最近、SNSでトレーニング風景を公開する女性芸能人が増えてきました。
筋トレというと、ムキムキになりたい男性が行うもの、というイメージを抱く女性も多いかもしれませんが、女性らしく健康的でかつ引き締まった「しなやかなボディ」を作るためには、筋トレが必要不可欠です。
今回は、女性にぜひ知っておいてほしい筋トレの効果や女性におすすめの筋トレ種目をご紹介します。
- 筋トレの効果は?
- 女性はどこの筋肉を鍛えれば良い?
- 女性におすすめの筋トレ種目はなに?
筋トレをしたらカラダの線が太くなる?!
女性の中には「筋トレをしたらカラダの線が太くなりそう」「ゴツゴツしたカラダになるのでは?」と心配している方もいるかもしれません。
しかし、そもそも女性のカラダはホルモンの関係上、男性よりも筋肉が付きづらくなっているため、アスリートがこなすようなレベルの負荷でトレーニングを継続しない限り、ムキムキでガタイの良いカラダになってしまう可能性は低いです。
むしろ、脂肪よりも筋肉の方が面積は小さいため、脂肪を落として筋肉を付けた方が細くハリのあるカラダを作れるでしょう。
ただし、むやみやたらに筋肉を付ければ良いという訳でもなく、「くびれたお腹周り」や「キュッと上を向いたヒップ」「細く引き締まった太もも」など女性の多くが憧れるような理想のカラダを作るためには、トレーニングを通じて適切な部位に筋肉を付けていくことが重要になります。
筋トレをすることで得られる5つの効果
効果1.筋肉量が増えて基礎代謝が上がるため、ダイエットに効果がある
筋トレをして筋肉量が増えれば、基礎代謝が向上して、脂肪が付きにくいカラダになれます。
基礎代謝とは、人間が生命を維持するために消費するエネルギーのこと。呼吸をしたり、内臓や筋肉を動かしたりするために使われます。
じっとしている時や寝ている間も、生きている限り基礎代謝による消費エネルギーは発生しており、また基礎代謝は筋肉量に比例します。
1日に同じ食材やカロリーを摂ったとしても、筋肉量の少ない人と多い人ではカラダに付く脂肪の量が異なります。筋肉量が増えるほど、エネルギー消費量が増えるため、摂取したカロリーを使い切りやすくなるのです。
基礎代謝が低ければ、1日に食べられる食事の量は少なくなります。しっかりとご飯を食べながらダイエットをしたいという方こそ、ダイエットに筋トレを取り入れるべきでしょう。
効果2.ハリのあるボディラインが作られる
「「腹筋女子」は新・イイ女の条件!美しい腹筋を作る秘訣を徹底解剖」で紹介しているように、多くのモデルや芸能人はもともと細身のカラダであるにも関わらず、日常的に筋トレに励んでいます。
なぜなら、ウエストが引き締まっていたり、お尻がキュッと上を向いていたりするようなメリハリのあるボディラインを作るためには、適度に筋肉を付けることが欠かせないからです。
しかし、実際のところ、有酸素運動を行えば確かに脂肪が落ちて体重は減るものの、くびれができたり、形の良いお尻が作られたりするかと言えば、その点はあまり期待できません。
効果3.有酸素運動の脂肪燃焼効果が高まる
ダイエットに、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れる方は多いと思いますが、併せて筋トレも行うことで、有酸素運動の脂肪燃焼効果を促進できます。
なお、「筋トレと有酸素運動を両立させる3つのポイントを解説」でお伝えしていますが、筋トレと有酸素運動を同タイミングで行う場合は、「筋トレ→有酸素運動」の順番で行うのがポイントです。
その理由は、筋トレをすると、交感神経が優位になり、アドレナリンや成長ホルモンなど脂肪分解を促進させるホルモンが分泌されるから。いきなり有酸素運動を行うよりも、まずは筋トレでカラダを脂肪燃焼モードにしてから、有酸素運動をするのがおすすめです。
効果4.柔軟性が高まる
国際武道大学体育学部准教授の荒川裕志氏の著書『体が硬い人のための関節が柔らかくなるストレッチ&筋トレ』では、「筋トレが体の柔軟性を高める」と述べられています。
前出の本では、「体が硬い状態=関節の可動域が狭い状態」とされており、カラダが硬くなる要因の1つに「筋肉が伸びにくい」ことがあると述べられています。
ストレッチが筋肉の伸び率を向上させるのに対して、筋トレは筋肉の自然長(筋肉に何も力を加えていない時の長さ)を伸ばすとされており、そのことが結果的に「柔軟性を高める」という理屈です。
カラダの柔軟性が高まる、つまり関節の可動域が広くなれば、1つ1つの動作が大きくなるため、その分消費エネルギーも増え、ダイエット効果が期待できます。
