引き締まったお腹にくっきりと浮かび上がる6つに分かれた筋肉。「シックスパック」に憧れて筋トレを頑張ったことがあるという方は多いはずです。
しかしながら、一体その中の何パーセントの方が実際にシックスパックを手に入れることができたのでしょうか。
シックスパックを作ることは決して簡単なことではありません。シックスパックを手に入れるためには、やみくもに筋トレをおこなうのではなく、鍛えるべき筋肉をしっかりと認識した上でトレーニングを効果的におこなう必要があります。
そこで今回は「シックスパックを作るために鍛えるべき筋肉と効果的な筋トレ法」を紹介します。
シックスパックを作るために鍛えるべき筋肉
シックスパックを作るために鍛えるべき筋肉は以下の3つです。
綺麗なシックスパックを作ろうと思ったら、どれか1つの筋肉だけを鍛えるのではなく、3つの筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。
効果的にトレーニングをおこなうために、まずは鍛えるべき筋肉について理解しましょう。
鍛えるべき筋肉1.腹直筋
腹直筋(ふくちょくきん)はお腹の前面中央部を縦に走っている筋肉です。
腹筋を鍛えたときにまるで板チョコのように浮き上がる筋肉がまさに腹直筋ですので、シックスパックを作る上では非常に重要な存在です。
鍛えるべき筋肉2.腹斜筋
腹斜筋(ふくしゃきん)とはその名の通り脇腹を斜めに走っている筋肉で、「内臓の位置を安定させる」「体幹を保つ」といった役割を担っています。
「コルセット」に例えられることもある腹斜筋。腹斜筋を鍛えることで、お腹が左右からギュッと締め上げられるため、体のラインが美しくなります。
鍛えるべき筋肉3.腹横筋
腹横筋(ふくおうきん)はお腹の筋肉の中で、もっとも奥深くにある筋肉で、インナーマッスルの1つです。
腹斜筋がお腹を左右からギュッと引き締めているのに対して、腹横筋はお腹全体を覆っており、お腹を正面から包み込むようにしてギュッと引き締めています。
腹筋を鍛える筋トレでよくある3つの間違い
ここでは腹筋を鍛える筋トレにおいて「よくある間違い」を3つ紹介します。
自分が間違ったトレーニングをしていないか確認しましょう。
よくある間違い1.フォームが崩れている
1つ目のよくある間違いは「フォームが崩れている」ということ。
筋トレは正しいフォームでおこなうことが大切です。フォームが崩れた状態でトレーニングを続けても、的確な場所に負荷がかからず狙った筋肉が鍛えられません。
さらに、無理な姿勢になることで特定の部位に偏って負荷がかかり、怪我を招く恐れがあります。
トレーニング中に意図せぬ場所に負荷がかかっていると感じたり、トレーニング後に狙った筋肉以外の場所に痛みが生じたりするようであれば、フォームが崩れてしまっている可能性が高いでしょう。
回数の目標だけを追ってがむしゃらに筋トレするのでなく、「今どこに負荷がかかっているか」ということを意識しながらトレーニングに励むよう心がけてください。
よくある間違い2.腹直筋ばかりを鍛えている
2つ目のよくある間違いは「腹直筋ばかりを鍛えている」ということ。
「腹筋に効く筋トレ」というと、クランチ(いわゆる腹筋運動と呼ばれるトレーニングのこと。)のイメージが強いため、とにかくそればかりを一生懸命おこなっているという方は多いかもしれません。
しかしながらクランチだけでは腹直筋上部以外の筋肉がほとんど鍛えられないため、お腹を綺麗に割るのは難しく、割れたとしても相当な時間を費やすことになる可能性が高いです。
上で説明したように、綺麗なシックスパックを作るためには「腹直筋」「腹斜筋」「腹横筋」の3つの筋肉をバランスよく鍛える必要があります。
よくある間違い3.有酸素運動をおこなわない
