「部分痩せ」は可能?!トレーナーが語るお腹・太もも・お尻の痩せ方

太もものトレーニング方法

こんにちは!パーソナルトレーニングの魅力を発信するWEBメディア「TOREMO」編集部です。

今回は、TOREMO登録のパーソナルトレーナー、宮城島大樹さんに「部分痩せ」というテーマで講義をして頂きます。

宮城島大樹トレーナー
こんにちは!パーソナルトレーナーの宮城島大樹です。

私は、池袋(2店舗)と代々木上原(1店舗)に店舗を持つパーソナルトレーニングジム「ANFIDA PERSONAL GYM(アンフィーダパーソナルジム)」の代表を務めています。

※この記事は2018年7月17日にサムライト株式会社で行われた「TOREMO for BIZ」の内容を記事化したものです。

TOREMO for BIZとは

サムライト株式会社が行う「TOREMO for BIZ」は、企業向けにパーソナルトレーナーを紹介するサービスです。「座学30分+トレーニング30分+個別面談5分/1名」を1セットとして、月1〜2回のトレーニングを提供いたします。

「部分痩せ」は不可能ではない

宮城島:今回のテーマは「部分痩せ」です。

そもそも、部分痩せについては専門家の間でも、「部分痩せは可能」派と「部分痩せは不可能」派で意見が分かれます

私個人は「部分痩せは可能だ!」とも「部分痩せは不可能だ!」とも声高に主張するつもりはなく、あくまでも中立の立場です。

そんな中立の立場から、今回は仮に部分痩せを目指すならばどんな方法で行うのが効果的か、というお話をさせて頂きます。

「部分痩せ」に重要な2つのこと

宮城島:「部分痩せ」を目指す場合、重要なことは2つあります。

部分痩せに重要な2つのこと

  • 部位の筋肉量
  • 部位周辺の関節の可動域の広さ

部分痩せに重要なこと1.部位の筋肉量

宮城島:1つ目は「部位の筋肉量」です。

筋肉量が増えると、脂肪が引き伸ばされるため、皮膚の上から見てもハリが現れるようになり、プニプニとした見た目ではなくなります。

したがって、たるんだ体を引き締めたいという方はトレーニングを行って、筋肉をつけることこそが理想の体への近道だと言えるでしょう。

特に女性に多いのですが、時折「筋肉ムキムキになるのは嫌だから、ハードな筋トレはしたくない」という方がいらっしゃいます。しかし、「女性だからこそ、筋トレを積極的に行うべき」というのがトレーナーとしての意見です

筋肉量は加齢とともに減少します。

特に、女性は男性と比べて、筋肉量の減少スピードが早い傾向にあるため、楽に出来てしまうような負荷の軽い筋トレを行ったとしても、加齢による筋肉量の減少に相殺されて、効果が全く現れないというケースも珍しくありません

部分痩せに重要なこと2.部位周辺の関節の可動域の広さ

宮城島:2つ目は「部位周辺の関節の可動域の広さ」です。

トレーニングの効果を出すためには、正しいフォームでトレーニングすることがとても重要です。しかし、関節の可動域がしっかりと確保できないと、筋肉を適切に動かせず、フォームが崩れやすくなってしまいます

関節や筋肉の柔軟性を高めて、関節の可動域を広く保ちましょう。

「下腹部」の部分痩せについて

宮城島:これから部位ごとに部分痩せのポイントをご紹介していきますが、まずは「下腹部」から。

下腹部がぽっこり出てしまう原因

宮城島:下腹部がぽっこりと出てしまう原因は「姿勢の悪さ」にあることが多いです。具体的に言えば、骨盤が前傾している「反り腰」。反り腰は、特に女性に多く、毎日ハイヒールを履くなどして、前のめりの体勢が習慣化している方がなりやすい姿勢です。

ところで、よく「ぽっこりお腹」と言いますが、実際のところぽっこり出ているものは何だと思いますか?おそらく多くの方が「脂肪」だと思われるのではないでしょうか?

しかし、実は脂肪ではなく、ぽっこりお腹の「ぽっこり」は前に出てしまった「内臓」であることがほとんどです。

そして、ここで関係してくるのが、反り腰。反り腰になり、骨盤が前傾すると、骨盤によって支えられていた内臓が前にずり落ちた状態になるため、ぽっこりお腹になってしまうという訳です。

下腹部を部分痩せさせる方法

宮城島:ぽっこりお腹を解消して、下腹部を部分痩せさせるためには、ストレッチとトレーニングの両方を行う必要があります。

ストレッチする筋肉は、背中にある「脊柱起立筋」、股関節の「腸腰筋」、太ももの前側にある「大腿直筋」。

これら3つの筋肉は姿勢の維持や骨盤の傾きに関わる筋肉で、反り腰の状態では「脊柱起立筋」「腸腰筋」「大腿直筋」が固くなってしまっていることが多いです。

そのため、ストレッチでこれら3つの筋肉の柔軟性を高めてあげる必要があるのです。

トレーニングで鍛える必要のある筋肉は、お腹にある「腹直筋」、太ももの裏側にある「ハムストリング」、お尻の「大殿筋」です。

これら3つの筋肉を鍛えることで、前傾している骨盤が元の位置に戻りやすくなります。中でも、「腹直筋」のトレーニングが一番重要です。腹直筋を鍛えるトレーニング種目は複数ありますが、骨盤の前傾を改善する目的でトレーニングする場合は「クランチ」がおすすめです。