女性が特に鍛えるべき筋肉
筋トレの効果をお伝えしたところで、次は女性にぜひ鍛えて欲しい筋肉をご紹介します。
筋肉1.美胸を作る「大胸筋」
大胸筋は胸全体を覆う面積の大きな筋肉です。手を前に押し出したり、平泳ぎの水かきのように手を水平に広げたりするなどの動作で使われます。
大胸筋を鍛えることで、バストの位置が高くなる効果が期待できます。
筋肉2.ぽっこりお腹の解消&くびれ作りに効く「腹直筋・腹斜筋・腹横筋」
腹直筋は、お腹に縦に付いている2枚の筋肉で、姿勢維持や内臓を支える働きをしています。また、シックスパックを作るのも腹直筋です。腹直筋を鍛えることでぽっこりお腹の解消が期待できます。
腹斜筋は、左右の両脇腹に付いており、くびれを作る筋肉です。
腹横筋は、お腹のインナーマッスルで、鍛えることでお腹全体が引き締まり、さらには姿勢が良くなる効果が期待できます。
筋肉3.二の腕を引き締める「上腕三頭筋」
上腕三頭筋は、手のひらを上に向けた時に二の腕の下側に付いている筋肉です。上腕三頭筋は二の腕全体を包み込むように付いているため、鍛えることで二の腕全体が引き締まります。
筋肉4.ヒップアップ&美尻を作る「大殿筋」
大殿筋はお尻の丸みを作る筋肉です。お尻の大部分を覆っているため、ヒップアップや美尻を作るためには、大殿筋を鍛えることが欠かせません。
筋肉5.内ももを引き締める「内転筋」
内転筋は太ももの内側に付いている筋肉群です。足を閉じる時に使われる筋肉で、内転筋を鍛えることで太ももの内側に「スキマ」ができやすくなります。
筋肉6.美脚を作る「ハムストリング」
ハムストリングは太ももの裏側に付いている筋肉群で、主に「ヒザを曲げる」動きで使われます。
太ももの前側に付いている大腿四頭筋が発達すると、太ももが太く見えやすいですが、裏ももに付いているハムストリングを鍛えることで太もも全体が細く引き締まって見えます。
筋肉7.姿美人になれる「脊柱起立筋・広背筋」
脊柱起立筋は背中に付いている筋肉で、姿勢の維持に働きます。脊柱起立筋を鍛えることで、姿勢が良くなり、立ち姿や座り姿が美しく見えることでしょう。
広背筋は、両脇の下から広がっている扁平な逆三角形の筋肉です。肩関節と連動して動く筋肉で、「上げた腕を下げる」などの動作に使われます。
女性におすすめの筋トレメニュー(自重編)
それでは、ここからは女性におすすめの筋トレ種目を「自重編」と「ジム編」に分けて紹介していきますが、まずは自重編から見ていきます。
※腕の筋トレ種目はジム編のみで紹介します。
胸の筋トレ|プッシュアップ(腕立て伏せ)
プッシュアップは一般的に「腕立て伏せ」として知られているトレーニングです。「腕の筋トレ種目」と誤解されやすいですが、腕よりも大胸筋に効きやすい種目です。
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プッシュアップの詳しい実践方法は「プッシュアップ(腕立て伏せ)は胸の筋トレ!効果的なやり方を解説」をご覧ください。
腹筋の筋トレ|レッグレイズ
レッグレイズは、寝転がった状態から足を上げる腹筋のトレーニングです。特に腹直筋に負荷がかかります。
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レッグレイズの詳しい実践方法は「レッグレイズの効果を最大化させるためのやり方をパーソナルトレーナーが解説」をご覧ください。
お尻の筋トレ|ドンキーキック
ドンキーキックは、四つんばいの状態でロバ(ドンキー)や馬のように足を後ろへ蹴り上げる運動です。
お尻や太ももの筋肉をまんべんなく鍛えられるため、下半身の引き締めに効果的です。
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ドンキーキックの詳しい実践方法は「ドンキーキックでお尻や太ももを引き締める!やり方とポイントを紹介」をご覧ください。
内ももの筋トレ|ワイドスクワット
ワイドスクワットは、通常のスクワットよりも足を大きく開いて行うスクワットのことです。上体を上げる際に足が内側へ閉じられるため、この瞬間に内転筋に負荷がかかります。
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ワイドスクワットの詳しい実践方法は「【内もも痩せ】内転筋を鍛えて太ももの間に「スキマ」を作る方法」をご覧ください。
太ももの筋トレ|スクワット
