クランチのやり方10種類を紹介!効果的な方法を徹底解説

腹・ウエストのトレーニング方法

クランチは仰向けの状態から上半身のみを起き上がらせるトレーニングで、一般的に「腹筋運動」と呼ばれます。

「クランチ」というと「腹直筋」に効くトレーニングとして知られていますが、実際にはその種類はバラエティに富んでおり、それに応じて鍛えられる筋肉も「腹直筋」「腹横筋」「腹斜筋」とさまざまです。

ここではクランチの種類とそれぞれのトレーニングによって効く部位を説明します

クランチで鍛えられる筋肉と効果

クランチで鍛えられる筋肉は3種類あります。

1つ目は「腹直筋(ふくちょくきん)」です。

腹直筋はお腹の中央部を縦に走る筋肉で、縦長の筋肉2つと横に走る3つの腱によって構成されています。

腹直筋は主に上半身を丸める動作をするときに働くため、上半身を起き上がらせてお腹を丸めるクランチで効果的にトレーニングすることができます。

クランチをするときは「自分のおへそを覗き込む」ことを意識して、しっかりとお腹を丸めるようにしましょう。

2つ目は「腹横筋(ふくおうきん)」です。

腹横筋はお腹をぐるりと囲むようにして広がっている筋肉です。腹筋の中でも一番体の深部に近いところにある筋肉でインナーマッスルの1つです。

腹横筋は主にお腹をへこませるときに働いていますので、クランチをするときも呼吸に合わせてお腹をしっかりとへこませるようにしましょう。

腹横筋はお腹を囲むようにして走っていますから、ここを鍛えることでウエストを引き締めることができます。

3つ目は「腹斜筋(ふくしゃきん)」です。

腹斜筋は脇腹のところにある筋肉で、胸の下あたりからお腹の真ん中に向かって斜めに走っています。

上半身をねじると、腹斜筋が使われているのを感じることができます。

ノーマルなクランチではほとんど鍛えられませんが、やり方を少し工夫した「バイシクルクランチ」や「V字クランチ」などでは腹斜筋にアプローチできますので、後ほどご紹介します。

【自重編】クランチの種類

クランチには多くの種類があります。以下では「自重編」と「ジム編」に分けてクランチの種類とそれぞれのトレーニングで効く部位を紹介していきます。

まずは自重でおこなうクランチの種類と効く部位からみていきましょう。

以下で紹介するクランチの種類を表にまとめました。

種類 鍛えられる筋肉
基本のクランチ 腹直筋上部、腹横筋
リバースクランチ 腹直筋下部、腹横筋
サイドクランチ 腹斜筋、腹直筋、腹横筋
ボール クランチ 腹直筋上部、腹横筋
サイドプランククランチ 腹斜筋、腹横筋
V字 クランチ 腹直筋、腹横筋
バイシクルクランチ 腹斜筋、腹直筋、腹横筋

まずは初心者におすすめのクランチを4つ紹介します。

トレーニング名の横に記載されている☆は難易度を示します。5段階評価となっており、☆が多いほど難しい種目です。

基本のクランチ(☆)

「基本のクランチ」のポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「自分のおへそを覗き込む」こと。

視線をおへそに向けることで自然とお腹が丸まり、腹直筋を効果的に鍛えられます。

2つ目のポイントは「起き上がるときに息を吐き、戻すときに息を吸う」こと。

呼吸をしっかりとおこなうことで、お腹がへこむため腹横筋に効かせられます。

クランチの手順

  1. 仰向けになり、ヒザを90度に立てましょう。手は頭の後ろで組んでください。
  2. 息をゆっくり吐きながら上半身を丸めて起き上がります。
  3. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回

リバースクランチ(☆)

リバースクランチのポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「お尻を挙げる」こと。

お尻をしっかりと上げることで下半身の方向からお腹の筋肉が丸められ、腹直筋の下部を効果的に鍛えられます。

2つ目のポイントは「お尻を上げるときに息を吐き、戻すときに息を吸う」こと。

お尻が上がった瞬間は腹筋に負荷がかかるので呼吸がしづらく息を止めてしまいがちですが、このときも意識して呼吸を続けることで腹筋により大きな負荷をかけることができます。

リバースランチの手順

  1. 仰向けに寝転がって、腕を地面につけて体勢を安定させましょう。
  2. 足を上げます。ヒザは130度程度に曲げましょう。
  3. 息を大きく吸い込み、息をゆっくりと吐きながらお尻ごと下半身を持ち上げます。
  4. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回

サイドクランチ(☆☆)

「サイドクランチ」のポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「自分のおへそを覗き込む」こと。

サイドクランチでは通常のクランチよりも上体を起こすときの負荷が大きく、上手に腹筋が使われない場合があります。その場合はおへそを覗き込むイメージで上体を起こすことで腹筋をしっかりと刺激できます。

2つ目のポイントは「脇腹をねじり上げるときに息を吐き、戻すときに息を吸う」こと。

脇腹をねじり上げながら上体を起こす動作には大きな力が必要になるため、呼吸を止めて勢いで体を動かしてしまいがちです。しかし、呼吸を止めてしまうと腹横筋が鍛えられませんので、呼吸は止めないように意識してください。

