「太くてたくましい腕」「血管や筋が浮きでた腕」は、まさに男性ならではの特徴です。「男らしい体」というと漠然としていますが、そんなたくましい腕は男らしさのひとつの決め手になります。
太くて男らしい腕を目指すためには、鍛えるべき部位の前腕筋群を理解し、正しい方法でトレーニングしていくことが重要です。前腕筋群の効果的な筋トレ方法を知り、思わず触りたくなってしまうようなたくましい腕を目指しましょう。
筋トレすべき前腕の筋肉
前腕の筋肉を総称して前腕筋群と呼び、前腕筋群を鍛えることで、目標とする太くてたくましい腕を目指せます。また、前腕筋群は日常的に使われる筋肉ですので、日頃の動作がスムーズになるといったメリットもあります。
前腕筋群を鍛えていくためには、「手の平側」「手の甲側」「親指側側面」をトレーニングしていくことが大切です。それぞれの筋肉の役割を知り、太い腕を手に入れるためになぜ必要とされるのか押さえましょう。
前腕の筋肉1.浅指屈筋(せんしくっきん)
前腕の手の平側に位置し、四指(親指を除く)からヒジ関節までをつないでいる筋肉です。主に「握る」「手首を屈曲」させるといった日常の動きに関係する筋肉です。前腕筋群の中でも大きな筋肉に分類されるため、浅指屈筋を鍛えることで、効率的に太くてたくましい腕を目指すことができます。
前腕の筋肉2.総指伸筋(そうししんきん)
前腕の手の甲側に位置し、四指(親指を除く)からヒジ関節までをつないでいる筋肉です。指を伸ばす唯一の筋肉とされ、主に「指先を伸ばす」「手首を曲げる」などの働きがあります。「パソコン」「ピアノ」などの指先を使った動きにも作用します。
指先を使った日常の動作にも深く関わるため、トレーニングを重ねることで生活のあらゆる場面で役立たせることができます。
前腕の筋肉3.長橈側手根伸筋(ちょうとうそくしゅこんしんきん)
前腕の親指側に位置し、親指からヒジ関節までをつないでいる筋肉です。「手を前腕と水平に動かす」「手首を反らす」「ヒジを曲げる」動きに関わる筋肉です。「フライパンを振る」「テニスのバックハンド」「剣道」などの動きで頻繁に使用される筋肉です。
前腕の前側や、後ろ側の筋肉と比べて注目されにくい筋肉です。だからこそ、トレーニングをすることで他の人たちと差をつけることができます。見逃すことなく鍛えて、誰よりもたくましい腕を目指しましょう。
前腕筋群の筋トレ法(自宅編)
自宅でも、太くてたくましい腕を手に入れることは十分に可能です。「ちょっとした器具」「筋肉へ意識を向ける」といった、少しの工夫でジムでのトレーニングと肩を並べるほどの成果をあげることはできます。
自宅でのトレーニングは、継続することが大切となりますので「正しいフォームをいち早く覚える」「すでに行っている習慣と結びつける」といった、長くトレーニングに励める工夫が必要です。
自宅で前腕筋群を鍛える方法は、「リストカール」「ハンドグリップ」「ぶら下がりトレーニング」の3つが挙げられます。
前腕筋群の筋トレ1.リストカール
リストカールは、前腕の手の平側の筋肉が鍛えられるトレーニングです。「たくましい前腕が欲しい」「手首を強化」したいという人にとって、欠かすことのできない筋トレです。
ただ、間違った方法で取り組んでしまうと腱鞘炎の恐れも出てくるので、正しいフォームで行うことが大切です。
リストカールには3つのポイントがあります。
1つ目のポイントは「前腕を固定する」ことです。
前腕を固定し手首を屈曲させることで、浅指屈筋をメインとする前腕前側部分を収縮させることができます。前腕の固定が甘かったり、ヒジが動いてしまうと収縮が不十分になってしまうので注意が必要です。
2つ目のポイントは「ゆっくりと行う」ことです。
ゆっくりとした動作で行うことで、筋肉への負荷を継続的に与えていくことができます。また、ゆっくりと行うことでフォームの乱れを防いだり、怪我への予防にもつながります。
3つ目のポイントは「ダンベルを強く握りしめない」ことです。
ダンベルを強く握りしめてしまうと、余計な筋肉に力が入り、負荷をかけるはず前腕へ刺激が弱まります。強く握りしめるのを防ぐためにも、適切な重量のダンベルを選びましょう。
