プランクはお腹周りの引き締めに効果がある|やり方やコツを紹介

腹・ウエストのトレーニング方法

プランクは、床に前腕とつま先をつけた状態で体を支え、バランスをとるトレーニングです。

器具要らずで横になれるくらいのスペースがあれば実践できるため、自宅でのトレーニングにピッタリです。

今回はプランクで鍛えられる筋肉や効果、やり方についてご紹介します。

プランクのダイエット効果

プランクは、有酸素運動か無酸素運動かで言うと、無酸素運動に分類されるため、脂肪を燃やす効果はそれほど期待できません。しかし、上半身の筋肉をまんべんなく鍛えられるトレーニングであるため、お腹周りの引き締めには効果のあるトレーニングです。

まずは、プランクを行うことで得られるダイエット効果についてみていきましょう。

プランクのダイエット効果

  • ぽっこりお腹を解消する
  • 姿勢が良くなって痩せて見える

プランクの効果1.ぽっこりお腹を解消する

プランクをして腹筋を鍛えることは、ぽっこりお腹の解消に効果があります。

ぽっこりお腹になってしまう代表的な原因の1つは「腹筋の衰えによる内臓下垂」です。通常腹筋は内臓が定位置にいられるように支えていますが、腹筋が衰えると、内臓を支えきれなくなり、内臓の位置が下がり、下腹がぽっこりと出てしまいやすくなります

特に「肥満というわけではないのに、お腹だけがぽっこりと出ている」という方は内臓下垂が該当している可能性が高いため、プランクを行って、腹筋を鍛えましょう。

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ぽっこりお腹になる原因やその対処法を「「ぽっこりお腹」をペタンコにする方法!4つの原因別解消法を紹介」で紹介しています。ぽっこりお腹が気になる方はこちらも参考にしてみてください。

プランクの効果2.姿勢が良くなって痩せて見える

プランクで腹筋や背筋を鍛えることで、姿勢が良くなり、痩せて見えやすくなります。

実際に鏡の前で、猫背の姿勢の時と背すじをまっすぐ伸ばして胸を張った姿勢の時とで、見え方を比べて見ると分かりやすいですが、姿勢が悪いと実際よりも太って見えやすくなるものです。

姿勢の維持に関わっているのは、背中やお腹周りの筋肉です。そのため、これらの筋肉が衰えると、姿勢が悪くなってしまいがち。特にデスクワークやスマホの利用時間が長く、背中が丸まった前かがみの姿勢をとる時間が長いという方は、要注意でしょう。

姿勢の悪さが気になる方は、ぜひプランクを行なって姿勢改善に努めましょう。

プランクで鍛えられる部位

次に、プランクで鍛えられる部位をお伝えします。

プランクでは、上半身の筋肉がまんべんなく鍛えられますが、特に効果があるのはお腹周りと背中の筋肉です。

プランクで鍛えられる部位1.腹直筋

腹直筋は一般的に腹筋と呼ばれる筋肉です。中央を縦に走る白線と、横に走る腱画(けんかく)によって、腹筋の割れ目が作られ6ブロックに分かれています。(個人差があり、8ブロックの場合も)

腹直筋は、主に胴体を前方や横に曲げる時に働く筋肉です。他にも、姿勢を維持する役割や、内臓の保護、腹圧を調整して臓器の位置を固定するなど、様々な働きがあります。

腹筋を鍛えると言うと、体を折り曲げる腹筋運動がまず思い浮かぶでしょう。しかし、姿勢を維持することでも鍛えられるため、プランクのような動きの少ない筋トレも効果的です。

プランクで鍛えられる部位2.脊柱起立筋

脊柱起立筋は背骨に沿うについている筋肉で、一般的に背筋と呼ばれる部分です。主に背中を後ろに倒す時に使われ、バックエクステンションなど上半身を反らすような動きで主に鍛えられます。

姿勢を維持する役割もあるため、プランクでも鍛えることが可能です。

人間の体は背骨をS字に湾曲させることで、体重を分散させています。脊柱起立筋が衰えるとこの湾曲が極端になる、もしくは弱まってしまうため、反り腰や猫背などの姿勢不良が発生しやすくなります。

