腸腰筋のストレッチ|反り腰や腰痛の改善に効果的な実践方法を紹介

腹・ウエストのトレーニング方法

腸腰筋とは「大腰筋」「小腰筋」「腸骨筋」の総称であり、姿勢を維持したり、歩いたりなど、日常の動作でも使われることの多い筋肉です。

使用頻度が多いからこそ、腸腰筋は疲れやすくこりが生じやすいですが、腸腰筋がこると歩く時に「足が重い」と疲労感を感じたり、腰痛を招いたりなどのリスクもあります。

ストレッチを行い、腸腰筋のこりを解消しましょう。

今回は腸腰筋がこってしまう原因や効果的なストレッチの方法をご紹介します。

腸腰筋にこりが生じたり硬くなったりする原因

最初に、腸腰筋にこりを生じさせたり、硬くさせてしまう原因を簡単にご紹介します。

腸腰筋にこりが生じる原因

  • 長時間同じ体勢でいることで腸腰筋が圧迫されている
  • 筋肉量が少ない、運動不足や加齢が原因で腸腰筋が衰えている

原因1.長時間同じ体勢でいることで腸腰筋が圧迫されている

1つ目の原因は「長時間同じ体勢でいることで腸腰筋が圧迫されている」です。

デスクワークの方など、長時間椅子に座って過ごすことが常態化すると、腸腰筋が圧迫されて硬くなりやすいものです。

加えて、腸腰筋が硬くなると、血管が圧迫されて血流が悪くなり、痛みや疲労感の原因となる乳酸などの不要な物質を排出できなくなることから、こりに繋がりやすくなります。

原因2.運動不足や加齢が原因で腸腰筋が衰えている

2つ目の原因は「筋肉量が少ない、運動不足や加齢が原因で腸腰筋が衰えている」です。

筋肉はポンプのように収縮と弛緩を繰り返すことで血液を流しているため、筋肉が衰えると血液の流れが悪くなってしまいます。血液の流れが悪くなれば、筋肉がパワーを発揮したり、疲労を回復したりするために必要な栄養や酸素が届きにくくなるため、こりに繋がってしまいやすいのです。

腸腰筋のストレッチのやり方

それでは、腸腰筋の柔軟性を高めるストレッチのやり方をご紹介します。

腸腰筋のストレッチ

  • 椅子に座ってできる腸腰筋のストレッチ
  • 寝ながらできる腸腰筋のストレッチ
  • 反り腰の改善に効果的な腸腰筋のストレッチ

やり方1.椅子に座ってできる腸腰筋のストレッチ

椅子に座ってできる腸腰筋のストレッチのやり方

  1. 背筋を伸ばして椅子に座りお腹をへこませます。
  2. 両手で椅子を掴みながら足を上げます。
  3. 足が床につかないくらいまで下ろします。
  4. この動作を10回〜20回行います。

やり方2.寝ながらできる腸腰筋のストレッチ

寝ながらできる腸腰筋のストレッチのやり方

  1. ベッドなどに仰向けになり膝を立てます。
  2. 片方の足をベッドから下ろします。
  3. そのままの状態で20秒〜30秒キープします。
  4. 反対の足も同様に行います。

やり方3.反り腰の改善に効果的な腸腰筋のストレッチ

反り腰の改善に効果的な腸腰筋のストレッチのやり方

  1. 四つん這いの状態で手と手の間に右足を入れます。
  2. 左足を伸ばして腰を浮かします。
  3. 腰を床に近づけて腸腰筋を伸ばします。
  4. 上下にバウンドするようにストレッチします。
  5. この動作を20秒〜30秒行います。
  6. 反対も同様に行います。

腸腰筋のストレッチをすることで得られる効果

腸腰筋のストレッチには、当然ながら「腸腰筋の柔軟性が高まる」という効果がありますが、それ以外にもストレッチをすることで得られる効果がいくつかあります。

腸腰筋のストレッチの効果

  • 腰痛が緩和される
  • 反り腰が改善する
  • 高齢者のリハビリに役立つ

効果1.腰痛が緩和される

1つ目の効果は「腰痛が緩和される」です。

腸腰筋は腰骨の周辺にある筋肉で、腰を支える働きがあります。

腸腰筋が硬くなると骨盤が前傾した「反り腰」と呼ばれる姿勢になります。

本来であれば太ももの裏側についている筋肉(ハムストリング)やふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋)、背骨についている筋肉(脊柱起立筋)などが総動員されて姿勢をキープしていますが、反り腰の状態ではハムストリングやヒラメ筋が上手く機能せず、脊柱起立筋ばかりに負担がかかってしまいます。