- ベンチやヒザ上などを利用し、手の平が上を向くようにダンベルを握ります。
- 握った手を少しゆるめ、ダンベルを下ろし手首を反らせます。
- 前腕を固定したまま、指と手首を曲げて持ち上げます。(以降繰り返し)
◆回数の目安:15回×3セット
重すぎるウエイトのダンベルを使用しないようにしましょう。トレーニング成果をあげようと、あまりにも高重量なダンベルを使用すると、関節への負荷が大きくなり腱鞘炎などの原因になります。
関節は筋肉と違い、修復に時間がかかります。そのため、怪我をしてしまうと長期的にトレーニングを辞めなくてはなりかねません。適切なウエイトのダンベルを選ぶことで安心して継続したトレーニングに励むことができます。
前腕筋群の筋トレ2.リバースリストカール
リバースリストカールは、「ダンベル」を利用して、手の甲側の筋肉を効率的に鍛えるトレーニングです。
リバースリストカールのポイントは、2つあります。
1つ目のポイントは「手首だけを動かす」ことです。
前腕、手の甲側の筋肉にしっかりと負荷をかけるためには、手首以外の関節を動かさないことがたいせつです。
2つ目のポイントは「腕を固定する」ことです。
腕が浮いてしまったり、ヒジがずれてしまうと、前腕筋への負荷が少なくなります。腕を動かさないと上げられない場合は、ダンベルの重量が重すぎる可能性があるので、適当な負荷のものに変更しましょう。
- ベンチや椅子に腕を置き、順手でダンベルを持ちます。
- ダンベルの重みで下がっている手首を返していきます。
- できるだけ大きく手首を返したら、元の状態に戻します。(以降繰り返し)
◆回数の目安:15〜20回×3セット
手首周りの筋肉には、「腱」「靭帯」が密集しているため、無理をして重いウエイトのダンベルを利用するのは避けましょう。少し軽めのダンベルを使用することで、手首を痛めることなく前腕を効果的に鍛えていくことができます。
前腕筋群の筋トレ3.ハンドグリップ
ハンドグリップは、前腕の手の平側の筋肉が鍛えられるトレーニングです。リストカールと同様、浅指屈筋という前腕の中でも大きな筋肉群を効率的に鍛えることができます。
握力を鍛える有名な器具として知られているトレーニングですが、ポイントを意識することで効率的に太い腕を目指すことができます。
ハンドグリップのポイントは3つあります。
1つ目のポイントは「適切な負荷を選ぶ」ことです。
適切な負荷がかかるものを選ぶことで、効率的に前腕を太くすることができます。筋肉を肥大させるためには、握力の70%から85%程度の負荷がかかるものを選ぶのがおすすめです。
2つ目のポイントは「手にフィットするものを選ぶ」ことです。
手の大きさにフィットするものを選ぶことで、指の可動域を利用し、効果的に前腕に効かせることができます。
3つ目のポイントは「握り続けられるものを選ぶ」ことです。
ある程度の回数を握っても痛くないグリップを選びましょう。
- 片方の手でハンドグリップを握ります。
- 小指までしっかりとホールドされていることを確認して、握ります。
- ゆっくりと握りしめた手をゆるめていきます。(以降繰り返し)
◆回数の目安:30回×3セット
継続して取り組むことが大切なトレーニングだからこそ、自分に合ったハンドグリップを選ぶことが大切です。口コミやレビューで高評価のハンドグリップを選んだとしても、「大きすぎる」「グリップ部分が痛い」ということがあります。
前腕筋群の筋トレ4.ぶら下がりトレーニング
ぶら下がりトレーニングは、前腕全体をまんべんなく刺激することができるトレーニングです。バーにぶら下がり、自分の体重を支持することで、前腕を鍛えることができます。
ぶら下がりトレーニングは、自宅でも限界まで筋肉を追い込みやすく、怪我のリスクも少ないのが特徴です。
ぶら下がりトレーニングのポイントは、2つあります。
1つ目のポイントは「肩の力を脱力しきらない」ことです。
