「ダイエットのために筋トレをしたいけれど、筋トレをすると体重は増えるの?」「筋トレをすると、かえってカラダの線が太くなりそう」と心配している方は多いかもしれません。
そこで今回は、筋トレと体重の関係性、また筋トレをすることで得られるメリットをご紹介します。
- 筋トレをすると体重が増えるの?
- 女性が筋トレをしたらムキムキになる?
- 筋トレをするとどんなメリットが得られるの?
筋トレをすると体重が増える理由
筋肉は脂肪よりも重いため、筋トレをして筋肉量は増えると体重は重くなります。
とは言え、太る訳ではありませんのでご安心ください。重量で言うと筋肉の方が脂肪よりも重いですが、体積は脂肪よりも筋肉の方が小さいため、体重は増えたものの、脂肪を落として筋肉量を増やした方が見た目は痩せて見えるということも少なくありません。
ダイエットは体重ではなく見た目を基準にするべき
ダイエットは体重をベースに考えるのではなく、見た目の美しさを基準に行うことをおすすめします。体重ばかりを気にしてダイエットをしてしまうと、見た目や体重では痩せているのに、体脂肪率の高い「隠れ肥満」になってしまう可能性があるからです。
体重を落とそうと思った場合、すぐに効果を感じやすいのは「食事制限」によるダイエットでしょう。確かに、食事量を減らせば、体重はすぐに落ちますが、食べる量(糖質の摂取量)を減らすと、体がエネルギー不足の状態になるため、不足したエネルギーを補おうと筋肉中のタンパク質が分解されて糖質が作られる作用が働きます。
つまり、糖質の摂取量を極端に抑えるような食事制限をすると、筋肉が落ちやすいということです。
また、食事制限によるダイエットは始めたばかりの頃こそ効果を実感しやすいものの、しばらくすると、頭打ちになって体重の減りが鈍化します。人間の体に備わる「ホメオスタシス」という恒常性の機能が働くからです。
ホメオスタシスが働くと、人間の体は、エネルギーの吸収効率を上昇させ、かつ消費効率を低下させます。つまり、太りやすく痩せにくい体になるということです。
また、体重だけを指標にしてダイエットをしていると、目標体重に到達したのに、自分が理想として思い描いていたカラダにはなれなかったというケースがあります。
「くびれたお腹周り」「しっかりと引き締まった二の腕」「ツンと上を向いた丸いヒップ」「割れた腹筋」など、多くの方が憧れる体形は「脂肪をしっかりと落とす」+「適切な部位に筋肉をつける」ことで作られるものであり、単に体重を落とすだけでは、作るのが難しいのです。
女性が筋トレをしてもムキムキになることはない
また、女性の中には「筋トレをすると筋肉がムキムキになって、カラダの線が太くなりそう」と心配する方がいますが、女性の体がちょっとやそっとのトレーニングでボディビルダーやアスリートのようなムキムキになることはまずないでしょう。
ホルモンの関係上、男性と比べて女性の場合は筋肉が付きにくいと言われています。それに、仮に太くなるとしても、トレーニングをしているうちに、気付いて止めればいいことですから、筋トレを始める前からクヨクヨ悩む必要はありません。
筋トレには体重を増やすだけの価値がある!筋肉を付ける8つのメリット
「ダイエットをするなら脂肪燃焼効果のある有酸素運動が良い」と思われがちですが、筋トレもダイエットや美容にたくさんのメリットをもたらす運動です。
メリット1.基礎代謝が上がる
筋トレをして筋肉量が増えれば、それに比例して基礎代謝による消費カロリーが増加します。
基礎代謝とは人間の生命を維持するために使われるエネルギーのこと。日中仕事や食事をしている時はもちろん、何もせずじっと黙ってソファに座っている時も、ぐっすり寝ている時も絶えず、基礎代謝による消費カロリーは発生しています。基礎代謝が高いカラダ=太りにくいカラダだとも言えるでしょう。
また、筋肉量を増やして基礎代謝を向上させることはダイエット後のリバウンド予防策としても非常に有効です。
メリット2.脂肪を燃やす働きを持つ細胞が増える
筋トレで筋肉を刺激すると、イリシンというホルモンが分泌されます。