普段から鍛えておくことで、正しい姿勢を保ちやすくなるでしょう。

プランクで鍛えられる部位3.腹斜筋

腹斜筋は横腹に位置する筋肉で、体をひねる動作で主に働きます。そのため、ひねりを加えたトレーニングで効果的に鍛えることができます。

腹斜筋はコルセットのように体を両サイドから固定する働きもあるため、くびれには欠かせない筋肉です。

また、通常のプランクではあまり鍛えられませんが、サイドプランクのような体を横に倒してのプランクは、腹斜筋に効果的です。

お腹周りをスッキリさせるには、腹直筋に加えて腹斜筋も鍛えるとより効果的でしょう。

プランクのやり方

では、実際にプランクのやり方についてみていきましょう。フォームを変えることで、メインで効く部位が変わってくるため、ここでは3種類のプランクをご紹介します。

種類 効果的な筋肉
プランク 腹直筋・脊柱起立筋
リバースプランク 脊柱起立筋
サイドプランク 腹斜筋

※トレーニングの難易度を☆の数で5段階評価します。☆の数が多いほど難しいトレーニングです。

TOREMO
自然な呼吸を心がけることが大事

辛くなってきて息を止めてしまう場合がありますが、トレーニングにおいて呼吸は止めない方が良いため、自然な呼吸を心がけましょう。

また、長く息を吐くよう意識することで、自然と腹筋に力が入りやすくなります。こうすることでより体幹が固定され、フォームを安定させやすくなります。

やり方1.プランク(☆☆)

基本となる仰向けになって行うプランクです。一定時間体勢をキープすることが重要なので、鏡やカメラなどで自分のフォームを確認するのもおすすめです。

プランクのポイントは3つあります。

1つ目のポイントは「体をまっすぐ保つ」ことです。

お腹やお尻が下がったり、腰を反ったりすると腹筋への負荷が弱まります。また、お尻が下がらないよう意識するあまりお尻が上がってもいけません。体はまっすぐに保ちましょう。

2つ目のポイントは「目線は拳に向ける」ことです。

目線は前を向いたり、真下に向けたりするのではなく、床についている手の辺りを見るようにしましょう。そうすることで、自然とアゴが引け、プランクのフォームを保ちやすくなります。

3つ目のポイントは「肩の真下にヒジを置く」ことです。

肩とヒジの位置にずれがあると、肩に余計な負担がかかりやすくなってしまいます。そのため、肩に痛みが生じたり、腹筋など鍛えたい筋肉より先に肩が疲れて続けられなくなったりします。

肩とヒジの位置が床に対して垂直にまっすぐとなるようにしましょう。

プランクの手順

  1. うつ伏せの状態で、ヒジ、ヒザ、つま先を床につけます。
  2. ヒジをついたままヒザは浮かせ、腕立て伏せの体勢になります。
  3. この時、ヒジは肩の真下の位置にくるようにします。
  4. 体をまっすぐにし、この体勢を保ちます。

◆時間の目安:30秒

やり方2.リバースプランク(☆☆)

その名の通り、通常のプランクとは反対に仰向けの体勢で行うプランクです。腹直筋よりも脊柱起立筋に効果的です。腰に不安がある方や、腰に痛みを感じた場合は無理せず中止しましょう。

リバースプランクのポイントは2つです。

1つ目は「お尻が下がらない」ことです。

頭からつま先までが一直線になるよう意識しましょう。お尻が下がっていても自分ではわかりにくいので、鏡で確認する、下がった時に当たるようなにか物を置くなど工夫しましょう。

2つ目は「反り過ぎない」ことです。

お尻を気にするあまり、反対にのけ反り過ぎてもいけません。トレーニング効果が弱まるだけではなく、腰を痛める原因にもなるので気をつけましょう。

リバースプランクの手順

  1. 両足を前に伸ばして、床に座ります。
  2. 両腕を伸ばして、手のひらが肩の真下に来るよう調整します。
  3. お尻を持ち上げて、頭からつま先が一直線になるようにしましょう。
  4. お腹に力を入れて姿勢を維持し、顔は天井に向けます。
  5. この体勢をキープします。

◆時間の目安:30秒

やり方3.サイドプランク(☆☆)

横向きの体勢で体を持ち上げるプランクです。横向きになることで、腹斜筋に負荷がかかりやすくなります。他のプランクよりもバランスが取りにくいため注意が必要です。

サイドプランクのポイントは「お尻に力を入れる」ことです。

サイドプランクは腹斜筋だけではなく、お尻の中殿筋という筋肉にも効果的なトレーニングです。そのため、お腹はもちろんお尻にも力を入れることで体勢を保ちやすくなります。

サイドプランクの手順

  1. 両足をまっすぐ伸ばして、横向きに寝ます。
  2. 下側のヒジを肩の真下に置き、前腕で体を支えるようにして、ゆっくりと腰を持ち上げます。
  3. 頭からつま先が一直線になるようにしましょう。
  4. この体勢をキープします。

◆時間の目安:30秒

プランクのよくある間違い

プランクは動作が単純で器具やスペースを必要としないことから、誰でも簡単にできるトレーニングの1つですが、注意すべき点はいくつかあります。

ここでは、プランクを行う上でよくある間違えやすいポイントをご紹介しますので、実践する前に押さえておくのがおすすめです。

よくある間違い1.頭からつま先までが「まっすぐ」になっていない

プランクのポイントとしても説明しましたが、頭からつま先までをまっすぐに保つことが重要です。

特に注意してほしいのはお尻です。お尻は下がりやすく、また、お尻を意識するあまり持ち上げ過ぎてしまうということもよくあります。お尻を上げ過ぎず下げ過ぎず、頭からつま先までが一直線上に並ぶように意識することが大切です。

