筋トレで効果を出すためには、取り組む種目やフォームと同じくらい、適切な負荷設定を行うことが重要です。
今回は筋トレにおける負荷設定の方法を解説します。
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- 筋トレの負荷(重さ)と回数はどっちを優先すれば良い?
- 筋トレの負荷設定はどうやって行えば良い?
- 自宅で筋トレする場合の負荷設定の方法は?
筋トレの負荷(重さ)と回数はどっちを優先すれば良い?
筋トレでは、負荷設定を行う際に、「〜kgの重さで◯回を目指そう」と負荷(ウエイトの重さ)と回数を別に考えるのではなく、「1セットで◯回こなすための負荷は〜kgだ」というように、負荷と回数を併せて考えます。
筋トレは、むやみやたらに回数を重ねれば効果が出るというわけでもなく、とにかく高重量のトレーニングをこなせば筋肉が鍛えられるという訳でもないのです。
筋トレの負荷設定の方法|「RM(最大反復回数)」とは?
一般的に、筋トレの負荷設定は「RM」という概念を用いて行われます。RMとは、「Repetition Maximum」の略で、日本語で「最大反復回数」と訳される用語です。
例えば、10RMは「10回こなせる程度の負荷」という意味で、10RMよりも5RMの方が負荷は大きくなります。
また、場合によっては「80%1RM」などと表記されることもありますが、これは「1回こなせる程度の負荷の80%の負荷」と言う意味です。100kgの負荷がかかるトレーニングを1回こなせる人にとっての「80%1RM」は80kgの負荷に相当します。
【目的別】筋トレの負荷設定の方法
目的に応じて負荷を変えることで自分が望む効果を得られやすくなるものです。ここでは、効果的な負荷設定の方法を目的別にご紹介します。
筋トレの負荷設定の方法|筋肥大が目的の場合
「筋肉を大きくしたい」と筋肥大を目的に筋トレを行う場合は「10RM」を目安にトレーニングを行いましょう。
この負荷設定は「速筋」と呼ばれる、大きくなりやすく瞬間的に出せるパワーが大きい筋肉をターゲットにしています。
筋トレの負荷設定の方法|ムキムキになりたくない女性の場合
「ムキムキになって体が大きく見えるのが嫌だ」という女性は、「30RM」程度の低負荷を目安にトレーニングを行いましょう。
このくらいの低負荷な負荷設定では、大きくなりにくい「遅筋」と呼ばれるパワーの小さな筋肉が優先的に動員されるため、筋肥大しにくいのが特徴です。
とはいえ、そもそも「筋トレをしたらムキムキになりそう」という考え自体が杞憂であるという見方もできます。なぜなら、ホルモンの関係上、男性の体と比べて女性の体はもともと筋肉がつきにくい傾向にあるからです。
それに、現実的に考えて、毎日鏡で自分の体を見ていれば、「もう十分筋肉がついたから、負荷を落とそう」などの判断もできるはずですから、「ボディビルダーのようになってしまったらどうしよう」という心配はそれほど必要ないと言えるでしょう。
筋トレの負荷設定の方法|ダイエットが目的の場合
ダイエット目的で筋トレに取り組む場合は、「筋肉量(重さ)を増やして基礎代謝による消費カロリーを増やす」ということが目的になるでしょう。
この場合、効率的に筋肉量を増やしていくためには大きくなりやすい速筋を鍛える必要があるため、筋肥大が目的の場合と同様に「10RM」が目安の負荷になります。
「筋肥大」という言葉のニュアンスから、10RM程度の負荷でトレーニングをすると「かえって太って見える体つきになるのではないか」と心配する女性もいるかもしれませんが、先ほどもお伝えしたように女性の体には筋肉がつきにくいため、「独力のトレーニングで、しかも知らぬ間に、アスリートやボディビルダーのようにムキムキになってしまった」となる可能性は著しく低いと言えるでしょう。
筋トレを自重(自宅)で行う場合の負荷設定の方法
ダンベルやバーベルなどのウエイトを利用せずに、自重でトレーニングを行う場合は、回数目標を決めずに「これ以上動作を行えない」というところまで回数を重ねて筋肉を追い込むやり方がシンプルで簡単ですが、自重のトレーニングの場合でも負荷の大きさを調節することは可能です。
自重のトレーニングで負荷を調節する際は「動作の幅」と「1つの動作を行う時間の長さ」がポイントになります。
- 動作の幅が広くなるほど負荷が大きくなる
筋肉が最大限まで伸びて、最大限まで縮む時、筋肉にかかる負荷は最大になります。
例えば、同じスクワットでも、太ももと床が平行になるまで体を落とすスクワットとヒザを軽く曲げるだけのスクワットでは、筋肉にかかる負荷の大きさが異なります。
- 1つの動作を行う時間の長さが長くなるほど負荷が大きくなる
さらに、筋肉にかかる負荷を調節する上で重要なのは「筋肉が伸びる時間の長さ」です。筋肉が伸びている時間が長いほど、筋肉にかかる負荷は大きくなります。
最初は、2秒間で筋肉を縮ませて2秒間で筋肉を伸ばすところから始めて、少しずつ秒数を伸ばしていくことで負荷を調節できます。
筋トレの負荷を上げるタイミング
仮に「10RM」でトレーニングを行うとして、10回を軽々とこなせるようになったら、その時が負荷を上げるタイミングだと言えます。
筋肉を効率的に鍛えていくためには、筋肉の成長に応じて負荷を大きくしていく必要があるのです。その点でいうと、負荷の調節をしづらい自重のトレーニングだけでは、いつか効果が頭打ちになってしまう可能性もあるでしょう。
自重のトレーニングを行っていて、「筋肉にあまり負荷がかからなくなってきたな」と感じたら、ダンベルを購入したり、ジムのマシンを使ったりして、トレーニングの負荷を上げるようにしてください。
筋トレと負荷設定に関するQ&A
最後に、筋トレをする時の負荷設定に関してよくある質問にお答えします。
Q1.筋トレで筋肉痛にならないと負荷が足りないってホント?
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筋肉痛にならなくとも、筋肉に効いているケースはあります。筋トレの効果を実感できない場合は、フォームや負荷設定に問題がある場合がほとんどですので、自分が適切な方法でトレーニングできているか見直しましょう。
Q2.筋トレで負荷をかけすぎるとどうなるの?
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無理をせず、自分に適した負荷でトレーニングをするようにしてください。
まとめ
今回は筋トレの負荷設定の方法についてお伝えしました。
ここまでお伝えしてきたように、筋トレの負荷設定では自分にとっての「10RM」を見つける必要があります。過去のトレーニング歴がない初心者が負荷設定を行う場合は、何度もダンベルの重さを変えたり、バーベルのシャフト(ウエイトの部分)を付け替えたりして、自分にとっての適切な負荷を手探りで探さなければいけないため、負荷設定を行うだけでも相当骨が折れることでしょう。
また、自分ではちょうど良い負荷だと思っていても、実際は負荷が足りなかったり、負荷が大きすぎたりする可能性も多く、初心者にとって、正確に負荷設定を行うことは至難の業であるとも言えます。
だからこそ、利用してほしいのがパーソナルトレーニングです。トレーナーよりマンツーマンで指導してもらえるパーソナルトレーニングであれば、負荷設定に限らず、種目の選定からフォームまで、自分にとって“ 本当に”効果のあるトレーニング方法を教えてもらえることでしょう。
「トレーニングの効果が出ない」「トレーニングの効果が出るか不安」など、トレーニングに関する不安や悩みを抱えている方はぜひパーソナルトレーニングを受けてみてください。
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