スクワットは下半身全体に効く種目ですが、お尻をしっかりと後ろに引くことでハムストリングを効果的に鍛えられます。
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背筋の筋トレ|ヒップリフト
名前からお尻のトレーニングだと思われがちですが、ヒップリフトはお尻以外に脊柱起立筋にも効く筋トレ種目です。
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女性におすすめの筋トレメニュー(ジム編)
続いて、ジムでできるバーベルやマシンを使ったトレーニングをご紹介します。
胸の筋トレ|バタフライマシン
バタフライマシンは、蝶が羽ばたくような動作からその名が付いたトレーニングマシンです。自重編でご紹介したプッシュアップとは異なり、バタフライマシンでは腕の筋肉がほとんど使われないため、大胸筋だけを集中的に鍛えられます。
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バタフライマシンを使ったトレーニングの詳しい実践方法は「バタフライマシンの効果|初心者におすすめの理由と使い方を解説」をご覧ください。
腹筋の筋トレ|トーソローテーション
トーソローテーションは固定された椅子に座った状態でマシンのグリップを握り、状態を左右に捻るトレーニングです。脇腹の腹斜筋を鍛えられるため、ウエストの引き締めに効果的です。
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トーソローテーションの詳しい実践方法は「トーソローテーションマシンの使い方とトレーニングのポイントを解説」をご覧ください。
腕の筋トレ|トライセプスキックバック
トライセプスキックバックはベンチに片方のヒザと手をつき、上体を倒した状態でダンベルを持ち、ヒジの曲げ伸ばしを行うトレーニングです。上腕三頭筋が使われる「ヒジを伸ばす」動作は日常では少ないため、二の腕のたるみが気になる方はぜひチャレンジしてみてください。
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お尻の筋トレ|ヒップスラスト
ヒップスラストはバーベルを腰にあてて、お尻の筋肉を使いバーベルを持ち上げるトレーニングです。海外で人気となり、最近は日本でも流行しつつあるトレーニングです。
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内ももの筋トレ|マシン・ヒップアダクション
▲動画の初めから1:16頃までは別種目「ヒップアブダクション」のトレーニング方法が紹介されています。ヒップアダクションは1:17秒頃から始まります。
ヒップアダクションは足をカラダの内側に向かって閉じる動作を行うトレーニングで、内転筋に効きます。動作をゆっくりと行い、内転筋への負荷を感じながら行うことがポイントです。
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太ももの筋トレ|レッグプレス
レッグプレスはフットプレートを足で押し上げることで下半身の筋肉に負荷を与える種目です。太ももだけではなく、お尻の筋肉にも負荷がかかるため、下半身をバランス良く鍛えられます。
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背筋の筋トレ|ラットプルダウン
ラットプルダウンはウエイトのついたバーを下に引くことで、広背筋を鍛える種目です。姿勢改善に効果的な種目ですので、猫背が気になる方はぜひ実践してみましょう。
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まとめ
今回は女性におすすめの筋トレ種目をご紹介しました。
引き締まったカラダを作るためには、筋トレで適切な部位に筋肉を付けることが重要です。しかし、当然ですが体脂肪を落とすことも忘れてはいけません。
体脂肪率が25%(女性の基準)を超えている場合は肥満傾向に当てはまるため、まずは食事コントロールを行い、体脂肪を落とすところから始めましょう。
食事とトレーニングの両面からダイエットやボディメイクを行うなら、パーソナルトレーニングがおすすめです。トレーナーの指導のもと、自分の理想のカラダを手に入れましょう。
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