3つ目のよくある間違いは「有酸素運動をおこなわない」こと。
腹筋を綺麗に割るためには、筋トレだけではなく有酸素運動をおこなうことが必要不可欠です。
なぜならば、シックスパックを綺麗に浮かび上がらせるためには体脂肪を落としてお腹周りを絞る必要があるからです。
脂肪を落とすために脂肪燃焼効果のある有酸素運動に取り組んでください。
腹筋を鍛えて「シックスパック」を作るための効果的な筋トレ法(自宅編)
ここでは自宅でできるシックスパックを作るために効果的なトレーニング方法を紹介します。
腹筋の筋トレ1.クランチ|腹直筋の上部
クランチは「腹直筋の上部」に効くトレーニングです。
上体を元に戻すときもお腹に力を入れ、負荷が逃げないようにしてください。
また、上体は床から腰が離れるまで起こすのではなくあくまでも腹筋を丸める程度にとどめ、腹直筋にしっかりと効かせるようにしましょう。
- ヒザを立てて仰向けになります。両ヒザの角度は90度程度になるように意識してください。
- あごを軽く引き、両腕を頭に添えます。
- 腹筋に力を入れて、肩甲骨が床から離れる程度に上体を起こします。
- 持ち上げた上体をゆっくり元の体勢へと戻しましょう。
◆回数の目安:20回〜30回×3セット
腹筋の筋トレ2.レッグレイズ|腹直筋の下部
レッグレイズは「腹直筋の下部」に効くトレーニングです。
地面と背中をくっつけるような意識でお腹に力を入れて腰を反らせないように注意しましょう。
また、動作の反動の力で足を元に戻さず、最後までお腹の筋肉を意識してください。
- ヒザを立てて仰向けになります。腕は伸ばして体の横に置きます。
- 軽くあごを引いて、おへその下あたりを見るように意識します。
- 両足を閉じた状態で、天井に向かって持ち上げます。
- 持ち上げた足をゆっくりと戻しましょう。
◆回数の目安:15回×3セット
腹筋の筋トレ3.バイシクルクランチ|腹斜筋
バイシルクランチは「腹斜筋」に効くトレーニングです。
腹斜筋に効かせるために脇腹を十分にねじるのがポイントです。
- 仰向けになります。両ヒザは90度程度に曲げるように意識しましょう。
- 両手を軽く頭に添え、おへその下あたりを見ます。
- 左ヒザと右ヒジを近づけ、元に戻します。
- 次は右ヒザと左ヒジを近づけ、元に戻します。自転車のペダルを漕ぐように繰り返してください。
◆回数の目安:左右で1回とし、15回×3セット
腹筋の筋トレ4.ドローイン|腹横筋
ドローインは「腹横筋」に効くトレーニングです。
床と背中の隙間をなくすイメージでしっかりとお腹をへこませましょう。
- 床に仰向けになり、膝を立てます。
- 息を吸いながら、お腹を膨らませます。
- 息を吐きながら、お腹をへこませます。
- 息を吐き切った状態で5秒キープしてください。
◆回数の目安:10回×3セット
腹筋を鍛えて「シックスパック」を作るために効果的な筋トレ法(ジム編)
次は腹筋をシックスパックに割るために、ジムのマシンを使っておこなう効果的なトレーニング方法を紹介します。
腹筋の筋トレ1.マシンクランチ|腹直筋の上部
マシンクランチは「腹直筋の上部」に効くトレーニングです。
おもりが使えるため、自宅編で紹介したクランチよりも大きな負荷をかけることができます。
トレーニングのポイントは腕の力で体を倒さず、お腹に力を入れて体を倒すようにすること。こうすることで、お腹にしっかりと負荷がかかります。
- 両足をロールの下につけて固定します。
- 両ヒジを曲げて、両手で左右のバーを握りましょう。
- 体を倒します。
- 同じ軌道でゆっくりと戻します。
◆回数の目安:10回×3セット
腹筋の筋トレ2.ハンギングレッグレイズ|腹直筋の下部
ハンギングレッグレイズは「腹直筋の下部」に効くトレーニングです。