イリシンは、白色脂肪細胞に作用して脂肪を燃やす性質に変える、という魔法のような働きを担う物質です。
このように、筋トレをすると、脂肪を燃やす細胞が増えるというメリットもあります。
メリット3.筋トレ後48時間〜72時間代謝が良くなる
基礎代謝とは別に、筋トレ後48時間〜72時間、一時的に代謝が上がるという効果もあります。
筋トレ後に代謝が上がる理由は主に2つ。
1つ目は筋肉を刺激することで交感神経が活発化するから。
交感神経が筋肉に対して熱を産むように働きかけることから代謝が上がると言われています。
2つ目の理由は副腎からアドレナリン、脳下垂体から成長ホルモンといった脂肪を分解する作用のあるホルモンが分泌されるから。
さらに、筋トレ後は糖と脂肪が使われる割合が通常の5:5から4:6〜3:7になりますが、これは強い脂肪分解作用を持つ成長ホルモンの影響だと言われます。
メリット4.食事制限に頼らずダイエットができる
メリット1〜3で紹介したように、筋トレをすると、体が痩せやすい状態に変化するため、ダイエットをするにしても、厳しい食事制限をする必要がなくなります。
ダイエットの基本は「摂取カロリー<消費カロリー」にすること。そのため、ダイエットをする際はまず体組成計などで自分の基礎代謝量を測った上で、1日の摂取カロリー<自分の基礎代謝量となるように調整するのが定石です。
当然ながら基礎代謝量が少ないほど、厳しい食事制限を強いられることになりますが、筋トレをして代謝を高めておけば、緩い食事制限で済みます。
「食事を我慢するダイエットだけはどうしても無理」という方は是非筋トレに取り組むことをおすすめします。
メリット5.リバウンドの可能性が低くなる
ダイエットのリバウンドによくあるのが、過度な食事制限で体重を落とした後にホメオスタシス機能が働いている状態(太りやすく痩せにくい状態)で通常の食事に戻してしまい、ダイエット前よりも太ってしまうパターンです。
食事制限や有酸素運動によるダイエットでは、どうしても筋肉量が落ちやすくなってしまいますし、筋肉量を増やすのは筋トレしかありません。
筋トレに取り組んで筋肉量を増やして基礎代謝を高めておけば、リバウンドのリスクを軽減できます。基礎代謝による消費カロリーが多いということは、運動や食事制限をせずとも太りにくいということです。
メリット6.メリハリのある美しいボディラインを作れる
全身の脂肪を落としていく有酸素運動とは異なり、筋トレでは狙った部位に的確に刺激を与えてアプローチしていきます。
筋トレをすることで、単に細いだけではなく、立体的でメリハリのある健康的なボディラインを作れます。くびれに上向きヒップ、シックスパック。これらを作るためには筋トレが欠かせません。
メリット7.美肌効果がある
筋トレをすると分泌されるのが成長ホルモンです。
成長ホルモンには細胞を活性化し、肌にツヤやハリをもたらす働きがあります。
さらに、筋トレをすることでコラーゲンの生成が促進されると言われており、この点からも筋トレには美肌効果があると言えます。
メリット8.姿勢が良くなる
姿勢の崩れや歪みは、筋肉が左右アンバランスに付いていたり、筋肉が凝り固まったりしていることから起こることがほとんどです。
筋トレをすれば、筋肉のアンバランスな付き方や凝りが解消されるため、姿勢が改善しやすくなります。
まとめ
今回は筋トレと体重の関係についてと筋トレをすることで得られるメリットについてお伝えしました。
筋トレはくびれを作ったり、ヒップラインを整えたりとボディメイクに非常に効果的です。また、体脂肪が多い方は筋トレに加えて食事管理や有酸素運動を行って、脂肪を落とす努力も必要でしょう。
しかし、「脂肪を落とす」ことと「筋肉を付ける」ことを両立させるのはそう簡単ではありません。
もしも本気でダイエットやボディメイクを考えているのであれば、ぜひパーソナルトレーニングの利用を検討してみてください。自分が目標のために何をすれば良いのか、的確なアドバイスをもらえます。
ぜひ、パーソナルトレーニングを受けてみましょう。
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