ダイエットを成功させる上で運動と同じくらい大切なのが「食事」です。
摂取カロリーを抑えるためにできるだけカロリーの低い食品を選ぶというのは当然ですが、ダイエット中の栄養バランスを考える上で注目してほしいポイントはカロリー以外にもあります。
例えば、タンパク質が含まれているかどうか。タンパク質はダイエット中の方にとって重要な栄養素の1つです。
今回は、ダイエット中の方におすすめの食材と控えるべき食材を紹介していきます。
ダイエット中におすすめの食材4選と効果
まずはダイエット中の方にはぜひ積極的に摂取してほしいおすすめの食材を紹介します。
- 大豆製品
- 卵
- トマト
- こんにゃく
おすすめの食材1.大豆製品
大豆に含まれる植物性のタンパク質には、満腹中枢を刺激する働きがあり、食欲を抑える効果があります。
そのため、豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品をダイエット中の食事に取り入れることで、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できるでしょう。
さらに、大豆に含まれる「大豆サポニン」と呼ばれる成分には、脂質の代謝を促進したり、食事で摂取した脂肪の吸収を妨いだりする働きがあります。
おすすめの食材2.卵
卵は血糖値を上げにくく、脂肪の吸収を抑制するリパーゼが含まれているため、ダイエット中におすすめの食材です。
また、卵は「完全食」と呼ばれる食材の1つで、ビタミン・ミネラル・カルシウム・鉄分など健康維持に必要な栄養素が全て含まれています。
ダイエット中は食事量を減らすなど、栄養素が不足しがち。卵は新鮮なものであれば生でも食べられますし、調理する場合でも茹でたり、痛めたりするだけで美味しく食べられるので、ダイエット中は少し多めに買ってストックしておくと良いでしょう。
おすすめの食材3.トマト
トマトの赤い色を作る成分「リコピン」には、血糖値を上げにくくする働きがあります。
血糖値が上昇すると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。このインスリンには余った糖を脂肪へ変える働きもあるため、過剰に分泌されれば肥満の原因にもなり得ます。そのためダイエットでは、血糖値の急激な上昇を防ぐことが重要です。
したがって、トマトを食事の最初に食べれば、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果が期待できるでしょう。
リコピンは「油と一緒に食べる」「加熱する」「ペースト状にする」ことで吸収効率が良くなる成分です。
そのため、トマトの食べ方としておすすめは、カプレーゼなど油と一緒に摂取できる料理にしたり、ジュースやスープにして食べたりすることです。
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ダイエットに野菜が効果的な理由とトマト以外におすすめの野菜などを「ダイエットには野菜がおすすめな理由と適切な摂取量を解説」 で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
おすすめの食材4.こんにゃく
こんにゃくは食物繊維が豊富に含まれており、なおかつ低カロリー・低糖質であるため、ダイエット中の方にはぜひおすすめしたい食材です。
食物繊維は便秘の解消や予防に良いとされています。また、リコピンと同様に、食物繊維も食事の最初に食べることで糖質の吸収を穏やかにする(血糖値の急上昇を防ぐ)ことができます。
ダイエット中は控えるべき食材
一方で、ダイエット中は控えるべき食材にはどんなものがあるのでしょうか?