肩の力を脱力しきってしまい、肩周りが伸びきってしまうと腱を痛めることになりかねません。肩周りが無抵抗に伸びきらないように、肩に力を入れて脱力しきらないようにしましょう。
2つ目のポイントは「無理して行わない」ことです。
ぶら下がりトレーニングは、前腕の筋肉だけでなく、「肩」「腰」「腹筋」と様々な部位を刺激します。無理して行うと、それらの筋肉に無駄な力が入り怪我をしてしまう可能性があります。
- リラックスした状態で、バーを順手に握ります。
- ゆっくりと地面から脚を浮かし、その状態でしばらくキープします。
- 時間が経ったら、脚を着け安全に降ります。(以降繰り返し)
◆回数の目安:30秒~1分
ぶら下がりトレーニングは、長時間しがみつくことで前腕への負荷を高めることができます。しかし、「背中」「腰」「肩」が引っ張られる運動は、日常であまりない刺激なので無理して行うと怪我のリスクが高まります。
始めは体を慣らす意味で少し物足りないくらいの強度で取組み、徐々に秒数を増やして強度を上げていくようにしましょう
前腕筋群の筋トレ法(ジム編)
ジムを利用することで、効率的に太くてたくましい腕を目指せます。適切に器具を利用することで、前腕筋群へ高負荷の刺激を与えられ、いち早く男らしい腕を手にすることができるのです。
無駄なく理想の腕を手に入れるためにも、効果的な筋トレを知り、無駄のないトレーニングに励みましょう。ジムでできる前腕筋群のトレーニングは、「ハンマーカール」「リバースリストカール」「スピネーション」の3つが挙げられます。
前腕筋群の筋トレ1.ハンマーカール
ハンマーカールは、ヒジから手首にかけての親指側の筋肉が鍛えられるトレーニングです。ヒジを曲げ、前腕に力を入れた際に、一番盛り上がる筋肉をトレーニングできます。
ハンマーカールのポイントは3つあります。
1つ目のポイントは「手首を固定する」ことです。
ダンベルを縦に握った状態をキープすることで、効果的に前腕に負荷をかけることができます。
2つ目のポイントは「ヒジを固定する」ことです。
前腕の力だけを利用するためにも、しっかりとヒジを固定して集中的に鍛えましょう。ヒジが動くと肩の筋肉など余分な力を使ってしまします。
3つ目のポイントは「体幹をぶらさない」ことです。
体が前後に動いてしまうと、前腕に与えるはずの負荷が逃げてしまいます。体幹はぶれないように意識しましょう。反動を使わないためにも体幹を固定することが大事です。
- リラックスした状態で立ち、気をつけの位置でダンベルを持ちます。
- ヒジの位置を固定したまま、ゆっくりとダンベルを持ち上げます。
- 体幹がぶれないようダンベルをゆっくりと下ろします。(以降繰り返し)
◆回数の目安:15回×3セット
正しいフォームで行えるダンベルを選びましょう。無理をして高重量ウエイトのダンベルを使用してしまうと、関節を痛めてしまうことなり、効率的なトレーニングをすることができません。
適切な重量のダンベルを選ぶことで、怪我のリスクを低くし、効率的なトレーニングで前腕を鍛えていくことができます。
前腕筋群の筋トレ2.スピネーション
スピネーションは、前腕の親指側、ヒジ関節周辺にある筋肉を鍛えるトレーニングです。
スピーネーションのポイントは、2つあります。
1つ目のポイントは「腕を固定する」ことです。
スピネーションは、前腕を外側にひねることによって筋肉を刺激するトレーニングです。腕が動くことによって、ひねる運動の負荷が分散してしまうので注意しましょう。
2つ目のポイントは「反動を利用しない」ことです。
反動を利用してしまうと、筋肉への負荷が弱まってしまいます。また、関節への負担にもつながるので、ゆっくりとした動作で行いましょう。
- ベンチや椅子に座り、手の平を下に向けてダンベルシャフトを握ります。
- 台の上に腕を乗せ、固定します。
- 前腕をひねり、シャフトが床と垂直になるまで振り上げます。
- ゆっくりと元の位置に戻します。(以降繰り返し)
◆回数の目安:30回×3セット
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