脊柱起立筋は腰骨とも繋がっているため、脊柱起立筋に負担がかかると腰痛が発生してしまうのです。

だからこそ、腸腰筋のストレッチを行って腸腰筋の柔軟性を保ち、反り腰を改善することは腰痛の緩和に効果があるのです。

効果2.反り腰が改善する

2つ目の効果は「反り腰が改善する」です。

すでにお伝えした通り、骨盤が前傾した「反り腰」の姿勢は腸腰筋の硬直が主な原因であることから、腸腰筋をストレッチすることは反り腰の改善にも効果があります。

反り腰が引き起こすのは腰痛だけではありません。反り腰の姿勢では、体の前側の筋肉ばかりに負荷が集中するため、「前側の太ももが張って足が太く見える」というように、見た目の美しさにも影響を及ぼす可能性があります

腸腰筋のストレッチを行って反り腰を改善しましょう。

効果3.高齢者のリハビリに役立つ

3つ目の効果は「高齢者のリハビリに役立つ」です。

腰あたりについている腸腰筋は歩く動作にも大きく関与しています。

そのため、足腰が重くなった」「腰が痛くて歩くのが辛い」という高齢者の方の体がスムーズに動くようになるためのリハビリとしても役立ちます。

腸腰筋のストレッチをする時によくある悩みと対処法

最後に、腸腰筋のストレッチをする際によくあるお悩みと、それについての対処法をご紹介します。

お悩み1.寝ながらストレッチをすると腰が痛みます。

読者
寝ながらできる腸腰筋のストレッチ(ベッドの上に仰向けで横になり、膝を立てて、片足を床におろす)を行っていますが、ベッドに横になって足を伸ばしただけで腰が痛むため、足を下ろせません。このままストレッチを続けても良いでしょうか?
TOREMO
腰痛がひどい方の場合、横になっただけで腰が痛むという方もいらっしゃいます。この場合は、自己流でストレッチを行うのは控え、専門の医療機関に相談するようにしてください

また、腰の下にタオルをあてることで腰への負担を緩和させることも可能です。腰に負荷をかけないように注意しながらストレッチを行いましょう。

お悩み2.椅子に座ってストレッチをしていますが、効いている感じがしません。

読者
椅子に座ってできる腸腰筋のストレッチを実践していますが、なんだかいまいち効いている感じがしません。

椅子の高さや手を置く位置などを変えて自分なりに工夫してみましたが、あまり効果がありませんでした。何か解決策はありますか?

TOREMO
ドローイングを取り入れてみましょう。

ドローイングとはお腹をしっかりとへこませながら腹式呼吸を行う呼吸法のこと。お腹を膨らませるようにして息を吸い、お腹がしっかりとへこむまで息を吐き切るのがポイントです。お腹が膨らんだりへこんだりするのと連動して、腸腰筋が鍛えられます。

まとめ

今回は腸腰筋のストレッチのやり方を紹介しました

腸腰筋は腰痛の有無や歩行のスムーズさに関わっている大切な筋肉です。

ただし、現時点で腰痛が相当なレベルまで深刻化している方が自己流でストレッチを行ってしまうと、腰痛がさらに悪化してしまう可能性があります。自宅でのストレッチを行う前に医師など専門家に相談するようにしてください

また、医師に相談した後の対処法としてはパーソナルトレーニングもおすすめです。今回紹介したように腰痛の改善には、筋肉の柔軟性を高めたり、筋肉量を増やしたりすることが効きます。

パーソナルトレーニングであれば、体のことを熟知したトレーナーにどこの筋肉の柔軟性を高め、どこの筋肉を鍛えれば良いのか教えてもらいながら、自分にとって適切なトレーニング方法を実践できることでしょう。

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