  • 関連記事

クランチの実践方法は「筋トレ初心者必見|10種類のクランチのやり方と効果を徹底解説」をご覧ください。

太ももの部分痩せについて

宮城島:次に、太ももの部分痩せについて解説します。

太ももが太くなってしまう原因は主に2つ。

1つ目は「筋肉量が少ない」こと。

太ももに限った話ではありませんが、基本的に「脂肪が多く、筋肉量が少ない」状態では外見上の見え方は太くなります。なぜなら、筋肉と脂肪では、同じ重さでも、面積に関しては脂肪の方が筋肉よりも2倍大きくなるからです。

2つ目は「股関節や足首の関節など周辺の関節の可動域が狭い」こと。

関節の可動域が狭いと、体を正しく使えず、関節周りにある特定の筋肉にばかり負荷がかかってしまい、部分的に太くなってしまうことがあります。

アスリートの足首が細いのはなぜ?

テニス選手やサッカー選手などアスリートの足首を見てみると、足首が細く引き締まっていることに気付くはずです。「高くジャンプしたり、勢いよく走ったりする筋力があるのだから、足首も太い」というのは大きな誤解。

アスリートのように筋肉を正しく使えていれば、力が分散されるため、特定の筋肉にばかり負荷が集中することはないのです。

一方で、足首周りが太い方は、筋肉を正しく使えていないことから、力を上手く分散できておらず、特定の筋肉にばかり負荷が集中している可能性が高いと言えます。

おそらく、太ももを部分痩せしたいという方の多くが気になっているのは「太ももの前側が太く見える」ことだと思いますが、太ももの前側が太くなる主な原因は「股関節や足首の関節が固く、筋肉を正しく動かせていないため、歩く時に太ももの前側にある大腿四頭筋ばかりが使われている」ということです。

だからこそ、太もも痩せを目指す場合は、まずはストレッチをして股関節や足首の関節の可動域を広くし、さらに太ももの裏側にある「ハムストリング」やお尻の「大殿筋」をしっかりと使う歩き方を身に付けることが効果的です。

大事なことは体の構造と本来あるべき正しい動かし方を知って、実行できるようになること。根本にある「間違った動き方」を正さなければ、部分痩せは難しいでしょう。

お尻の部分痩せについて

宮城島:お尻については「お尻が垂れている」という悩みが一番多いのではないでしょうか?

シンプルに、垂れ尻を解消するためにはお尻の筋肉「大殿筋」のトレーニングをするしかありません。

下腹部の部分痩せのところで、「反り腰で骨盤が前傾している方は、大殿筋を鍛えて、前傾した骨盤を後傾の方に近づけましょう」とご説明しました。

もしかしたら「大殿筋を鍛えたら、骨盤が後傾してしまうのでは?」と心配する方もいるかもしれませんが、骨盤の後傾に関係している3つの筋肉「腹直筋」「ハムストリング」「大殿筋」のうち、大殿筋は最も影響力が小さいため、大殿筋のトレーニングをしっかりと行ったとしても姿勢に悪影響を及ぼすことはありませんので、ご安心ください。

大殿筋を鍛えるトレーニングとしておすすめなのは「スクワット」と「デッドリフト」。2種目とも、高重量トレーニングが可能で、大殿筋にしっかりと効かせやすいという良さがあります。

  • 関連記事

デッドリフトの実践方法は「「デッドリフト」で下半身を満遍なく強化!その種類と効果を解説」をご覧ください。

ただし、あくまでも正しいフォームで行うことが一番大事、ということを忘れないでくださいね。

最初は軽重量から始めて、「鏡を見なくとも完璧なフォームを維持できるようになる」→「重量を重くする」→「鏡を見なくとも完璧なフォームを維持できるようになる」→「重量を重くする」を繰り返して、徐々に重量を上げていきましょう。

筋トレの効果を高める4大原則

宮城島:ここまで紹介してきたように、どの部位を痩せさせるためにもトレーニングは必須です。そこで、筋トレの効果を高めるための4つの原則をご紹介したいと思います。

筋トレの効果を高める4大原則

  • 高重量を扱うこと
  • 筋肉に乳酸が溜まるまでしっかりと負荷をかけること
  • タンパク質を摂取すること
  • 睡眠をしっかりとること

1つ目の原則は「高重量を扱うこと」。 いくら軽い重量で何十回トレーニングしても、筋肉はつきにくいものです。高重量トレーニングを行うからこそ筋肉は成長します。

2つ目の原則は「筋肉に乳酸が溜まるまでしっかりと負荷をかけること」。乳酸は疲労物質とも言われますが、筋肉の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌を促す物質でもあります。

3つ目の原則は「タンパク質を摂取すること」。タンパク質は筋肉を作る材料です。トレーニングをするならば、確実に摂取したい栄養素です。

4つ目の原則は「睡眠をしっかりとること」。睡眠中にも成長ホルモンが分泌されます。筋肉を成長させためにも、睡眠時間はしっかり確保するようにしましょう。

「痩せたい」からこそ筋力トレーニングをするべし

宮城島:私が担当しているお客様でも高重量トレーニングをこなせるようになると、周りから見ても「痩せた」という印象を持たれるくらいに体形が見違えてきます。

筋肉がつくと、かえって太く見える」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、引き締まった体形を作るために筋トレは欠かせません。「痩せたい」という方こそ、筋肉をつける努力をしましょう。

Visited 3 times, 1 visit(s) today
READ  レッグエクステンションの効果とマシンを使った2種類の実践方法

コメント

タイトルとURLをコピーしました