「力強くたくましい脚」「見るからに頑強な下半身」は、男らしいスタイルに憧れる男性にとって重要なポイントです。しかし、下半身トレーニングは負荷の強いものが多く、苦手意識をもってしまい敬遠しがちという人も多いのではないでしょうか。
太もものように大きな筋肉は、トレーニングをすることで目に見えて成果が実感できるので達成感を感じられます。そこで最短で成果をあげるためにも、太ももの「種類」「場所」「役割」を理解しましょう。効果的なトレーニング方法を理解し、たくましい脚を手に入れてください。
筋トレすべき太ももの種類
たくましい脚を目指すためにも、鍛えておくべき太ももの筋肉の種類を押さえましょう。太ももは、「大腿四頭筋」「ハムストリング」「内転筋」の3つの筋肉群で構成されています。たくましい脚を手に入れるためには、それぞれの筋肉の役割を理解し、無駄のないトレーニングに励むことが大切です。
太ももの種類1.大腿四頭筋
大腿四頭筋は太ももの前側に位置し、股関節からヒザ上付近をまたぐ筋肉です。主に「股関節を曲げる」「ヒザを伸ばす」などの動きを担っており、「立ち上がる」「階段を昇る」運動や「ジャンプ」「ダッシュ」といった脚のバネを利用した動きに大きな力を発揮します。
体の中でも大きな筋肉群のため、トレーニング効果が目に見えて出やすいのが特徴です。たくましく盛り上がった太ももを手に入れるためにも、欠かせない筋肉となります。
太ももの種類2.ハムストリング
ハムストリングは太ももの裏側にある筋肉です。「股関節を伸ばす」「ヒザを曲げる」という働きに作用し、「物を持ち上げる」「おじぎをする」などの動きに関わります。
ハムストリングには脚の引き締め効果があるため、トレーニングをすることでスッキリとした印象の太ももを手に入れることができます。ハムストリングを鍛えて、大きいだけではない洗練された筋肉美の脚を目指すことができます。
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ハムストリングの筋トレについては「太ももの筋トレは「ハムストリング」がおすすめ!美脚効果がある方法を紹介」の記事でも紹介しています。
太ももの種類3.内転筋
内転筋は、太ももの内側に位置する筋肉です。主に「開いた脚を閉じる」働きと「脚を内側に捻る」働きに作用します。股を閉じる運動に関わる筋肉ですので、O脚の改善効果が期待できます。
脚の引き締め効果の高い内転筋は、鍛えたとしても肥大するということが少ないのが特徴です。
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内転筋の筋トレについては「【内もも痩せ】内転筋を鍛えて太ももの間に「スキマ」を作る方法」の記事でも紹介しています。
太ももを鍛えてたくましい脚になるための筋トレ法(自宅編)
「一人のほうが集中してトレーニングできる」「好きな時間にトレーニングしたい」と言う人におすすめなのが、自宅でのトレーニングです。生活リズムに合わせたトレーニングに取り組みやすく、効率的に太ももを鍛えることができます。
自宅で太ももを鍛える方法のうち、「スクワット」「レッグプレス」「シシースクワット」の3つを紹介します。
太ももの筋トレ1.スクワット(自重)
スクワットは、下半身全体を鍛えられるトレーニングです。特に、大腿四頭筋の強化につながり、取り組み方によっては「ハムストリング」「内転筋」にも刺激を与えることができます。多くの人が知っているトレーニング法ですが、正しいフォームを理解している方は意外と少ないので、この機会に正しいフォームを覚えましょう。
適切なフォームで、太ももに負荷をかけるためにも、押さえておくべきポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「背筋をまっすぐに伸ばす」ことです。
背筋を伸ばすことで、効果的に太ももに負荷をかけることができます。また、初心者がありがちな顔が下を向くことも防いでくれるため、背筋を伸ばして目線は上を向くようにしましょう。
2つ目のポイントは「ゆっくりとした動作で行う」ことです。
勢いをつけ反動を利用すると、筋肉への負荷は少なくなってしまいます。しっかりと筋肉に負荷をかけるためにも、ゆっくりとした動作で、太ももに効いている感覚を意識しながら取組みましょう。
- 肩幅程度に脚を開き、つま先を少し外側に向けます。
- 背筋が丸まらないように腰を落とします。
- 太ももが床と平行になるまでしゃがみます。
- 反動をつけずに立ちあがり、元の位置に戻ります。(以降繰り返し)
◆回数の目安:15回×3セット
