腹筋は日常生活でも使われることの多い筋肉です。トレーニングやダイエットで「腹筋を鍛える種目」を実践している方も多いのではないでしょうか。
ただし、腹筋を酷使しすぎると、こりや痛みが発生することも……。
そこで今回は、腹筋がこってしまう原因とこりに効くストレッチ方法をご紹介します。
腹筋にこりが生じたり硬くなったりする原因
まずは腹筋にこりを生じさせ、硬くさせてしまう原因を簡単にご紹介します。
- 筋肉量が少ない
- 負荷が大きすぎる
原因1.筋肉量が少ない
1つ目の原因は「筋肉量が少ない」です。
筋肉量が少ないと、ちょっとした動作でも筋肉が疲れやすく、硬くなりやすいものです。筋肉が硬くなると、血管が圧迫され、血流が悪くなってしまい、筋肉が回復するための栄養分や酸素などが行き届きません。
その結果、筋肉の回復が遅れ、更に硬くなりこりが生じてしまいます。
体を動かすことが少ない生活を送っている方や、加齢によって筋肉量が少なくなりやすい高齢者の方は要注意です。
原因2.負荷が大きすぎる
2つ目の原因は「負荷が大きすぎる」です。
腹部に大きな負荷がかかると腹筋は収縮しますが、日常生活の動作の中で腹筋が伸ばされる機会は少ないため、ストレッチをしないと収縮状態が続いて、いつしか硬くなってしまいます。
筋肉が硬くなると、血管が圧迫され血流が悪くなることから、血液によって運搬される酸素が不足し、疲労物質である乳酸が血管内に蓄積してしまいます。
乳酸には筋肉を硬くする作用があるため、筋肉は一層ガチガチの状態に……。
高重量で筋トレをする方や、突発的に負荷の大きな運動をする場合は注意しましょう。
腹筋のストレッチのやり方
それでは、腹筋の柔軟性を高めるストレッチのやり方をご紹介します。
- 腹直筋のストレッチ(初心者向け)
- 腹直筋のストレッチ(中級者向け)
- 腹斜筋のストレッチ
やり方1.腹直筋のストレッチ(初心者向け)
- うつ伏せの状態で腕を曲げ手のひらを床につけます。
- 肘を支点に背筋をするイメージで上半身を起こします。
- 元の位置までゆっくり戻します。
やり方2.腹直筋のストレッチ(中級者向け)
- うつ伏せの状態で腕を曲げ手のひらを床につけます。
- 腕を伸ばしながら背筋をするイメージで上体を起こします。
- 元の位置までゆっくり戻します。
やり方3.腹斜筋のストレッチ
- 膝立ちした状態で腕を上げます。
- 片方の手首を掴みます。
- 手首を引くようなイメージで上半身を曲げていきます。
- 元の位置までゆっくり戻します。
腹筋のストレッチをすることで得られる効果
腹筋のストレッチには、当然ながら「腹筋の柔軟性が高まる」という効果がありますが、それ以外にもストレッチをすることで得られる効果がいくつかあります。
- 腰痛が改善する
- 代謝がアップして痩せる
効果1.腰痛が改善する
1つ目の効果は「腰痛が改善する」です。
腹筋のこりが原因で、腰痛になっていることがあります。その理由を簡単にご説明しましょう。
腹筋がこっていると、痛みから逃れるために(腹筋を使わない姿勢である)猫背の姿勢を無意識にとってしまいやすいもの。猫背の姿勢は首から腰あたりまで伸びる筋肉に負担がかかるため、腰痛に発展しやくなります。
腹筋がこっていて、かつ腰痛に悩んでいるという方は腹筋のこりが原因で痛みを抱えている可能性があるでしょう。腹筋のストレッチを行って腹筋のこりを解消し、腰痛を改善しましょう。
効果2.代謝がアップして痩せる
2つ目の効果は「代謝がアップして痩せる」です。
腹筋は体の中でも体積や面積が大きな筋肉です。そんな大きな筋肉をストレッチで動かせば体全体の血のめぐりも良くなります。
筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで、血液がポンプで押し出されるように流れるため、筋トレやストレッチには血行を良くする作用があります。
血行が良くなれば、栄養がスムーズに運ばれやすくなって代謝がアップし脂肪を燃焼しやすい体になるため、結果的に痩せやすい体質になれるのです。
腹筋のストレッチをする時によくある悩みと対処法
ここでは、腹筋のストレッチをする際によくあるお悩みと、それについての対処法をご紹介します。
お悩み1.腰痛があり、ストレッチがしづらいです。
しかし、腰に痛みがあるため、腹筋のストレッチがなかなか上手くできません。どうしたら良いでしょうか。
腰痛をお持ちの方が無理に腹筋を伸ばすようなストレッチを行うと、腰痛が悪化する恐れがあります。
腰への負担が軽い「椅子に座った状態で、両手を上げて万歳のポーズをとる」という簡単なストレッチがおすすめです。
お悩み2.ストレッチをする際に背筋がつってしまいます。
ストレッチによって腹筋が伸びている感じはするのですが、背筋が痛くて状態をキープできません……。
背筋は腹筋の反対側に位置している筋肉です。腹筋が伸ばされると、背筋は収縮し、背筋が伸ばされると、腹筋が収縮する関係性にあります。
どちらか一方だけを伸ばしすぎると、反対の筋肉がつりやすいため、お腹と背中の筋肉をバランスよく伸ばしましょう。
まとめ
今回は腹筋のストレッチのやり方を紹介しました。
今回紹介したように、腹筋のこりは腰痛の原因になることもあるため、気が付いた時にストレッチを行って適度に伸ばすことが大切です。
ただし、「腹筋のストレッチをする時によくある悩みと対処法」で少し触れたように、筋肉は周囲の筋肉と連動して動いているため、どこか一部の筋肉だけを伸ばすのではなく、周囲の筋肉をバランス良くストレッチすることで効果を得られやすくなります。
気持ちよく、そして正しい方法でストレッチを行いたいという方はストレッチが得意なパーソナルトレーナーに指導してもらったり、ストレッチ専門のパーソナルジムを利用したりするのもおすすめです。
トレーニングやダイエットと併せてストレッチを受けられるジムもありますので、ぜひ検討してみましょう。
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