- 根菜類・芋類
- 加工食品
控えるべき食材1.根菜類・芋類
多くの根菜類や芋類は、糖質が高い傾向にあるためダイエット中は食べ過ぎに注意が必要な食材です。
野菜は全般的に糖質が低い傾向にあるのですが、根菜類や芋類は別です。これらには食物繊維が豊富に含まれているため、ある程度糖質の吸収を穏やかにしてはくれますが、食べ過ぎには気をつける必要があるでしょう。
食物繊維を摂取するのであれば、葉物の野菜や、海藻類、キノコなどの方がおすすめです。
ヘルシーな春雨は糖質が高い
低カロリーでダイエットの定番のような春雨ですが、芋類などに含まれるデンプンから作られるため糖質が高くなっています。ヘルシーだからと食べ過ぎないよう注意してください。
控えるべき食材2.加工食品
ソーセージや練り物などの加工食品も注意が必要な食材です。
というのも、これらの加工食品には原料となる肉や魚以外にも、「つなぎ」や「調味料」などが使用されています。
そのため、意外とカロリーが高かったり、糖質量が多かったりします。特に練り物は魚だから大丈夫だろうと思わず、成分表示を確認するよう心がけてください。
ダイエット中のメイン食材は魚と肉どちらがいいのか
「カロリーが高いから…」とダイエット中は肉を控え、魚をメインに食べる方もいるかもしれませんが、魚だからといって低カロリーとは限りません。
例えば、比較的高カロリーなマグロのトロ部分や、サンマ、ブリなどと比べると、カロリーが低めの部位であるひれ肉の方が低カロリーだと言えます。
ミナミマグロ トロ(352kcal)>サンマ(318kcal)>ブリ(257kcal)>牛ひれ肉(223kcal)>豚ひれ肉(130kcal)
※文部科学省提供の「食品成分データベース」より(全て生での比較)
このように、肉の部位や魚の種類によっては、魚よりも肉の方が低カロリーの場合もあります。
また、部位によってカロリーに違いが出るのは魚も同様で、同じ量のマグロでも赤身の場合は95kcalとトロの約3/1です。
加えて、「養殖」か「天然」かによってもカロリー量は上下します。元々低カロリーな白身魚であっても、養殖ものは天然ものよりも運動量が少ないため脂肪が多く高カロリーになりやすい傾向にあります。
このように、魚によってもそのカロリー量はまちまちなので、「ダイエット中は肉より魚」と思いこまず、カロリー量をチェックするようにしてください。
魚だけもしくは肉だけ、といった極端な食事は栄養が偏るので、どちらもバランスよく食べることをおすすめします。
ダイエット中におすすめの低カロリーな肉ランキングTOP5
魚や肉の部位によっては、肉の方が低カロリーなこともあることからもわかるように、全ての肉が高カロリーなわけではありません。とはいえ、基本的には肉のカロリーは高い傾向にあります。
主に食べられている鶏肉・豚肉・牛肉の各部位を、カロリーの少ない順でランキングにしてみました。
◆100gあたりのカロリー量が少ない肉TOP5
順位 | 部位 | カロリー |
1位 | ささみ | 105kcal |
2位 | 豚もも肉 | 128kcal |
3位 | 豚ひれ肉 | 130kcal |
4位 | 鶏むね肉 | 145kcal |
5位 | 鶏もも肉 | 204kcal |
※文部科学省提供の「食品成分データベース」より
鶏肉・豚肉・牛肉の中で一番低カロリーな肉は鶏肉で、なかでも「ささみ」は脂身がなく、ヘルシーな部位です。ランキングのうち半数を鶏肉が占めたことからもわかるように、鶏肉が最も低カロリーな肉だと言えます。
また、豚ひれ肉も低カロリーなのですが、豚肉は他の部位の場合はもう少しカロリーが高くなる傾向にあります。例えば、豚もも肉は183kcal、豚ばら肉は395kcalです。
牛肉はさらに高カロリーな傾向にあり、牛肉の中で最も低カロリー牛ひれ肉でも223kcalです。他の部位では、牛もも肉が259kcal、サーロインが498kcalです。
このように、肉はカロリーが高い傾向にありますが、だからといって控え過ぎるとタンパク質など必要な栄養素が不足することにもなるので、カロリーの低い部位を選んで食べるようにしてください。
まとめ
食材に含まれる栄養素やその効果、カロリー量を知って食材を選ぶことができれば、ダイエットをスムーズに進めることができるでしょう。
とはいえ、多くの方が栄養素まで考えて献立を考えるのは難しいと感じられるはず。そこでおすすめなのがパーソナルトレーニングです。
パーソナルトレーナーの中には、栄養について深い知識を有しており、あなたに合った食事指導をしてくれる場合もあります。
プロから正しい知識を教われば、ダイエットが成功に近づくだけではなく、その後の生活にも活かせるためリバウンドの可能性をグッと下げることができるでしょう。
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