サイドクランチの手順

  1. 体の半身を床につけて横になります。床についているほうの足のヒザを曲げます。床についていないほうの足は前に伸ばしましょう。
  2. 床についていないほうの手を頭の後ろにおきます。また、床についているほうの手は脇腹の上にのせます。
  3. まず息を大きく吸い込みます。息をゆっくりと吐きながら、上半身ねじり上げます。
  4. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回

ボールクランチ(☆☆)

「ボールクランチ」のポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「足を床にしっかりとつける」こと。

足が床から浮いてしまうとバランスが保てず、上体を十分な高さまで起こせません。足は肩幅よりもやや広めに開いて、しっかりと床につけてください。

2つ目のポイントは「上体を戻す動作をゆっくりとおこなう」こと。

反動の力で体を戻すのではなく、丸めた腹筋を伸ばすイメージで上体を元に戻すことで、腹筋を効果的に鍛えられます。

ボールクランチの手順

  1. バランスボールの上にお尻と背中をつけて横になります。
  2. 手を頭の後ろで組みます。
  3. 息をゆっくりと吐きつつ、自分のおへそを見るように上半身を起こします。
  4. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回

次に上級者向けの少し難易度の高いクランチを3つ紹介します。

サイドプランククランチ(☆☆☆)

サイドプランククランチのポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「頭から足先までが一直線で結ばれるようにする」こと。

体が疲れてくると腰が下がってしまいやすくなりますが、腰の位置が下がると腹筋にかかる負荷が小さくなってしまいます。腰の位置をしっかりとキープし、姿勢を維持してください。

2つ目のポイントは「ヒジを下ろすときは弧を描くようにゆっくりと下ろす」こと。

腹斜筋を効果的に鍛えるために腹筋を意識しながらゆっくりと動作をおこないましょう。

サイドプランククランチの手順

  1. 体の半身を床につけて、横向きに寝ます。下にある腕のヒジを肩の真下で立てて、腰を浮かせます。このとき、頭から足先までが一直線上に並ぶように、体をまっすぐにしましょう。
  2. 上側の手で肩を軽く掴みます。
  3. 息をゆっくりと吐きつつ、上側のヒジを床に向かって下げます。ヒジは床につく前に止めてください。
  4. 息を吸いながら戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回

バイシクルクランチ(☆☆☆☆)

バイシクルクランチのポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「脇腹をしっかりとねじる」こと

バイシクルクランチは主に腹斜筋を鍛えるトレーニングです。脇腹をしっかりとねじって腹斜筋に負荷を与えてください。

2つ目のポイントは「足を床につけない」こと

足を浮かせたままにすると負荷が途切れることなく腹筋にかかるので、効果的に鍛えられます。

バイシクルクランチの手順

  1. 横向きに寝転がって、手を頭の後ろで組みます。
  2. 息を大きく吸い込みます。
  3. 息をゆっくり吐きつつ、右ヒジを前に出すようにひねりながら上体を起こします。
  4. 右ヒジと左ヒザをくっつけます。
  5. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。
  6. 同様に左ヒジと右ヒザをくっつけて、元に戻ります。

◆回数の目安:左右それぞれ10〜15回

V字クランチ(☆☆☆☆☆)

V字クランチのポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「V字の状態を2〜3秒キープする」こと。

動画ではV字を作った後すぐに体勢を元に戻していますが、2〜3秒キープすることで腹筋により大きな負荷をかけられます。

2つ目のポイントは「反動の力で体勢を元に戻さない」こと。

反動の力で元に戻ってしまうと、腹筋が十分に使われません。腹筋が使われていることを意識しながらゆっくりと体を元に戻しましょう。

V字クランチの手順

  1. 仰向けに横になります。足は伸ばして、手は頭上にまっすぐと伸ばしましょう。
  2. 息をゆっくりと吐きながら、上体を起こす動作と足を上げる動作を同時におこない、V字を描きます。
  3. 体がV字になるように上半身と脚を上げましÏょう。
  4. 息を吸いながらゆっくりと戻りましょう。

◆回数の目安:10〜15回Ï

【ジム編】クランチの種類

ジムのマシンを使っておこなうトレーニングは自重トレーニングよりも大きな負荷がかかることが特徴です。

各自重トレーニングを「15回」程度簡単にこなせるようになったら、負荷が足りなくなっている可能性があります。そのときはジムに通うなどしてより大きな負荷がかけられるトレーニングに挑戦してみましょう。

表にまとめているのが、以下で紹介する「ジムでできる2種類の高負荷クランチ」です。

種類 効く部位
アブドミナルマシン・クランチ 腹直筋、腹横筋
ケーブルクランチ 腹直筋、腹横筋

アブドミナルマシン・クランチ(☆☆☆)

アブドミナルマシン・クランチのポイントは2つあります。

1つ目のポイントは「自分のおへそを覗き込む」こと。

自分のおへそを覗き込む意識でお腹をしっかりと丸め、腹直筋にしっかりと効かせてください。

2つ目のポイントは「背筋をまっすぐ伸ばさない」こと。

背筋が伸びきってしまうと、腹筋が伸びきってしまい、腹筋以外の場所に負荷が逃げてしまいます。なるべく腹筋に負荷を集中させるような意識でトレーニングをおこなってください。

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