スクワットは、「背筋を伸ばす」「お尻を引く」と言った注意すべきポイントがいくつかあるので、正確なフォームで取り組むことが大切なトレーニングです。また、正確なフォームで取り組むことで、怪我のリスクも避けることができ、効率的に太ももを鍛えていくことができます。
太ももの筋トレ2.レッグプレス(チューブ)
チューブを使ったレッグプレスは、「大腿四頭筋」「ハムストリング」を鍛えることができます。張力を利用したチューブトレーニングは、場所に制約されることなく高負荷のトレーニングが可能です。また、負荷を自在に変えることもできるので、能率的に太ももを鍛えられる種目です。
チューブを利用したレッグプレスをマスターするためにも、2つのポイントがあります。
1つ目のポイントは「勢いをつけない」ことです。
勢いをつけすぎると、ヒザを痛める原因になりかねません。また、脚にかけているチューブが外れてしまうおそれもあるので、勢いをつけずにゆっくりと行いましょう。
2つ目のポイントは「腕でしっかりと固定する」ことです。
脚を伸ばした時に、腕が動いてしまうと負荷が弱まってしまいます。ぶれないようにしっかりと固定しましょう。
- 仰向けに横になり、片ヒザを90度に曲げた状態で浮かせます。
- 片脚にチューブをかけ、「足首」「ヒザ」「股関節」を通るように斜め上方に伸ばしていきます。
- 伸ばした脚をゆっくりと元の位置に戻します。(以降繰り返し)
◆回数の目安:10回×3セット
チューブを使ったレッグプレストレーニングで多い失敗が、適切な負荷が掛けられていないことです。負荷が強すぎればヒザの怪我につながりますし、弱すぎれば十分な刺激を与えることができず、太ももを鍛えていくことができません。
適切な負荷の目安は、10回連続してできるほどの強度なので、しっかりと自分にあった負荷を見極めてトレーニングに取り組みましょう。
太ももの筋トレ3.シシースクワット
シシースクワットとは、腰を前方に突き出しながらしゃがみこむトレーニングです。大腿四頭筋を強く刺激することができるトレーニングで、たくましい脚を目指す人にとっては重要なトレーニングです。
シシースクワットを行うためには、3つのポイントがあります。
1つ目のポイントは「大腿四頭筋が伸びている感覚を意識する」ことです。
シシースクワットでは、太ももの前面の筋肉がしっかり伸びている状態で体の重さを支えるからこそ、集中的に大腿四頭筋を鍛えることができます。太ももの前側が伸びていることを感じながらトレーニングをおこないましょう。
2つ目のポイントは「腹筋に力を入れる」ことです。
シシースクワットは、上半身が後傾になることで集中的に大腿四頭筋を鍛えるトレーニングです。上半身が起き上がらないようにするためにも、腹筋にしっかりと力を入れましょう。
3つ目のポイントは「かかとを浮かせる」ことです。
かかとが床に着いていると、腰を十分に落とすことができません。かかとを浮かせて、しっかりと腰を落としましょう。かかとを浮かせる際に、バランスを取ろうとして無意識に親指や小指側に体重をかけてしまうことがあります。筋肉を均等に鍛えるためには、親指と小指どちらにも力が入っていて、しっかり踏んでいる感覚を意識しましょう。
- 背筋を伸ばして、両脚を肩幅程度に広げて立ちます。
- 片方の手で柱や台につかまります。
- 上半身を後ろに傾けながら、腰を前方に突き出していきます。
- 両ヒザを90度程度曲げることができたら、元の位置に戻ります。(以降繰り返し)
◆回数の目安:10回×3セット
高負荷が期待できるトレーニングのため、関節に負担がかからないよう正しいフォームで行うことが大切です。できるだけゆっくりとした動作で、上体を後ろに傾けて大腿四頭筋がストレッチする感覚を意識して取り組んでいきましょう。
太ももを鍛えてたくましい脚になるための筋トレ法(ジム編)
ジムでのマシンを使った高負荷のトレーニングでは、効率的に男らしい太ももを手に入れることができます。
ジムでできる太もものトレーニングは、「レッグエクステンション」「レッグプレス」「ハックスクワット」の3つが挙げられます。
太ももの筋トレ1.レッグエクステンション
レッグエクステンションはヒザへの負担も少なく、集中的に大腿四頭筋を鍛えることができます。
効率的に筋肉の発達を促すためのレッグエクステンションのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「最後までヒザを伸ばしきる」ことです。
ヒザをしっかりと伸ばすことで、大腿四頭筋の収縮を十分に促し、効果の高いトレーニングをすることができます。
2つ目のポイントは「つま先が真上を向くようにする」ことです。
レッグエクステンションは、つま先の向く方向によって筋肉の負荷がかかる場所が変わります。大腿四頭筋の前面に負荷をかけるためにも、つま先は真上を向くようにしましょう。
