糖質制限中に「停滞期」に陥るのはなぜ?原因と脱出方法を解説

糖質制限

糖質制限ダイエットをしていると、高確率で「停滞期」が訪れます。順調なダイエット生活から一転して停滞期が訪れれば、「せっかくここまで順調に体重が落ちていたのに……」「一気にやる気がなくなった」と肩を落とさずにはいられません。

しかし、実は「停滞期はダイエットが上手くいっている証拠」とも考えられることをご存知でしょうか?

停滞期が訪れる(体重の減少の数値が緩やかになる)背景には、人間の体に備わる本能的な機能が影響しています。ダイエットのモチベーションを下げる原因にもなりかねない「停滞期」ですが、停滞期が訪れる背景にあるものを理解して、捉え方を変えれば、前向きにダイエットを継続できるかもしれません。

この記事では、糖質制限ダイエットで停滞期が訪れる原因に加えて、停滞期の脱出方法も紹介しています。今まさに停滞期に陥ってしまい、モチベーションが下がっている……という方はぜひこの記事を読んで、気持ちを前向きにチェンジしましょう。

糖質制限中に停滞期が訪れる原因は「ホメオスタシス機能」にある

糖質制限中に停滞期が訪れてしまう背景には、体重が減ったことに対して危機を感じた体が生命を維持しようと「省エネモード」になることが関係しています。

体重の減少に対してストップをかけるのは、人間の体に備わる「ホメオスタシス機能」と呼ばれる機能です。ホメオスタシス機能の役割は人間の体の状態を一定に保つこと。体重だけではなく、体温や血糖値などにもホメオスタシス機能は働きます。

ホメオスタシス機能が作用することで、食物からのエネルギーの吸収率が良くなったり、消費エネルギーが節約されたりして、痩せにくい状態になってしまう、いわゆる「停滞期」が訪れますが、見方を変えれば、ホメオスタシス機能が働くのは、それまでダイエットが順調だったから、と考えることもできます。

体重の減少が鈍化すれば、焦りや不安を覚える方もいるかもしれませんが、「停滞期が来るのはダイエットが順調に進んできた証拠」と考え方をチェンジすれば、気持ちも少しは軽くなることでしょう。

停滞期はいつから始まるのか

停滞期はダイエット開始から3週間~1か月後に訪れるのが一般的ですが、体質や生活習慣、ダイエットプランによって個人差があるため、場合によっては半年後にやってくる場合もあります。

目安としては、体重の5%(60kgの方なら3kg)を減量したタイミングからホメオスタシス機能が働きやすく、停滞期に入ることになります。

また、停滞期は必ず訪れるかと言えば、そういう訳でもなく、停滞期がやってこない場合も考えられます。

とはいえ、停滞期は多くの方に起こり得ることのため、遅かれ早かれ停滞期が来るものだと思っておく方が、気楽にダイエットを続けられるでしょう。

停滞期が続く期間は1か月程度

停滞期がやってくるとモチベーションも下がってしまいますが、そこまで長くは続きません。停滞期の期間も個人差があるため一概には言えませんが、2週間から1か月程度続くことが多いと言われています。

停滞期に入ると例え1か月ほどの短い期間であっても、体重が変化しないことにやきもきすることでしょう。しかし、ある程度の期間が過ぎれば、また順調に体重が減少していくと考えられます。

そのため、体重の変化がストップしても、根気よくダイエットを続けることが大切です。

ダイエット時のエネルギー摂取量・消費量に体が慣れ、危機的状況ではないと判断されれば再び体重は減少に転じるでしょう。

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停滞期が来たからと言って、糖質制限を厳しくしてしまうと危険です。焦らず自分の体のペースに合わせましょう。

糖質制限中の「停滞期」を脱出する方法

停滞期の主な理由は生命維持のために体が省エネモードになること…と言われると、諦めるしかないのかと思われるかもしれません。しかし、停滞期の脱出に有効な方法もあります。

ここからは停滞期を脱出する方法について、紹介していきます。

停滞期を脱出する方法1.チートデイ

停滞期を脱出する方法として、代表的なものがチートデイです。チートデイとはあえてたくさん食べる日を作ることで、エネルギーを蓄えなくても大丈夫だと体に認識させる方法です。

お伝えした通り、体が危機感を覚えると省エネモードに移行し、停滞期に突入することがあります。この時にあえてたくさん食べることで、体に飢餓状態ではないと判断させ、消費エネルギーを抑えたり、必要以上に栄養を摂ろうとしたりする働きを抑制できます。

