腰や股関節付近にある「腸腰筋」と呼ばれる筋肉は、股関節の動きや体の安定に大きく影響しています。そのため、特に下半身の運動パフォーマンスをあげたいときには、腸腰筋を鍛えることがおすすめです。
この記事では腸腰筋について詳しく解説し、そのトレーニング方法まで紹介しています。しっかり腸腰筋をトレーニングして、自身の運動パフォーマンスを向上させてください。
腸腰筋の種類
腸腰筋は腰から股関節に向かって伸びている筋肉です。主な腸腰筋の種類に「大腰筋」「腸骨筋」という2つの筋肉があります。
腸腰筋は股関節を曲げる際に使われ「歩く」「走る」などの動きに大きく関与します。腸腰筋を鍛えることで体の歪みが軽減し、正しい姿勢にる効果も期待できます。
腸腰筋の筋トレ法(自宅編)
効率よく腸腰筋を鍛えるためにも、自宅でできるトレーニングを身につけましょう。
自宅で腸腰筋を鍛える方法には、「椅子のもも上げ運動」「レッグレイズ」「バイシクルクランチ」の3つが挙げられます。
腸腰筋の部位の筋トレ1.椅子のもも上げ運動
椅子のもも上げ運動は、腸腰筋を全体的に鍛えられます。椅子は、脚が動かず、安定したものを選びましょう。
椅子のもも上げ運動によって効果的に腸腰筋を鍛えるにはポイントが2つあります。
1つ目のポイントは「背中を丸めない」ことです。
背中が丸くなってしまうため、もも上げ運動における腸腰筋の関与が少なくなります。お腹に力を入れて背筋を伸ばすようにしましょう。
2つ目のポイントは「片脚は床面にしっかりと置く」ことです。
足裏でしっかりと床面を踏ん張ることで、より安定した状態でトレーニングができます。
- 椅子に浅く座り、手は椅子に添えます。
- 片脚をゆっくり上げて下ろします。
- 反対の脚も同じようにももを上げてゆっくり下ろします。
◆回数の目安:10回×2セット
椅子はある程度の重量と安定感があるものを選びましょう。椅子が倒れてしまうと怪我をしてしまう危険性があります。
腸腰筋の筋トレ2.レッグレイズ
レッグレイズは主に下腹を鍛えるトレーニングですが、腸腰筋も鍛えることが可能です。簡単にできると思われがちですが、フォームが乱れると効果的に腸腰筋を鍛えることができません。
レッグレイズには2つのポイントがあります。
1つ目のポイントは「脚を床につけない」ことです。
トレーニング中は脚を浮かせた状態を保つようにしましょう。床に脚をつけないことで、腸腰筋へ常に負荷を与えることができます。
2つ目のポイントは「腰を反らせすぎない」ことです。
レッグレイズの際に、床と腰の間に大きく隙間が空く人は要注意です。腰を反らせすぎていて、腰痛になってしまう可能性があります。腹筋に力を入れて、腰が反りすぎないようにしましょう。 どうしても腰が反ってしまう人は、軽く膝を曲げるようにしてください。
- 仰向けになり、腕を床におきます。
- 腰の角度が90度になるまで脚を上げます。
- 足が床につかない位置までゆっくりと下ろします。
- ゆっくりと両足を上げます。
◆回数の目安:15回×3セット
腸腰筋の筋トレ3.バイシクルクランチ
バイシクルクランチは場所を取らず、ベットの上やテレビを見ながらなど日常的に取り組めるトレーニングです。
バイシクルクランチには2つのポイントがあります。
1つ目のポイントは「捻りを大きくする」ことです。
バイシクルクランチは上半身を捻る際に最も負荷がかかります。そのためにも、肩をしっかり浮かして大きく体を捻るようにしてください。
2つ目のポイントは「反動を使わない」ことです。
バイシクルクランチでは、反動を使って素早く動いてしまうことがよくあります。反動を使うと腸腰筋をしっかり刺激することができません。動作中は丁寧にお腹の力で体を捻るようにしてください。
- 仰向けになります。
- 対角線状のヒジとヒザをくっつけるように体を捻ります。
- 左右交互に動作を繰り返します。
◆回数の目安:10回×3セット
腸腰筋の筋トレ法(ジム編)
腸腰筋は体の奥にあるため、意識しづらい筋肉でもあります。
自分ではうまく腸腰筋の筋トレができない場合は、ジムでの筋トレがおすすめです。筋トレをサポートしてくれるトレーナーもいるため、トレーニングフォームを確認してもらうと良いでしょう。
腸腰筋の筋トレ.フロントランジ
フロントランジは、片脚ずつ前に踏み出し下半身を鍛えるトレーニングです。バランスを取りながら負荷を与えることでインナーマッスルが鍛えられ、腸腰筋にも高い効果があります。
フロントランジをより効果的にするポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「ダンベルで負荷を負荷を上げる」ことです。
フロントランジは自重でもできるトレーニングですが、負荷を上げる場合は両手でダンベルを持つことで簡単に負荷を上げられます。自重でのランジが容易にできるようになったら、ダンベルを使って負荷を上げるようにしましょう。
2つ目のポイントは「脚を広げすぎない」ことです。
前後の脚幅を広げすぎると、バランスが取りにくくなります。腸腰筋を鍛えるためには、まずはぐらつかない状態で取り組むのが理想です。
- 腰幅程度に脚を開きます。
- 片脚を前に踏み出します。
- ヒザが直角になるまで腰を下げます。
- 前脚で床を蹴るようにして、初めの位置に戻ります。
- 反対の脚も同様に行います。
◆回数の目安:10回×3セット
動作中に背中が丸まると力が入りづらいだけでなく、腰を痛める可能性も出てきます。背中は丸めず、背筋を伸ばすようにしましょう。
まとめ
腸腰筋は「歩く」「走る」など日常の動作に欠かせない筋肉です。安定した下半身を作るために重要であるため、運動パフォーマンスを上げたい方は積極的に鍛えるようにしてください。
筋肉名称 | 筋トレ方法 |
腸腰筋 | 椅子のもも上げ運動、レッグレイズ、 バイシクルクランチ、フロントランジ |
目に見えた変化の少ない腸腰筋は、トレーニングのモチベーションを継続するのが難しい筋肉です。
パーソナルトレーニングジムに通えば、トレーニングのコツや注意点を教えてもらえ、モチベーションの維持にも役立ちます。
様々な方法のなかから自分にあったトレーニング環境を検討するのも、理想の体を手に入れるひとつの近道と言えるでしょう。
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