自宅編で紹介したレッグレイズでは横になった状態で足を上げましたが、ハンギングレッグレイズではマシンにぶら下がった状態でトレーニングをおこなうため、かかる負荷がより大きくなります。
トレーニング中は呼吸を止めないようにしてください。両足を上げながら息を吐き、足を下ろすときに息を吸いましょう。
また、足を下ろすときは単に下ろすのではなく、重力に逆らうようにゆっくり下ろすことで負荷を継続してかけられます。
- マシンに背中と前腕を固定して両足を揃えます。
- ヒザを少し曲げた状態で足を持ち上げて下ろします。
◆回数の目安:10回×3セット
腹筋の筋トレ3.アブコースター|腹直筋・腹斜筋
アブコースターは「腹直筋」「腹斜筋」に効くトレーニングです。
アブコースターでは腰への負担が小さいため、トレーニングをより長くおこなえます。
また、姿勢をまっすぐに保ち、背中を丸めないようにするのがトレーニングのポイントです。
- アブコースターに乗ります。
- 上半身を固定したまま、下半身を前後に動かします。
- 次は体を少し斜めにした状態で同様の動作をおこない、腹斜筋に効かせましょう。
◆回数の目安:20回×3セット
腹筋の筋トレ4.アブツイスト|腹斜筋
アブツイストは「腹斜筋」に効くトレーニングです。
自宅編でも腹斜筋に効くトレーニングとしてバイシクルクランチを紹介しましたが、ロープを引っ張りながら脇腹をねじるアブツイストでは、よりしっかりとねじることができるため、鍛えにくい腹斜筋を効果的に鍛えることができます。
脇腹をしっかりとひねって、腹斜筋に効いていることを意識してください。
- 足を肩幅より少し広いた状態で立ちます。両手でロープを握ってください。
- 脇腹をひねりながらロープを引っ張ります。
◆回数の目安:左右それぞれ20×3セット
腹筋を鍛えて「シックスパック」を作るためには食事も重要
先ほども紹介しましたが、腹筋を割るためにはお腹周りの脂肪を減らすことが重要です。そのためには、お腹の脂肪を減らすための食事を意識しましょう。
脂肪を落とすためには、タンパク質の摂取量を増やし、糖質と脂質の摂取量を減らす食事方法がおすすめです。
腹筋を割るためタンパク質の摂取量を増やす
タンパク質は体内への吸収が遅く、太りにくい栄養素と言われています。さらに、筋肉を作るために必要な栄養素であり、積極的に摂取することで筋トレの効果も上がります。
タンパク質の摂取量を手軽に増やしたい場合は、プロテインによるタンパク質の摂取がおすすめです。最近は安価で味が美味しいプロテインがたくさん販売されています。プロテインが気になる方は自分好みのものを探してみるといいでしょう。
腹筋を割るため糖質と脂質の摂取量を減らす
糖質と脂質は無理のない範囲で摂取量を減らすことが重要です。例えば「揚げ物を控える」「夕食のご飯の量を半分にする」など日常の習慣を少し変えるだけでも、お腹の脂肪の変化を実感できるはずです。
糖質も脂質も、摂取量の減らし過ぎには注意してください。極端に摂取量を減らすと、体調を崩しやすくなり怪我の原因にもなります。
また、リバウンドしやすい体になるなど、デメリットが非常に多いため、糖質と脂質の摂取量は減らしすぎないように注意してください。
まとめ
今回は腹筋を鍛えて「シックスパック」を作るために効果的な筋トレ法を紹介しました。
「シックスパック」を作るために鍛えるべき筋肉 | 効果的な筋トレ法 |
|
|
|
|
|
|
上では「回数の目安」を紹介しましたが、あくまでも目安です。正しいフォームで限界を感じるまでトレーニングをおこなってください。
目安の回数をこなすこと自体を目標にするのではなく、自分の限界に合わせて目標回数を調整するのがおすすめです。
ぜひ自分にあったトレーニング方法を見つけ、腹筋を鍛えていきましょう。
コメント