チートデイがおすすめできる人

  • 停滞期が来ても【摂取カロリー<消費カロリー】をキープしている。
  • 停滞期以前は順調に体重が落ちていたが、数週間ほど停滞している。
  • 「肉だけ」「魚だけ」や「ほとんど空腹で過ごしている」など偏った食事をしていない。

上記3つに当てはまる方は、チートデイを試してみると良いでしょう。当てはまらない方は、まずしっかりと食事制限を行う必要があります。

チートデイは、3~4週間に一度設け、自身の基礎代謝量に対して3倍のカロリーを摂取するようにしましょう。※基礎代謝量は個人差があるため、下記の関連記事から自身の基礎代謝量を計算してみてください。

ただし、チートデイはあくまで停滞期打破の方法のため、しっかりと食事制限を行っていなければただの暴飲暴食になることも考えられます。また、摂取カロリーが少な過ぎたり、多過ぎたりしても、ただ体重が増えるだけになることもあるでしょう。

このように、タイミングや食事量が難しいため、できればパーソナルトレーナーなど専門家の指導の下で行うのが望ましいです。

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チートデイは「糖質」も「脂質」も一切無視して好きなものを食べます。ただし、チートデイは1日のみにしましょう。また、定期的なチートデイがダイエット中のご褒美となり、モチベーションを保つことにもつながります。

  • 関連記事

おおよその基礎代謝量を割り出す計算方法は「基礎代謝とダイエットの関係|痩せやすい体には筋肉が必要」で紹介しています。参考にしてみてください。

停滞期を脱出する方法2.筋トレをする

筋肉をつけて基礎代謝の低下を防ぐことも停滞期の脱出につながる手段です。

糖質制限中は糖質の代わりにタンパク質を主なエネルギー源としており、タンパク質が不足すると、筋肉中のタンパク質を分解してエネルギーにすることがあります。そのため糖質制限中は筋肉が落ちやすいと言えるのです。

筋肉の減少はダイエットにおいて大きなマイナスで、基礎代謝が低下することでエネルギー消費が減ってしまいます。

基礎代謝とは

呼吸や体温調節などの生命維持に使われるエネルギーのことで、一日の消費カロリーの約6〜7割を占めます。そのうち筋肉による消費量は約3〜4割で、残りは臓器などによって使われます。

基礎代謝が低下しエネルギー消費が減ると、「太りやすく痩せにくい」体になってしまうでしょう。糖質制限中も筋肉を維持し、基礎代謝を落とさないためには筋トレが必要不可欠です。

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糖質制限中であっても、筋トレの前後には糖を補給するようにしてください。筋トレでは糖がエネルギーとなるため、糖質制限中はエネルギー不足でうまく力が入らないことが考えられます。これはトレーニング効果を下げるだけでなく、ケガや事故につながりかねません。

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ダイエットにおける筋トレの効果は「ダイエットに「筋トレ」が有効な理由|リバウンドを防ぐ方法を解説」で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

停滞期を脱出する方法3.有酸素運動に励む

有酸素運動で、脂肪を燃焼させることも停滞期の脱出につながるでしょう。

ダイエットの基本は摂取エネルギーを消費エネルギーが上回ることです。前述の筋トレもエネルギーを消費しますが、筋トレの場合は主に糖質をエネルギーとしています。

脂肪を消費するには、脂質を主なエネルギーとする有酸素運動に取り組む必要があります。有酸素運動というのは負荷の軽い、しっかりと呼吸ができる運動のことで、ウォーキングやジョギングなどが当てはまります。

運動開始から20分ほどで脂肪が燃焼され始めるので、少なくとも20分以上は有酸素運動に取り組むことがおすすめです。

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有酸素運動の具体的な方法や、ポイントは「有酸素運動は脂肪燃焼効果抜群|効率よく痩せるための3つのポイント」で詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。

まとめ

今回は、糖質制限ダイエットの停滞期が起こる原因と脱出方法を紹介しました。停滞期そのものは多くの方に訪れるもので、ある程度仕方ないと割り切ることがモチベーションを保つためには必要です。

停滞期が来ても焦らず根気よくダイエットに励みましょう。今回紹介した停滞期を脱出する方法を試すのも大事ですが、一番は諦めずに続けることです。

諦めてしまってはせっかくの努力も無駄になってしまうので、モチベーションを高く維持し続けましょう。

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