フォームは自分ではチェックしづらいため、鏡やカメラでチェックするなど、必ずフォームを確認するのがおすすめです。

よくある間違い2.持続時間にこだわり過ぎる

プランクで大切なのは、「どれだけできたか」ではなく、「どれだけ正しいフォームを維持できたか」です。

例え5分や10分続けることができても、お尻が上がっていたり、お腹が下がっていたりしては意味がありません。プランクは正しいフォームを維持し続けることで鍛えることができます

そのため、まっすぐな正しいフォームを維持することが難しくなった場合は、その時点で止めましょう。

無理に中途半端なフォームで続けるよりも、一旦休憩して正しいフォームで行う方が効果的です。

お腹周りの引き締めに効果がある|「30日プランクチャレンジ」とは?

その名の通り、30日間プランクを続ける「30日プランクチャレンジ」は、アメリカを中心に世界中で人気となっているトレーニングプログラムです。

日本でも多くの方が取り組んでおり、インスタグラムで「#プランクチャレンジ」で検索すると約2万5千件の投稿がヒットします。(2018/07/27現在)

30日プランクチャレンジでは、休みを挟みながら、日に日にプランクを行う秒数を段階的に増やしていくことで負荷を高めていき、最終的には5分(300秒)を目指します。

30日プランクチャレンジのルール

  • 30日間プランクを行う
  • 秒数は段階的に増やしていく
  • 初日は20秒に設定する
  • 1度に行う必要はなく、1日のうち数回に分けても大丈夫
  • 「5日間+1日休み」と「6日間+1日休み」を交互

以下の表が30日プランクチャレンジの基本的なスケジュールです。

30日プランクチャレンジ          
1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 10日目
20秒 20秒 30秒 30秒  40秒 45秒 45秒  60秒 60秒
11日目 12日目 13日目 14日目 15日目 16日目 17日目 18日目 19日目 20日目
60秒 90秒  90秒 90秒 120秒  120秒 150秒 150秒
21日目 22日目 23日目 24日目 25日目 26日目 27日目 28日目 29日目 30日目
150秒 180秒 180秒 210秒 210秒 240秒 240秒  270秒 300秒

このように、初日は「20秒」からスタートし、30日目には「300秒」こなすことになります。5日間+1日休みと6日間+1日休みを交互に繰り返しながら、徐々に秒数を増やしていきましょう。

プランクチャレンジはいつから効果が出るのか

プランクを続けて2週間ほどで、目に見えた効果が現れてくるようです。

早い人なら1週間目で効果を実感することもあるようですが、これには元々の運動量など個人差があるため一概には言えません。

プランクに限らず筋トレの効果を実感できるようになるのは、2週間経った頃からが大体の目安です。

そもそも筋肉が成長するためには、トレーニングだけではなく休息も必要です。トレーニングで傷ついた筋肉が回復することでより強くなるのですが、この回復に2~3日は必要となります。

そのため、すぐに効果が現れるわけではないので、2週間を1つの目安として気長に取り組むことをおすすめします。

プランクは毎日続けてもいいのか

「プランクチャレンジ」が流行しているように、プランクは”ほぼ”毎日行っても問題ありません。

筋肉が育つためには、筋肉に負荷を与えて刺激するだけではなく、筋肉を休ませることも大変重要です。しかし、プランクで鍛えられる腹筋や背筋は、もともと姿勢維持のために日常的に使われている筋肉であるため、持久力が高く、回復速度も早いという特徴があります。そのため、毎日プランクを行ったとしても問題はないでしょう。

とはいえ、正しいフォームを維持できないほど筋肉痛が酷い時にトレーニングをしても効果を得られにくいため、そのような時はトレーニングを思い切って休むという判断も必要になります。

まとめ

プランクは、一見簡単そうですが、腹筋や背筋などの筋肉が衰えていると、思いのほかきついトレーニングです。運動不足と感じている方は、他のトレーニングの前にまずはプランクで基礎的な筋肉をつけるという方法もあります。

複雑なフォームではないため、初心者でも取り組みやすいトレーニングではありますが、しっかりと体勢を維持しなくては意味がありません。

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これはプランクに限らずあらゆる筋トレで言えることで、フォームが最も大事だと言っても過言ではないでしょう。

そのため、筋トレは筋肉に関する知識や動き方を熟知していなくては十分な効果を得られません。ダイエットのため、ボディメイクのためなど筋トレをしようと思っている方は、パーソナルトレーナーから正しいフォームを教わることをおすすめします。

正しいフォームを体で覚えれば、一人でも効果的な筋トレができるようになり、自己管理が可能となります。

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