強調される
  • 大胸筋の拮抗筋である広背筋をセットで鍛えると時間効率UP

スーパーセット法は原則として1セットが終わるまでインターバルは挟みません。そのため、前述した通りハードなメニューになり、初心者向きではありません。

しかし、スーパーセット法を行わなくても、主動筋と拮抗筋の両方を鍛えると「体の仕上がり」が良くなります。大胸筋だけ鍛えるより、その拮抗筋となる広背筋も鍛えた方がバランスのいい体つきになるからです。

TOREMOではさまざまなトレーニングを画像や動画付きで解説をしていますので、ぜひ参考にしてトレーニングに励んでください。

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