- シートに座り、左右にあるバーを握ります。
- シートにお尻を固定したまま、両ヒザを伸ばします。
- ヒザを最後まで伸ばしきったら、負荷が抜ける直前のところまで下ろします。(以降繰り返し)
◆回数の目安:10回×3セット
太ももの筋トレ2.レッグプレス
レッグプレスは、「大腿四頭筋」「ハムストリング」「内転筋」と様々な部位を鍛えることができるトレーニングです。フットプレートに置く足の位置や幅を変えることで、まんべんなく太ももの筋肉に刺激を与えることができます。
レッグプレスのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「ヒザを伸ばしきらない」ことです。
最後までヒザを伸ばしきってしまうと、筋肉の緊張が解かれてしまいます。太ももへの負荷を高めるためにも、ヒザは伸ばしきらずに少し曲げた状態でとどめるようにしましょう。
2つ目のポイントは「お尻が浮かないようにする」ことです。
ヒザを曲げた時にお尻が浮いてしまうと、太ももに与えるはずの負荷が腰に逃げてしまいます。腰痛の原因になる恐れもあるので、マシンに座る際は浅すぎず深すぎないポジションをとりましょう。
- シートに座り、肩幅ほどの広さでプレートに足をのせます。
- 背中全面がシートに着いていることを確認して、プレートを押し出します。
- ヒザが伸びきらない位置で止め、ゆっくりとヒザを曲げていきます。(以降繰り返し)
◆回数の目安:10回×3セット
重すぎず軽すぎない負荷を設定しましょう。負荷が強すぎれば、ヒザや腰へ負担がかかりますし、弱すぎればトレーニングの成果が十分に得られません。適切な負荷で行うためにも、ぎりぎり10回は繰り返して行える負荷を設定し、効率的なトレーニングをしましょう。
太ももの筋トレ3.ハックスクワット
ハックスクワットは、大腿四頭筋をメインに鍛えることができるトレーニングですが、方法によってはハムストリングや内転筋も鍛えられます。
動き自体はスクワットと似ていますが、背もたれを利用して行うハックスクワットは、高負荷をかけてもフォームが崩れにくく、安全に太ももを鍛えられます。
ハックスクワットのポイントは2つあります。
1つ目のポイントは「背中をしっかりとシートに着ける」ことです。
腰やお尻がシートから浮いてしまうと、太ももにかかるはずの刺激が他の部位に流れてしまいます。太ももをしっかりと刺激するためにも、背中がシートから離れないように意識しましょう。
2つ目のポイントは「ヒザを伸ばしきらない」ことです。
ヒザを伸ばし関節をロックしてしまうと、負荷がかからなくなるばかりか、ヒザにも大きな負担がかかります。関節をロックしないよう伸ばしきらず、持続的に負担がかかるようにしましょう。
- 背筋を伸ばして、シートに寄りかかります。
- 両脚を肩幅程度に開き、手前にあるバーを握ります。
- 背中が丸まらないように注意しながら、90度ほどヒザを曲げます。
- 反動を利用せずにゆっくりと元の位置に戻します。(以降繰り返し)
◆回数の目安:10回×3セット
高重量の負荷でトレーニングができるので、ついつい重いウエイトで行ってしまいがちです。しかし、無理なウエイトでヒザの曲がりが浅くなってしまうと、筋肉への負荷は弱まることになります。ハックスクワットをする際は、関節の可動域を十分に利用できる重量でトレーニングをしましょう。
まとめ
「太くてたくましい脚」「男らしい頑強な太もも」に憧れを持つ人は、効率的に太ももを鍛えることが大切です。
そのためには、脚の前面に位置する「大腿四頭筋」、背面に位置する「ハムストリング」、引き締めの効果がある「内転筋」をそれぞれ鍛えていきましょう。
ターゲット | 筋トレ名称 |
大腿四頭筋 | スクワット、レッグプレス(チューブ)、シシースクワット、 レッグエクステンション、レッグプレス(マシン)、ハックスクワット |
ハムストリング | スクワット、レッグプレス(チューブ)、 レッグプレス(マシン)、ハックスクワット |
内転筋 | スクワット、ハックスクワット |
理想の男らしい太ももを手に入れるためには、継続してトレーニングに励むことが大切です。根気よく続けて行くことで、思わず触りたくなってしまうようなたくましい脚になることも難しくありません。
とはいえ、継続的なトレーニングは孤独との戦いにもなるため精神的なタフさがないと難しいものです。対策としてパーソナルトレーニングを利用し、モチベーションが持続しやすいよう工夫してみるのも一つの手です。
自分にあったトレーニング方法を模索してくれるので、トレーナーを頼りにしながらたくましい太ももを目指すこともおすすめです。
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